2024年2月1日午前11時30分頃より、東京都千代田区の東京地方検察庁前で、「自民党ウラガネ・脱税を許さない会」による抗議行動が行われた。
自民党の裏金疑惑に関与した、安倍派(清和政策研究会)の幹部5人(松野博一氏、西村康稔氏、萩生田光一氏、高木毅氏、世耕弘成氏)を中心に、自民党の政治家に対する、「裏金・脱税」容疑での刑事告発状を東京地検に提出する前の抗議行動である。
告発状の提出後、弁護士の長谷川直彦氏は、以下の通り、スピーチした。
「ただ今、告発状を出してきました。文書課の者が一応、受理したということです。
これから厳しい捜査をしていただかないと、とてもじゃないけれど、国民は納得できない。
今、中小企業の皆さんは、もうインボイスという形で、徹底的に税務署からやられている。
しかし、政治家はどうなんだ。何億やったって、単に政治資金規正法か何かで、一人がちょっとやられるだけ。こんなバカなことがありますか?
これは、明らかな脱税なんですよ。収入を計上しないというのは。だから、絶対にこれは『所得税法違反』で、『脱税』という形で、厳しくやって。
はっきり言って、中心人物は全部、刑務所に入れていただきたい。それが、全員の偽らざる、全員が一致してる気持ちだと思います。それを今日、代表して告発状を提出してきました」。
その後、参議院議員会館へ場所を移し、午後2時から、刑事告発状提出についての記者会見が開催された。
会見では、作家・活動家の雨宮処凛氏、政策アナリストで元経産官僚の古賀茂明氏、東京造形大学名誉教授の前田朗氏、「自民党ウラガネ・脱税を許さない会」代表の藤田高景氏、弁護士の大口昭彦氏、一瀬敬一郎氏、長谷川直彦氏が登壇し、発言した。
会見の冒頭、藤田高景氏は次のように、告発状提出の経緯を説明した。
「今回の自民党裏金疑惑は、まさに倫理の底が抜けた、非常識極まりない行為だったと思います。これは明確に法律違反であり、明確な犯罪行為です。
しかるに、1月25日に自民党が決定した、『政治改革に向けた中間とりまとめ』は、最も重大な問題をサボタージュした骨抜き改革ともいうべきもので、本当に話になりません。
政治の信頼回復へ政治刷新本部の中間取りまとめを決定(自民党、2024年1月25日)
この重大な金権腐敗疑惑を、『トカゲの尻尾切りで終わらせてはならない』という、多くの皆さんの声が寄せられています。
金権腐敗政治の解明・説明の責任を果たさぬ政治家は、永田町から退場してもらうしかありません。
特に、全国のサラリーマンや零細企業の皆さんは怒っておられます。理由は明白ですね。零細企業はインボイスの導入でもうがっちり徹底的な消費税の納入に、今、追い込まれています。
サラリーマンや零細企業の方が、仮に500万とか、1000万とか、2000万とか脱税したら、徹底的な国税の調査でやられます。厳罰に処せられます。
しかし、しかるに、自民党の安倍派を中心とした今回の国会議員の皆さんは、パーティー券収入のキックバックという裏金の大金を懐に入れて、今、逃げようとしておりました。
庶民が脱税すると厳罰に処せられる一方、自民党の国会議員なら1000万、1500万、2700万円、懐に入れてもいいのかというのは、全国のサラリーマンや庶民、零細企業の経営者が、今、怒っている最大の理由だと思います。これでは、日本は民主国家と言えないんじゃないか。
このような怒りは、当然の怒りだと思っています。
私たちは、金権腐敗政治を一掃し、清潔な政治と民主主義を取り戻すために、今回、先ほど11時30分に、東京地検に告発状を提出しました。
今回の提出は、自民党の裏金疑惑に関して、安倍派の5人衆(松野博一氏、西村康稔氏、萩生田光一氏、高木毅氏、世耕弘成氏)プラス2人(下村博文氏、塩谷立氏)の7人衆と、立件された3名(池田佳隆氏、谷川弥一氏、大野泰正氏)。安倍派の議員10名を今日、刑事告発いたしました。
最後になりますが、去年の12月の中旬から、全国の市民の皆さんから、僕らのところに電話とかメールがあって、『こんなバカげたことを許さないでくれ』と。『こんなことを絶対トカゲの尻尾切り許さないでくれ』という声が、多数寄せられました。
そして、私ども、つい1週間ほど前だったですけども、市民運動のリーダーの皆さんが集まって、どうしようかということになったんですが、みんな忙しくて、また裁判を始めると大変なんですね。
手間はかかる、時間はかかる、お金もかかるって、大変なんですけど、やはり、この際は、全国の皆さんがそれだけおっしゃる以上は、僕らもやるしかないということで、刑事告発に踏み切った次第でございます」。
詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。