【特別寄稿】「韓国には100%の理があり、日本には100%の非がある」! 国際人権法確立前の日韓請求権を盾に従来の日本政府の見解を覆し、日韓関係を破壊する安倍政権!追随するメディア!〜9.10元外務官僚・浅井基文氏講演 2019.9.10

記事公開日:2019.9.25取材地: テキスト動画
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(取材・文:フリージャーナリスト・横田一)

 日韓関係が、政治的にも経済的にも安全保障上でも泥沼化し、戦後最悪となっている。

 2019年9月10日、東京・港区で、元外務官僚であり、元広島平和研究所所長の浅井基文氏が講演を行った。浅井氏は官僚時代を振り返りながら、日本が1978年に加盟した「国際人権規約」を無視して、国際人権法確立以前の1965年の日韓請求権協定を根拠に、安倍政権が韓国に非がある(約束を守らない国)と主張していると指摘した。

▲浅井基文氏(横田一氏提供)

 日韓請求権協定では、確かに両国間の請求権の問題は最終的かつ完全に解決されたが、1991年の外務省条約局長による国会答弁でも、「いわゆる個人の財産・請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたものではない」と、国際人権規約加盟後の日本政府の考え方を説明している。

 浅井氏は「個人の請求権自体は協定によっても消滅することはない」としていたのに、安倍政権は過去の政府答弁を無視していると批判。「韓国には100%の理があり、日本には100%の非がある」と結論づけた。

 嫌韓煽り報道で溢れ返る日本のテレビや新聞、雑誌には決して登場することのない浅井氏による講演の核心部分(安倍総理にとっては不都合な真実)を活字化した。

記事目次

  • 悪化した日韓関係の責任はすべて安倍政権にある! 日韓・日朝関係とアメリカの対アジア政策
  • 徴用工も従軍慰安婦も、日本が国際人権規約を批准したことによって救済措置を要求する権利がある!
  • 国際人権法確率以降、過去の人権規約違反行為への救済措置、謝罪、補償は世界的に当然のこと
  • 1991年に外務省が国会で答弁!「個人の請求権自体は消滅することはない」! だんまりを決め込む安倍政権の不誠実さ
  • 場当たり的な安倍政権の外交政策! 韓国に居丈高に振る舞うために北朝鮮への態度が一貫しないお粗末さ!
  • 日韓関係(日朝関係)悪化の根本的責任は安倍政権のデタラメに流される主権者・国民にある!
  • 政府に支配される日本国民の底流にある、「お上意識」「既成事実への屈服」「集団帰属感」「天動説的国際観」
  • 現在の40代後半より下の世代はアジアに対する侵略戦争、植民地支配を否定する教科書で学び、安倍政権を強力な支持基盤となっている!
  • 政権の情報を垂れ流す大本営マスメディア
  • 1965年の日韓基本条約・請求権協定、戦後の朝鮮敵視政策はアメリカの対アジア戦略!
  • 尊厳・基本的人権の尊重を基礎とする日韓体制、脱冷戦の構造の日朝関係への脱却が必要
  • 戦争体験のない「ポスト小和田」で外務省は質的に転換した
  • 侵略した中国には和解し、植民地支配した韓国には滅茶苦茶な議論をする政府

※ハイライトは準備が整い次第、アップします。しばらくお待ちください。

悪化した日韓関係の責任はすべて安倍政権にある! 日韓・日朝関係とアメリカの対アジア政策

 今の徴用工問題、従軍慰安婦の問題で悪化した日韓関係ですが、その責任はすべて安倍政権にあると強く考えているものです。

 私も驚いたのですが、安倍政権が文(在寅)政権に対して報復としての制裁を発動することになった翌日くらいから、テレビのワイドショーが一気に文大統領および文政権の批判に「右にならえ」でいってしまっている状況があるわけですが、どうしてこういうふうになってしまうのか。

