2022年10月29日(土)午後1時30分より、京都府京都市の同志社大学(新町キャンパス)臨光館 R301教室において、10.29 日本の学術の「再生」をめざす講演会 ~権力による学問への攻撃を許さず市民とともに学術を発展させるために~」が開催された。
講演者は、永田和宏氏(JT生命誌研究館館長)、池内了氏(名古屋大学名誉教授)、伊田久美子氏(大阪府立大学名誉教授)、吉中丈志氏(公益社団法人京都保健会理事長)。
池内了氏は、「軍」セクターである防衛省・自衛隊と、「学」セクターである大学や研究機関が共同して、軍事装備品の開発またはそれを目的とした情報交換を行う「軍学共同」のシステムが、既に進められていることをまず紹介した。
また、(アメリカ軍から資金提供が行われていたことは暴露されたものの)今まで大っぴらな軍事研究は行われてこなかったが、安倍内閣での2013年12月17日「国家安全保障戦略・防衛大綱5ヵ年計画・平成26年度防衛力整備計画」の閣議決定以降、大っぴらに行われるようになったことを解説した。
そして、2015年度から軍事研究のための競争的資金が発足し、防衛装備庁の公募に各大学が応募することで、採択研究者に研究資金を提供して委託研究させる「安全保障技術研究推進制度」がスタートしたことを示し、軍と学が協調して軍事研究をこれからますます推進していくことへの警戒を促した。