(再掲)【特別寄稿】新型コロナウイルスをめぐる「ニセ医学」に騙されないために〜「新型コロナウイルスは存在しない」と断言する大橋眞徳島大学名誉教授を論破する! 2020.8.24

記事公開日:2020.8.24 テキスト
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(前文:IWJ編集部、本文:内科医、名取宏)

 コロナ禍が進むにつれて、IWJへ頻繁に以下のようなメールが寄せられるようになった。Aさん「徳島大学名誉教授の大橋眞氏のYouTube動画(学びラウンジ)に出会い聴いてみると、こちらの方が腑に落ちた」、Bさん「新型コロナウィルスに関して仲間に送付したメールですが、IWJでも是非ともご高覧していただきたく、メール致しました。(中略)大橋教授とのインタビューを期待しております」。

 大橋眞氏という人物はYouTubeでどのような話をしているのだろうか。医学の専門家ではない一般の人々を「説得」し、「信用」させてゆく、影響力の大きさは「ただ者」ではない。

 添付されたリンクを辿って、大橋氏のYouTube動画を見ると、医学や科学の門外漢には論破が難しい専門用語が駆使され、あげく「新型コロナウイルスは存在しない」という極端な結論へ導くものであった。新型コロナは本当はたいした病気ではないんだ、と思いたい人々にとっては、「都合のいい」結論である。一種のコロナ疲れの中にある日本で、大橋氏のYouTubeの再生回数が伸びているのも理解できる。

 「新型コロナウイルスは存在しない」という結論は、あまりにエクストリーム過ぎて、かつ論理が飛躍しており、にわかにその結論は受けいれがたい。

 しかし、大橋氏の言説を検証するには、やはり医学の専門家の見識が必要である。IWJは大橋氏の言説を検証している論者を探し始めたが、なかなか見当たらなかった。

 ようやく探しあてたのが、名取宏(なとりひろむ)氏のブログ記事「新しいニセ医学『新型コロナ否認主義』」だった。明晰な分析に加え、名取氏は「少数派だからと無視していれば気づいたときには取返しがつかなくなりうる」と大橋氏の言説が持つ影響力への懸念が示されていた。この懸念は、我々の抱く懸念と同じものであった。

 名取宏氏について調べてみたところ、名取氏は現職の内科医で、『「ニセ医学」に騙されないために〜科学的根拠をもとに解説(新装版)』(内外出版社、2018)などの著書があり、「東洋経済」や「プレジデント」などに寄稿しているということがわかった。

 さっそく名取医師に連絡を取り、岩上安身が話し合ったところ、IWJのコンテンツのいくつかの点に関して、名取医師とは見解の相違があることがわかった。しかし、その相違は一般的な議論の範囲内であり、「新型コロナウイルスは存在しない」という大橋氏のドグマティックな独自説とは次元が違うものである。

 岩上安身は「急いでいる理由」として、8月24日に、大橋氏の講演会が、議員会館の院内集会という形で開催されることになっていることを名取氏に伝えた。主催者は自民党の日野市議会議員である。市議会議員とはいえ、自民党の議員が主催して議員会館内で開催するということになれば、国会議員の中にも参加するものが出てきて、思わぬ影響を国の政策に与える可能性もある。

 そこで、多少の意見の食い違いは乗り越えて、「小異」を棚上げし、「大同につく」形で、名取氏は大橋氏の言説を検証することを快諾してくれた。8月24日の講演会は、大橋氏にとってはいわば「東京デビュー」であり、場合によってはその影響力が大きく拡大するステップになる可能性がある。

 名取氏に今回ご寄稿いただいたのは、大橋氏の「コッホの原則」に関する言説の丁寧な検証である。実はこの「コッホの原則」が、大橋氏が「新型コロナウイルスは存在しない」と主張する大きな根拠になっているからだ。(IWJ編集部)

記事目次

  • 科学のプロセスには第三者による検証が必須である。
  • (1)コッホの四原則はあくまでも原則であって、必ず満たさなければならないというものではない。新型コロナウイルス感染症以外にもコッホの原則を満たしていない病原体はたくさんある。
  • (2)新型コロナウイルス感染症については、コッホの四原則をほぼ満たしている。

科学のプロセスには第三者による検証が必須である。

▲「近代細菌学の開祖」、ロベルト・コッホ医師(wikipediaより)

 科学のプロセスには第三者による検証が必須である。大橋眞教授の主張には基本的な誤りが多く専門家による検証に耐えられない。新型コロナウイルスが存在しないと主張したければ、専門的知識のない一般人向けの動画ではなく、専門家に向けて査読のある医学雑誌に論文として投稿すべきだ。

 大橋教授の主張の誤りは多岐にわたるが、まず、教授がよく言ってるコッホの四原則について述べる。コッホの四原則は

 1. 患者からその菌の存在を証明する。
 2. その菌を分離培養する(純培養)。
 3. その菌を動物に接種し、類似症状が引き起こされる。
 4. その動物から同じ菌が再分離される。

というもので、大橋教授によれば新型コロナウイルスについてはコッホの四原則が満たされていないがゆえにウイルスの存在が疑わしいというものだ。反論は2点ある。

(…会員ページにつづく)

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「(再掲)【特別寄稿】新型コロナウイルスをめぐる「ニセ医学」に騙されないために〜「新型コロナウイルスは存在しない」と断言する大橋眞徳島大学名誉教授を論破する!」への1件のフィードバック

  1. 山下由佳 より:

    これは、ジャーナリズムとして最悪のエゴ。客観性もなければ、取材もできていない。岩上チャンネルが衰退の一途を辿りますよ。

    国際的なジャーナリズムが、ビッグフアーマーと金融支配によるプランデミツクとしての証拠を積み上げているのに、その認識すらないままに、大橋眞教授の見解と彼の支持者との見解の違いすらさび分けないまま、PCR検査のいい加減さを推進しておいて、反対者を攻撃するという、情報の狭さに、反吐が出るレベルですよ。

    デイビツトアイクが、世界一のユーチューブ生放送を実現しましたが、日本のジャーナリストの質の低下を、感じるます。このコロナ騒動の本質の捉え方の間違いにありますね。

    岩上チャンネルには、悔い改めが必要なレベルですよ。恥ずかしすぎる。

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