猪瀬知事、TPPを巡り、甘い認識―猪瀬直樹東京都知事 定例記者会見 2013.3.22

記事公開日:2013.3.22取材地: 動画

特集 TPP問題

 猪瀬直樹東京都知事は、22日、定例の記者会見で、TPPを巡り、各自治体、全国知事会などから懸念があがっていたが、東京都は農業比率が低いなどと発言し、影響が低いとの認識を示した。

 TPPについて、21日午前、全国知事会の山田啓二会長(京都府知事)が、安倍首相に対し、十分な情報開示を行うよう求める要請文を手渡した。こうした知事会の動きをどう見るか、という東京新聞の質問に対し、猪瀬知事は「東京は農業の比率が非常に低い。農業生産人口もないし、農業生産物の金額が非常に低いということで、他県のような大きな問題になるということは今のところありませんが、よりブランド化された農業というものは作っていかなければいけない。東京の農業というのは、かなりブランド化されてきているのではない」と語った。

 TPPに関する認識については、石原慎太郎・前東京都知事が、遺伝子組み換え食品の表示義務の撤廃に疑問符を持っていることを明かしていたが、現職の都知事から、TPPについての甘い認識が初めて明かされた形となった。


経済産業省対話集会 2013.3.22

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 2013年3月22日(金)、経済産業省本館前で、経済産業省対話集会が行われた。3月15日、安倍首相はTPP交渉参加を表明。参加人数は少なかったが、集まった参加者はそれぞれの熱い思いを語り、引き続きTPP反対の意志を訴え続ける姿勢を見せた。


「深刻化する中国の土壌汚染に警鐘 ~TPP参加で汚染農産物が日本の食卓を席巻か」~岩上安身によるインタビュー 第290回 ゲスト 環境学会前会長・畑明郎氏 2013.3.21

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特集 TPP問題

 もし、日本がTPPに加入してしまった場合、国内農業が壊滅するのは確実とみられているが、それはすなわち、日本が全面的に海外産の農作物に頼らなければならなくなることを意味する。

 米国から日本へ向けて、洪水のように輸出されるであろう遺伝子組み換え農作物による人体や生態系への影響が懸念されるほか、他の国々からもさらに汚染の深刻な作物が、日本に大量に輸入されるリスクを警戒しなくてはならない。

 深刻なのは、中国の土壌汚染である。かねてよりこの問題に警鐘を鳴らしてきた日本環境学会の前会長の畑明郎氏は、「取り返しのつかない規模で深刻な環境汚染が進行している」と私に語った。


「RCEP、FTAAPはいつ議論されたか。議会制民主主義はどこへ。」―インターネットを解放せよ!木曜官邸前抗議 2013.3.21

記事公開日:2013.3.21取材地: 動画

特集 TPP問題

 安倍総理は、今月15日の記者会見でTPP交渉参加を表明し、あわせてRCEP、FTAAPは、TPPで決められたことを核に新しい体制ができていくと明かした。

 昨年8月からACTAに反対する抗議行動をはじめたこのグループは、TPPをはじめとする知財条項、RCEPにも盛り込まれている非関税障壁の撤廃に強い懸念を感じているという。また、今月26日、韓国・ソウルでは日中韓FTAの交渉会合が開催予定となっている。この日中韓FTAにもISDS条項などの毒素条項は当然盛り込まれるだろうとしている。議員会館でのロビー行動での感触として、各政党からは、TPPについて、水を得た魚のように話をしてくれているが、日中韓FTA、RCEPについては口をつぐんでいると話した。いまだ、日本共産党は、TPPには反対との立場を取っているが、ACTAには賛成と答えているという。


【IWJブログ】続報!米国政府へ直接取材:「TPPで関税(customs)等は今後議論されない」という米通商代表部の声明翻訳を、米国政府への直接取材で確認 2013.3.20

記事公開日:2013.3.20 テキスト

特集 TPP問題

 我々は3月14日に、「日本政府はすでに、TPP参加に際して、無礼で不公正な条件に同意している」米国交渉官が明言―秘密のTPP交渉会合に潜入した内田聖子氏が明かすTPPの正体~岩上安身によるインタビュー 第288回 ゲスト 内田聖子氏 2013.3.14と題して、TPP交渉の生々しい内幕を報じ、3月15日に、【IWJブログ】TPP交渉、日本の『聖域』は守られない!米通商代表部声明により判明? 2013.3.15と題するIWJブログを掲載した。

 その中で、3月14日までシンガポールで行われていたTPP第16回交渉会合後に、USTR(米通商代表部)の発表した声明を独自に邦訳し、「関税(customs)、通信(telecommunications)、規制の統一(regulatory coherence)、開発(development)を含むいくつかの交渉グループは、今後の会合で法的文書に関して再度集まっての議論は行われない」という驚きの内容が含まれていることを明らかにした。

 安倍総理は、3月15日にTPP交渉参加を正式に表明し、同時にコメを含む重要品目について、関税撤廃が行われないように「守るべきものは守る」「強い交渉力で結果を出す」と宣言したが、米政府のTPP交渉担当部門であるUSTRによれば、「関税」については、もはや議論は行われないのだという。議論も交渉も行われないのに、「守るべきものは守る」などということは不可能である。

