2021年12月21日の国会閉会後の記者会見の冒頭から、岸田文雄総理大臣は、安倍元総理による世紀の失策「アベノマスク」の正当化に努めた。
不良品発生で遅れた配布時期をごまかしたあげく、その配布が国内のマスク製造、流通を回復させたと、事実を歪曲。自身の総理就任の「恩人」で、最大派閥の長である安倍元総理の「大失政」を糊塗したのである。
一方、新型コロナの経口治療薬160万回分を確保し供給すると述べたが、オミクロン株の感染力をデルタ株の2倍に想定している点には懸念が残る。
また、新たに設置された国際人権問題担当の首相補佐官は、国内人権問題も所轄すると明言した。しかし、具体的にどのような国内人権問題に取り組むかに関して言及はない。
入管問題やヘイトクライム、ヘイトスピーチ、女性差別、障害者差別、LGBT差別など、深刻な人権問題は山積している。首相人権担当補佐官を、単なるお飾りに終わらせてはならない。仕事の中身に注目していく必要がある。