世界で初めて新型コロナウイルス感染者が確認されてから、12月8日で、1年が経過した。
世界保健機関(WHO)によると、武漢市で報告された41例の新規コロナウイルス感染のうち、「症状の発現は、2019年12月8日から2020年1月2日までの期間」である。
- Novel Coronavirus – China Disease outbreak news(WHO、2020年1月20日更新)
1年で、全世界の感染者数は6966万4639人(ジョンズ・ホプキンス大学、米東部時間 12月10日)、死者は158万3242人(同)にまで増えた。
- CORONAVIRUS RESOURCE CENTER(JHONS HOPKINS UNIVERSITY&MEDICINE)
日本においては、東京や北海道以上に大阪府の感染状況が深刻となっている。
2010年12月10日時点での、人口100万人あたり、直近7日間の新規感染者数の推移をみると、1位は大阪府の291.4人、2位は北海道の252.6人、3位は東京都の227.5人、4位は沖縄県の199.6人、5位は愛知県の173.2人となる。
10日の時点の、大阪府発表の重症者用の病床使用率は72.8%と、逼迫した状況となっている。
- 【都道府県別】人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移(札幌医科大学)
- 新型コロナウイルス特設サイト(大阪府)
大阪府では15日から重症者を受け入れるため、「大阪コロナ重症センター」の開設を準備しているが、吉村洋文府知事は5日「看護師が不足している」として、自衛隊に看護師の派遣を打診していることを表明した。これに対して岸信夫防衛大臣は11日、吉村知事の要請を承諾することを明らかにした。
一方、吉村知事は11月19日、「大阪府全体で救急病床のトリアージをする」と表明している。この発言は「命の選別」を行うと行政の長が断言したと、とらえられる。
また大阪維新の会前代表の松井一郎大阪市長や、同じく維新の馬場伸幸幹事長も過去に「命の選別」を肯定し、推進しようとしているかのような発言をしている。聞き捨てならない問題発言である。