2022年8月16日(火)午後6時より東京・新宿駅西口(1階)広場で「安倍『国葬』やめろ!緊急市民集会」が行われた。
また、その後7時半からは、新宿駅周辺を一周するデモが行われ、約850人(主催者発表)が参加した。
主催は、安倍「国葬」やめろ!緊急市民集会実行委員会。なお、集会前には、市民のスピーチや音楽によるアピールも行われた。
集会は、以下の有識者9人が呼びかけ人となっている。飯島滋明・名古屋学院大学教授(憲法学)、作家・落合恵子氏、ルポライター・鎌田慧氏、「一水会」会長・木村三浩氏、ジャーナリスト・斎藤貴男氏、評論家・佐高信氏、作家・澤地久枝氏、永田浩三・武蔵大学教授(ジャーナリスト)、現代教育行政研究会代表・前川喜平元文科省事務次官。
集会では、上記のうち、斎藤氏と澤地氏を除く6人が登壇し、木村氏のメッセージが代読された。
飯島氏は「国葬は憲法的に等閑できない。安倍元首相の価値は高いが、一般国民の価値は低い、こんなことが日本国憲法で認められるのか、法の下の平等からは正当化されない」等と批判した。
鎌田氏は「(1945年)8月15日までに日本人が310万人も戦争で殺され、アジアでは2000万人を殺してきた、彼らへの責任感がまったくなく、たかだか8年間首相をやっただけで国葬にすることは許せない」等と指摘した。
落合氏は「安倍元首相に生きていてほしかった。聞きたいことが山ほどあるから。疑惑を晴らしてから死ねよ、と私は思う」等と語った。
佐高氏は「『国葬』は『国を葬る』、『喪に服す』とは『国を喪失する』こと」「改憲論者は統一教会汚染者。国民民主党の玉木雄一郎、前原らに、憲法改正を言わせないためには、お前は統一教会と関係あったんだろうと、名誉棄損すれすれで言っていく」等と述べた。
前川氏は「本当に悼むべきは、安倍政権に殺された赤木俊夫さんのような人。安倍さんの前に赤木さんを国葬に」「国葬は、国民に悲しみ悼むことを求める。憲法の思想良心の自由に反する」「国葬は、子どもたちに安倍さんは偉い人との観念を植え付け、憲法改正をうながす」等と指摘した。
永田氏は「安倍政権は、戦争に日本を引き戻す時代」「嘘で固めた人生、民主主義を破壊し、保身に終始した政治家、霊感商法で多くの人生を破壊し続ける統一教会をのさばらせた安倍さんを国葬で送るなど、断じて許されない」「亡くなった後も彼にきちんと責任を取らせる社会で」と語った。
木村氏のメッセージは主催者が代読。「岸田首相は安倍元首相の死去について、『民主主義の根幹たる選挙が行われている中、突然の蛮行により逝去』と述べたが、国会で100回以降の虚偽答弁を繰り返すなど、民主主義をおろそかにしたのは安倍氏」等と指摘した。
最後に実行委員会による「安倍元首相の国葬に反対する8月16日集会アピール」が読み上げられた。「国葬令廃止は、基本的人権、国民主権、平和主義を基本とする日本国憲法で認められないから」「閣議決定だけで決めたのは、財政民主主義や法治主義からも正当化できない」等と指摘。「安倍元首相の国葬が日本国憲法や民主主義から決して正当化できないことを確認し、断固反対」と呼び掛けた。
集会終了後、新宿駅を一周するデモを実施。先頭で鎌田氏ら呼びかけ人が横断幕を持ち、長蛇の列となった参加者が「国葬反対」を呼び掛けながら続いた。
集会とデモについて、詳しくは、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。