 二番目の問題ですが、日韓関係、日朝関係も含むのですが、悪化の根本的問題は私たち国民にあるということを私は強く考えています。私たちがしっかりとしていれば、安倍政権が勝手なことをするのを許すはずがないのですから。

 そういう中で私たちは何を考えればいいのか。ひとつは、私がいうところの「開国」の問題があります。もうひとつは、今の日韓関係の出発点は、1965年の日韓基本関係条約、請求権協定というものがあるのですが、私は「1965年日韓体制」と呼んでいるのですが、そういう日韓体制を作ったのはアメリカの対アジア政策であるということ。

 文政権バッシングが始まる前までは、北朝鮮へのバッシングが凄かったのですが、朝鮮を敵視するということも第二次世界大戦後のアメリカのアジアに対する冷戦戦略に出発点があるということです。私たちはアメリカとどう向き合うのかを、日韓関係悪化の中でもう一度考える必要がある。

徴用工も従軍慰安婦も、日本が国際人権規約を批准したことによって救済措置を要求する権利がある!

 まず最初に、「日韓関係悪化の全責任は安倍政権にある」について。

 安倍政権の最大の論拠は、過去の個人の請求権、過去の朝鮮の人たちの日本に対する請求権というのは、韓国については1965年の日韓請求権交渉ですべて解決済みというところにあることは、お聞きになっていると思います。その主張が正しいのかどうかをまずはっきり踏まえないといけないと思います。

 私も外務省で25年間飯を食ったこともありまして、私はアジア局や条約局に勤務したことが合計で9年間ありましたので、そういう過去の請求権問題は1965年の請求権協定で全て解決済としてきた日本政府の主張というのは、理解しているところであります。

 その主張は、実は国際人権法が確立する前の段階では、日本だけの主張ではなくて、世界的に認められていたことなのです。個人の請求権は国が肩代わりして解決をすることができるというのが国際的な理解だったのです。

 それが証拠に日本の独立を回復したサンフランシスコ平和条約における請求権問題の解決も、そういう考えに立っております。従って日本が1965年に韓国との間で請求権問題を解決する時には、そういうサンフランシスコ平和条約以来の国際的な理解にもとづいて事を処理したということであります。

 しかし、それが国際人権法というものが確立することによって、崩れたということを私は申し上げたい。文大統領も国際的な人権、人道の考え方が確立した今日では、「日本の主張がおかしい」と言っていますが、もっと具体的に国際人権規約Bというのがあります。ここに加盟したのが1978年なのですが、私は1970年に条約局の国際協定課長という立場で、国際人権規約の国会承認を事務方の先頭に立っていたものですから、非常に愛着もあるのです。

 だけれども、今回の日韓の問題を議論する時に、誰もこの国際人権規約のことを言わない。これが私は非常におかしいと思うのです。国際人権規約というのは条約でありまして、憲法上も「条約は国内法に優先する」というふうになっております。そういうことで国際人権規約に一体何が書いてあるのかを皆さんと一緒にもう一度確認をしておきたいと思います。

(…会員ページにつづく)

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  1. 岡田良子 より:

    大変貴重な講演だと思いました。
    アジアに対する偏った知識認識を根本的に変えるための自分自身の勉強の必要を感じます。
    市民が共有したい問題です。

  2. 志田 匠 より:

    この1991年8月の「個人の請求権自体は消滅しない」答弁がハショられて、
    「1965年の請求権協定で決着がついているのに、今もって話を蒸し返している」を
    論拠に”韓国は無礼な反日国家”と繰り返し、韓国の経済悪化を招いたのは対米FTAで
    あることがハショられて、”韓国経済は悪化の一途を辿っている”と繰り返してきたのが、
    この国のほとんどのメディアです。それを容認してしまう素地に「集団帰属感」「天動説的
    国際観」があるのは認めますが、少なくとも9月2W目くらいまではTVのワイドショー
    中心に、嫌韓ヘイト扇動的な報道が繰り返されてきたことは、もっと重く受け止めていかねば
    ならないでしょう。

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