2020年年末格闘技RIZIN26を振り返って青木真也選手が激白!「堀口選手の勝利は当然の結末!」「天心対武尊戦は、実現しないほうがいい。馬場対猪木と同じ」「平本蓮は正しい!」 2021.1.1

記事公開日:2021.1.7取材地: テキスト動画独自
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(文・木原匡康)

 2021年元旦に岩上安身は、2020年大晦日の格闘技RIZIN26についてZOOMトークを行った。トークのお相手は、第8代修斗世界ウェルター級王者、第2代、第6代ONE世界ライト級王者、第2代DREAMライト級王者の青木真也選手。

 告知で「大物ゲストあり」とアナウンスしていたゲストが、青木真也選手である。同じく元旦に岩上安身が電話トークを行った、北斗旗全日本空道体力別選手権王者の、国際空道連盟大道塾吉祥寺支部長・飯村健一氏が青木氏の打撃コーチをしている関係から、出演が実現した。岩上安身と青木選手は初対面である。

 RIZIN26のメイン戦「朝倉海 vs.堀口恭司」のバンタム級タイトルマッチは1回TKOで堀口が制したが、前回2019年の両者の試合で朝倉が1回KO勝ちを収めていたことから、意外な結果と受け取る向きもあった。

 しかし青木選手は「僕は全く意外性がなかった」と断じた。「堀口さんの前回のコンディションが悪かったことで負けているので、堀口選手がカムバックして完全であれば絶対負けない」「レコードで力量を見極めれば明白。海外のオッズでも、(堀口氏は)前戦で負けているにもかかわらず、堀口さんが有利だった。まだちょっと力量が違うなというのがある」「競技者や格闘技をちゃんと格闘技としてみている深いファンはわかっていたと思います」と、青木選手はプロの目から語った。

 岩上安身が、朝倉選手が堀口選手の「カーフ(ふくらはぎ)キック」により崩れた点について聞くと、青木選手は「MMA(総合格闘技)全般的に、ローキックとか蹴りに対してカットをするのは、なかなか今、合理的でないというところの、穴をついたスタイル」「朝倉選手は前から前傾姿勢でステップをするスタイルなので」と要因を分析。岩上が「『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』という野村監督の言葉がありますけれど、今回の海選手の負けは『不思議の負けではない』ということなんですね」と問うと、青木選手は「ちゃんと理屈があったと思います。全てのことに理屈を見出せるのが僕らだから」と回答した。

 岩上が「非常に分析的に戦略戦術を立てると思われている朝倉兄弟、朝倉未来さん、朝倉海さんのお二人が、戦略戦術立案のミスをしていたということになるんでしょうか?」と問うと、以下のような興味深い回答があった。

青木選手「その作戦を見せる腕があるっていう、見せ方が上手なんだと思います」

岩上「そういうアピールをすることによって、人を幻惑するみたいなところがあるっていうことですか?」

青木選手「というか、そういう商売じゃないですか、彼らって」

岩上「なるほど。だいぶ辛辣ですけども」

青木選手「全然辛辣じゃないですよ、むしろ誉め言葉に近いと思います」

 改めて岩上が「堀口選手のこの後のテーマは?」と問うと、青木選手は「彼はUFCに行くのが一番求心力が得られると思います」「(堀口・朝倉の)2人とも行けるんだったら、行った方がいい。堀口さんも朝倉さんも61kgという階級は1階級上なので、56.7kgで試合をすれば、ひとつ(可能性が)あるんじゃないかなと」と述べた。

※UFC:Ultimate Fighting Championship(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)。アメリカ合衆国の総合格闘技団体。実力・人気共に世界最大の総合格闘技団体とされる。

 一方、「キックボクシングからボクシングに転向するという那須川天心選手に、武尊選手が試合をしたいと強く申し出ていますが」と岩上が問うと、青木選手は「やらない方がいいですね。馬場対猪木と同じだから」「やれば、業界がつぶれてしまう」「武尊選手本人がやりたくても、(業界全体としては)やらない方がいい」と、業界全体を俯瞰した意味深長な回答だった。

 さらに「裏メイン」とまで言われた「萩原京平vs.平本蓮」戦で、2ラウンドTKOで萩原が制した試合について岩上が聞いた。これに対して、青木選手は「平本選手がよかった。あそこまで演じている選手はいないですから」と、敗れた平本選手を高く評価した。

そして岩上が「平本選手が『K-1の打撃は本物だけど、総合の打撃はど素人』とまで言ったことは、萩原選手個人に対するだけでなく、総合の選手全体に対する侮辱に聞こえてと思うんですけれども」と問うと、青木選手は「彼の言ってることは正論ですよね」「だってMMAの打撃って、まだ疎いじゃないですか。彼から見たら」とシビアな見解を述べたのである。

■全編動画

  • 日時 2021年1月1日(火)13:30~
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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