辺野古新基地建設をめぐる県民投票が、2月24日に投開票を迎える! IWJ沖縄が開票中の『新基地建設反対県民投票連絡会』事務所の模様を生中継! 2019.2.23

記事公開日:2019.2.23 テキスト動画
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(取材・文:IWJ沖縄中継市民、IWJ編集部 文責:岩上安身)

 沖縄の言葉で「ぬちかじり」という。「命の限り」という意味である。まさにその言葉通り、自身の命が果てるまで「沖縄にこれ以上新しい米軍基地を造らせない」という信念を翁長雄志・前知事は貫いた。その翁長前知事の急逝により、2018年11月に予定されていた知事選が早まり、9月30日に投開票日を迎えたことはご承知の通りである。

 結果、翁長前知事の遺志を受け継いで立候補した玉城デニー氏が、自民、公明、維新推薦の佐喜眞淳氏に、約8万票差をつけ、史上最多の39万6632票を獲得して当選した。にもかかわらず、日本政府は12月14日、予告通り、名護市辺野古の新基地建設のために、すでに護岸で囲われた区域内へ土砂投入を開始した。

 美しい青い海と、投入される赤い土砂。あまりにも痛々しいニュースに、沖縄県内外、国外でも様々な動きが始まった。

 中でも、2018年12月8日から日系(沖縄県系)4世のロバート・カジワラ氏の呼びかけで始まったホワイトハウスへの請願署名は、お笑い芸人のウーマンラッシュアワー・村本大輔さん、モデルのローラさん、映画で話題再沸騰中のQUEENのブライアン・メイさんなど著名人の呼びかけも影響し、署名は21万筆を突破した。

 署名数がホワイトハウスへの請願署名のトップ5の中に入っており、世界中の多くの人々の注意を集めている。にもかかわらず、日本政府が容赦なく埋め立て工事を進めているのは、誰の目にも「異常な事態」と映る。

 2018年10月26日には、県議会で、「辺野古新基地建設の賛否を問う県民投票条例案」が可決した。宜野湾、宮古島、沖縄、うるま、石垣の5市が相次いで県民投票への不参加を表明したものの、投票の選択肢として「賛成」「反対」に「どちらでもない」を加えた3択としたことで、ようやく、県内の全41市町村での開催が決定した。

 そして2019年2月24日、ついに県民投票の投開票日を迎える。県民投票を控えた沖縄県内では、様々な動きが活発化している。IWJではこれまで、「沖縄」「辺野古」「普天間」「県民投票」に関わる動画を多数配信しているが、県民投票を前に改めて、特に今年に入ってからの動きに関するアーカイブをまとめた。

 IWJ沖縄中継市民からの新たな提供動画とともに、これまでに中継、取材してきた動画も再度ご覧いただきたい。

▲若者達が関心を持ち参加しやすいように、沖縄県や市民団体による取り組みが、さまざまな角度からおこなわれた。

 一度は不参加を表明した5市では、投票する権利が奪われそうになった。こうした経緯があったために、投票権は「当たり前じゃなかったのか」と民主主義の危機感を感じ、初めて投票に行った人もいた。

 沖縄県で県民投票が行われるのは22年ぶりである。今後の人生で再び経験できるかわからない機会ということも含めて、よく考えて、有権者には大切な1票を投じていただきたいと願う。

 IWJ沖縄は本日午後7時30分頃から、開票中の「新基地建設反対県民投票連絡会」事務所の模様を中継する。辺野古埋め立てに対して、民意がどのような判断を示すのか、注目である。

【IWJ・OKINAWA1】19:30以降~
「2.24 沖縄県民投票 ~開票中の『新基地建設反対県民投票連絡会』事務所の模様」
 視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_okinawa1

<辺野古・県民投票に関する主なアーカイブ記事はこちら>

 モデルのローラさんが「We the people Okinawa で検索してみて。美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう」とインスタグラムのストーリーズ機能で呼びかけた。

 インターネット上ではローラさんに対する不当極まりないバッシングがあふれたが、ローラさんの呼びかけを機に、2日間で4万を超える署名が集まった。

 立憲民主党や参議院会派「沖縄の風」などで作る野党合同ヒアリングチームは1月16日、辺野古での現地調査を実施した。

 現地調査の後、沖縄防衛局へのヒアリングを経て、記者会見が行われた。立憲民主党の川内博史衆院議員は、「沖縄県が指摘する通り、サンゴの問題や底生生物の問題、さらには投入されている土砂に赤土が含まれているのではないか」と、辺野古埋め立て工事を強行する政府を批判した。

 宜野湾、沖縄、うるま、宮古島、石垣の5市が県民投票に不参加を表明したことを受けて、「『辺野古』県民投票の会」代表の元山仁士郎氏らが1月15日から、5市の県民投票への参加を求めて、宜野湾市役所前でハンガーストライキを開始した。開始から5日目の1月19日午後4時半、ドクターストップによりハンストを終了し、入院するに至った。

 県民投票不参加を表明していた5市は、2月1日までに全市が参加へ転じることとなった。

 IWJは、辺野古米軍基地建設のための土砂投入の停止を求めて米国ホワイトハウスへの請願署名を始めたロバート・カジワラ氏に、メールによるインタビューを行った。「私の最終的な目標は沖縄からすべての軍事基地の撤収と琉球の独立の回復」という、かなり踏み込んだ回答もあるので、ぜひご覧いただきたい。

 カジワラ氏は県民投票を控えた2月19日に来日した。翌20日には衆議院第一議員会館で記者会見や講演を行い、「辺野古ははっきりとだめであることは、(署名の)21万筆が示している」と訴えた。

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