 この記事に対し、「『customs』は『税関』を意味する用語であり、『関税』は『tariffs』であり、誤訳ではないか」というご指摘をいただいた。


アンデパンダン展「行動するアート」お散歩デモ 2013.3.20

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 2013年3月20日(水)15時より、東京都港区の国立新美術館で「アンデパンダン展『行動するアート』お散歩デモ」が行われた。主催は、反ACTA/TPPチーム。被ばく問題、改憲、戦争問題などをインスタレーションで表現した。参加者がコスプレなどを着用しているのは、ACTA、TPPによる著作物2次使用への規制に対する、抗議の意が込められている。


文化放送「夕やけ寺ちゃん活動中」 2013.3.18

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特集 TPP問題

 2013年3月18日(月)15時30分から、文化放送「夕やけ寺ちゃん活動中」のラジオ生放送が行われた。

 「ニュース本音と建前」で、岩上安身は、3月4日からシンガポールで行なわれた第16回TPP交渉会合に、アメリカのNGOスタッフとして参加した内田聖子氏(アジア太平洋資料センター事務局長)が見聞した衝撃的な交渉の様子を取り上げ、TPPの問題点を指摘した。また、TPPの先行モデルとされる米韓FTAで、不平等条約を結ばされた韓国の実態を解説した。


生活・小沢代表がTPPに警鐘 「TPPの背景にはアメリカの強い意図」-生活の党 小沢一郎 代表 記者会見 2013.3.18

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特集 TPP問題

 18日、生活の党の小沢一郎代表は党本部で定例の会見を開き、15日に安倍総理が参加を表明したTPP=環太平洋経済連携協定について「日本社会の仕組みを変えようというものだ」と語り、あらためてTPP交渉参加に懸念の意を表明した。小沢代表は地元岩手県連の会合で出た話に触れ、「岩手県の農業で試算すると、農家の数が半分になってしまうという。壊滅的な打撃を受けるということだ」と述べた。


TPPいらんがね名古屋主催「反TPPデモ」 2013.3.17

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特集 TPP問題

 2013年3月17日(日)13時30より、名古屋市栄で「反TPPデモ」が行われた。主催はTPPいらんがね名古屋で、栄公園に集合、出発し、1時間ほどのコースをデモ行進した。参加者達は鳴り物などに合わせ、「医療を壊すTPPはいらない」「文化を壊すTPPはいらない」などとシュプレヒコールをし、街行く人々に周知アピールを行った。


【岩上安身のツイ録】 山口県が生んだ「奇兵隊内閣」~TPPのバトンは菅政権から安倍政権へ 2013.3.16

記事公開日:2013.3.16 テキスト

 皮肉なことに、昨日から山口県に来ている。安倍晋三氏の地盤。昨日の臨時記者会見もそのために出席できなかった。TPP交渉参加を表明する会見が行われている時間は、新幹線で移動中だった。伊藤博文に山県有朋、岸信介に佐藤栄作。幕末維新以降、長州・山口県が輩出した総理は数多いる。

 西東京を選挙区とするため、山口県の生んだ総理、という中に数えられないことが多いが、民主党の菅直人元総理も山口県出身。自らの政権を郷土の英雄・高杉晋作の編成した奇兵隊にちなんで、「奇兵隊内閣」と呼んだ。そしてこの菅内閣が最初に持ち出したのがTPP。野田政権を経て、安倍政権へ。


【IWJブログ】(岩上安身緊急号外)井伊直弼は殺され、吉田茂は生き延びた。安倍晋三はどうなるだろうか。 2013.3.16

記事公開日:2013.3.16 テキスト

特集 TPP問題

 日米関係とは、つまるところ不平等条約の押しつけと、それに対する屈従、抵抗の歴史である。

 TPPを「第三の開国」とはよく言ったものだ。これは第三の不平等条約の押しつけ、国家主権のさらなる喪失、米国への隷属の深化に他ならない。


議員会館前で座り込み抗議行動 「今から参加しても、交渉はすでに最終段階」 ~STOP TPP!! 議員会館前座り込み行動 2013.3.15

記事公開日:2013.3.15取材地: 動画

特集 TPP問題

 安倍首相がTPP交渉参加を表明をすると言われている3月15日午前11時、約200名ほどの市民が集まり、衆議院議員会館前で座り込み行動を行った。呼びかけ人の一人であるPARCの内田聖子さんは、先日、シンガポールで開かれたTPP交渉会合に参加。見聞した内容を報告スピーチ。

 「日本はこれまでの交渉内容を確認することはできず、確定した項目について、いかなる修正や文言の変更も認められなければ、新たな提案もできない」。会合の中で、米国貿易担当官が発言した内容だ。さらに、日本が参加できるのは、2013年9月の会合のみ。「翌月10月には、TPP交渉国の首脳が集まり、交渉完了のサインをするだろうと言われている」、内田さんはこう報告した。


