2020年9月19日(土)、午後3時から、東京・千代田区の国会正門前にて、戦争はさせない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の主催により、「戦争法強行からまる5年 戦争法は廃止!いのちをまもれ!改憲発議とめよう! #0919国会正門前行動」が開催された。
2015年9月19日、安全保障関連法が参院本会議で賛成多数で可決・成立した。これは、自衛隊の海外における武力行使を可能にするものであり、全国各地で法案反対のデモが行われた。
それから、はや5年が経過し、その間にできたこと、できなかったことは何か? また、安倍政権は終わったが、安倍政権を継承する菅政権が始まった。そのような状況で、私たちは何をなすべきか? について、参加者がステージに上り、それぞれ、スピーチを行った。
冒頭、憲法協働センターの小田川義和氏がスピーチし、「私たちのこの5年間の戦い、運動の反映が、安倍退陣ではないか?」と述べ、「安倍退陣は病気理由だけではない。私たちの戦いの前に立ち往生し、まともなコロナ感染対策ができない、アベ政治の行き詰まりの結果。そのことをこの場で確認し合いたい」とした。
福島みずほ・社会民主党党首は、「2015年9月19日、忘れることができない。あの国会で、あの国会で、安保関連法、戦争法が強行成立させられた。(中略)みなさん、私は安保関連法を戦争法と名付けた。『戦争法とは何だ!』と削除要求を受けた。でも、どうでしょうか? 憲法9条が絶対に許していない集団的自衛権の行使を認める法律は、戦争法ではないか?」と参加者・聴衆に訴えた。
志位和夫・日本共産党委員長は、「菅政権は安倍政権を継承すると言っている。しかし、憲法違反の安保法制を継承させるわけにはいかない。まずこれを廃止するという決意を固め合いたい」とし、次のように聴衆に危機感を訴えた。
「今、安保法制の危険をとりわけ深刻なものとしているのが、『敵基地攻撃能力保有』の動きだ。『敵基地攻撃』とは何か? 生易しいものではない。
7月に参議院の外交防衛委員会で、当時の河野防衛大臣が、その中身を赤裸々に語った。彼は、現行憲法で敵の基地を叩くことは可能だと強弁した上で、『敵基地攻撃』とは、相手国の領域で、まず防空レーダーなどを破壊・無力化し、制空権を確保した上で、ミサイル基地を破壊・無力化し、さらに、その効果を把握した上で、さらなる攻撃を行う、その一連のオペレーションが『敵基地攻撃』なのだ、そう言った。
つまり、一発ミサイルを打って終わりなのではなく、相手国の領域まで乗り込んで行って、ミサイル基地をしらみ潰しに攻撃して、焼け野原にしてしまうという話である」
7年8ヶ月の安倍政権が私たち国民に残し、菅政権に継承された負の遺産は数多くある。そのひとつである安保関連法案は一刻も早く廃案とすることが求められる。