11年経たねば起こせなかった訴え! 声を上げた勇気ある6人の若者を支えたい!!「311子ども甲状腺がん裁判」市民活動グループ、国会議員らの支援の輪~1.27「311子ども甲状腺がん裁判」提訴集会(支援集会) 2022.1.27

記事公開日:2022.1.28取材地: テキスト動画
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(取材、文・IWJ編集部)

 2022年1月27日(木)、2011年の福島第一原子力発電所事故に伴う放射線被曝で甲状腺がんを発症したとする、事故当時6歳から16歳だった男女6人により、東京電力に対して賠償を求める「311子ども甲状腺がん裁判」が提訴された。

 午後1時の入廷行進アピール、2時からの記者会見に続いて、午後4時より弁護団と支援者による集会が開かれた。司会進行は講談師・神田香織氏が務めた。

 冒頭、「311子ども甲状腺がん裁判」弁護団団長・井戸謙一弁護士は、次のように訴えた。

 「私は国や東電の対応が我慢ならない。

 放射線による被害がありうるというのなら綿密に調査をし、因果関係のある疾病などについては補償をする、そういう態勢をつくるのが民主主義国家として当然の在り方だと思うがそれをしない、小児甲状腺がんについてもこれだけ多発してもいろんな理屈をつけて被曝との因果関係を否定しようとする。

 そういう国の在り方を変えていくような裁判にしたいと思っている」。

 続いて、弁護団副団長 海渡雄一弁護士は、以下のように思いを述べた。

 「本件は、原発事故によって被曝したと思われる住民が、東京電力を訴えた初めての裁判となる。11年目にしてこういうことが起きた、逆に言えば、11年経たねばこれが起きなかった。

 それはいかに福島で物言えぬ空気が蔓延しているかということであり、それは皆さんに知っていてもらいたい。

 そこで声を上げた勇気ある6人の若者。我々弁護団は彼らを全力で守り、支え、勝利に導きたい」。

 6人の原告はバッシングなどを警戒して、匿名で、姿の公表をせずに本訴訟を行なう。

 その他、出席していた弁護団メンバーで、総論・因果関係論担当の中野宏典弁護士と田辺保雄弁護士、各論・原告担当の北村賢二郎弁護士、斎藤悠貴弁護士、熊澤美帆弁護士、河潤美弁護士、事務局長を務める大河陽子弁護士から挨拶と支援の呼びかけがなされた。表現は違えど弁護団全員が原告6人を支えることに力を尽くすと誓った。

 それに続き、この日来場することができなかった原告5人(※原告女性1名が本集会に先立つ記者会見に出席した)からの、心境と決意を語るボイスメッセージが流された。

 また、来場した国会議員の、れいわ新選組代表・山本太郎衆議院議員、立憲民主党・川田龍平参議院議員、近藤昭一衆議院議員、阿部知子衆議院議員、社民党党首・福島みずほ参議院議員と、本原告団を支援する「双葉地方原発反対同盟」石丸小四郎氏、「子ども脱被ばく裁判」原告団長・今野寿美雄氏、甲状腺がん支援グループ「あじさいの会」メンバーちばちかこ氏と牛山元美氏、2年前に来日したローマ法王に原発事故後の避難生活の辛さを訴えたティーンエージャーの鴨下全生(まつき)氏より連帯の挨拶がなされた。

 詳しくは、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。

※本集会参加のグループによる「311甲状腺がん子どもネットワーク」は「311子ども甲状腺がん裁判」の訴訟費用、活動費用を、下記を通じて募っている。

■全編動画

  • 日時 2022年1月27日(木)16:00~
  • 場所 衆議院議員第一議員会館 多目的ホール(東京都千代田区)
  • 主催 311甲状腺がん子ども支援ネットワーク~311supportnet~(詳細

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