菅総理の自民党総裁選不出馬表明を受け、日本共産党の志位和夫委員長が、2021年9月3日午後1時半から、参議院内で記者会見を行った。
志位委員長の発言は、以下の通り。
「菅首相の政権投げ出しという事態となりました。
この政権の投げ出しは、『こんな政治はもう我慢ならない』という、国民の世論と運動に追い詰められた結果だと思います。
まず何よりも、コロナ対応における無為無策、そしてオリンピック・パラリンピックの開催によって感染を広めた逆行、この無為無策と逆行によって、感染爆発と医療崩壊を招いた。このことに対する批判が、大きく今、広がっています。
それから、強権政治という点で、沖縄の辺野古に対する新基地建設の強行。日本学術会議に対する、違憲違法な人事介入などなど、無法な強権を振るったことへの批判も広がっています。
さらに、腐敗という点で言いますと、この政権のもとで、数々の政治と金をめぐる事件が連続しているわけでありますけども、ただの一つも解明責任を果たさず、ただの一つも、反省もない。
このコロナの問題、強権政治、そして腐敗政治。これらの政治に対する国民の、『こんな政治は我慢ならない』という世論と運動に追い詰められた結果だと。その結果としての政権投げ出しだと思います。
同時に強調したいのは、これは菅首相一人の問題じゃないと思うんです。まさに今起こっていることは、9年間にわたる、安倍・菅政治そのものが破綻したということだと思います。
その安倍・菅政治を、自民党と公明党あげて支えてきたわけですよ。ですからまさに、自公政治そのものの破綻、これが今起こっている。まさに自公全体が、現在の事態に共同責任を負っていると思います。
今、自民党の総裁選がやられようとしておりますが、この総裁選によって誰が新しい総裁になったとしても、そこから新しいものは生まれてこない。破綻した自民党政治、この枠内で、コップの中で顔を入れ替えたとしても、新しいものは出てこない。現状を打開する展望は、まったく見えてこないだろうと思います。
今求められているのは、政権交代だと。自公政治そのものを退場させ、野党が結束して、新しい政権を作ることを強く言いたいと思います。
本気の市民と野党の共闘の体制を速やかに作り上げ、来るべき総選挙で政権交代を実現し、新しい政権を作るために全力を尽くしたい」。
詳しくは、全編動画を御覧いただきたい。