STOP TPP!! 経産省前アクション 2013.3.15

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特集 TPP問題

 2013年3月15日(金)、経済産業省本館前にて「STOP TPP!! 経産省前アクション」が行われた。


「我々は最大の怒りを持って、抗議する」 内田聖子氏ら、安倍首相会見をうけ抗議の声 ~安倍首相「TPPに関する記者会見」を受けての市民緊急集会・記者会見 2013.3.15

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特集 TPP問題

 2013年3月15日(金)18時から、東京都千代田区の参議院議員会館で「安倍首相『TPPに関する記者会見』を受けての市民緊急集会・記者会見」が行われた。「STOP TPP!!官邸前アクション」の緊急集会に集まった参加者は、安倍首相の会見を視聴した。TPPへの参加を正式に表明した安倍首相に対し、内田聖子氏は急遽作成した抗議文を読み上げた。


【IWJブログ】TPP交渉、日本の『聖域』は守られない!米通商代表部声明により判明? 2013.3.15

記事公開日:2013.3.15 テキスト

特集 TPP問題

 シンガポールで行われていたTPP第16回交渉会合が13日に終了した。この内幕を独自取材により明らかにした内田聖子氏(PARC事務局長)に14日、岩上安身がインタビューした。この交渉会合の閉幕に際し、アメリカ通商代表部(USTR)は声明を発表。その声明には、関税を含むいくつかの交渉グループは、最終段階の会合まで集まる予定はない、という驚きの内容が含まれていることが明らかとなった。


【IWJブログ】安倍総理、今日にもTPP交渉参加表明 『第3次アーミテージレポート』に「TPP交渉参加推進」の文言が 2013.3.15

記事公開日:2013.3.15 テキスト

 本日3月15日、安倍晋三総理が記者会見し、TPP交渉参加を正式に表明する。

 大手メディアは、この安倍総理による判断を、日米首脳会談において「『聖域なき関税撤廃』が前提ではないとの認識に立った」からだと報じている。

 しかし実は、昨年に出された対日要望書「第3次アーミテージ報告書」の中に「TPP交渉参加推進」の文言がはっきりと明記されていたのである。


「日本政府はすでに、TPP参加に際して、無礼で不公正な条件に同意している」米国交渉官が明言―秘密のTPP交渉会合に潜入した内田聖子氏が明かすTPPの正体~岩上安身によるインタビュー 第288回 ゲスト 内田聖子氏 2013.3.14

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特集 TPP問題

 3月4日から13日までの間、シンガポールで開催されていたTPP交渉会合の中で飛び出した、米国側の驚くべき発言が明らかになった。

 14日、この会合に米国NGO「Public Citizen」のメンバーの1人として参加した内田聖子氏(アジア太平洋資料センター 事務局長)が岩上安見の緊急インタビューに答えて、その内幕を赤裸々に語った。


「『日本はTPP交渉でいかなる修正も、文章の変更も、新しい提案もできない』と米国交渉官は語った」 秘密裡で進むTPP交渉会合の内幕を報告 ~TPPを慎重に考える会緊急報告会 2013.3.13

記事公開日:2013.3.13取材地: テキスト動画

特集 TPP問題

 3月4日からシンガポールで開かれているTPP交渉会合の内幕について、3月13日(水)、13時より行われた「TPPを考える国民会議・TPPを慎重に考える会 緊急報告会」で、アジア太平洋資料センター(PARC)事務局長 内田聖子氏が報告した。内田氏は、米国NGOパブリック・シチズンの一員として参加。国際NGOチームと共に、交渉官や出席したステークホルダー(利害関係者)への聞き取り調査を行った。


TPP断固反対!TPP反対抗議に4000人―TPP交渉参加断固反対緊急全国集会&デモ 2013.3.12

記事公開日:2013.3.12取材地: 動画

 TPP交渉参加断固反対緊急集会が12日、日比谷公会堂で行われ、主催者によると約4000人が参加。集会では、政府の考える守るべき国益とは一体何なのか全く判然としない。このようななかで、拙速に交渉参加に突き進むことには、断固反対とする決議された。


【メルマガ公開】いまだ知られざる壊国TPP〜岩上安身によるインタビュー 日本農業新聞編集局長緒方大造氏 2013.3.9

記事公開日:2013.3.9 テキスト動画

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 TPPの本質とは何なのか。現在、大手メディアはこぞって、その交渉参加の有無や判断時期ばかり報じている。各社が実施した世論調査では、「TPP参加に賛成」が、日経新聞の調査で47%(2月24日)、産経新聞とFNNの合同調査では53%(2月25日)と、国民の大半が「賛成」であるという印象を植え付けようと必死である。

 しかし、TPPの「中身」については、国民のほとんどが「よくわからない」という意見だろう。政府やマスコミは意図的に情報を隠し、中身の議論は「密室」の中で行われている。IWJは、昨年4月4日、TPPについて数年前から精力的に取材・報道を行なってきた、日本農業新聞の緒方大造氏へインタビューを行った。インタビューでは、膨大な取材に基づき、TPPの歴史的経緯と、その本質に迫った。