2021年7月4日、東京渋谷区の日本共産党本部で、2021年東京都議会議員選挙の開票状況を見守りながら、日本共産党幹部らが、記者会見を行った。
午後11時過ぎ、当初の目標だった現有18議席確保の報を受けて、志位和夫委員長が会見を行った。
志位委員長は、目標だった現有18議席を獲得したこととともに、一部の選挙区で候補者調整を行い、選挙協力をした立憲民主党も議席を伸ばしていることを踏まえて「今回の都議選の勝因は、オリンピック中止を正面から取り上げたことだ」と述べた。
さらに志位委員長は、立憲民主党も東京五輪の中止・または延期を訴えていることをあげ、「一定の民意が示された」「オリンピック中止を求める取り組みを今、この瞬間に強めていきたい」と述べ、管政権や東京都、大会組織委らに「今からでも中止の決断を求めていく」と決意を表明した。
また、志位委員長は「野党間の連携がなければ、わが党は現有議席を確保することが難しかったと思う」と述べ、「自民・公明両党あわせた獲得議席が、過半数を割ったのは、野党の連携が寄与したのではないか、選挙を通じて実質的な共闘が進んだと思うので、そういう信頼関係を大事にし、次につなげたい」と、この秋までに行われる衆院総選挙に向けた展望を語った。
IWJ記者は「都議選で米軍の問題を争点にしたのは共産党が唯一だった。「なぜ米軍の問題を都議選の争点にしたのか、あらためてその意図と、その問題に関する手ごたえをおうかがいしたい」と質問した。
これに対して志位委員長は「首都の上空、特に都庁の目と鼻の先を米軍のヘリコプターが超低空で飛行する。これは独立国だったらありえない暴挙だ。首都のど真ん中に巨大な基地があって、しかも都心部にヘリポートまであって、自由自在に自国の首都の上空を、他国の軍用機が勝手に飛び回るなんて植民地的だ」と厳しく糾弾し、「手ごたえは大変大きなものがあった」と結んだ。
日本共産党は改選前議席を1議席上回る19議席を得た。