【特別寄稿】西日本豪雨による甚大な被害は安倍晋三政権の「ダム緊急放流殺人」!? 河川工学が専門の今本博健・京都大学名誉教授が人災濃厚と結論づける独自試算を発表! 2019.1.9

記事公開日:2019.1.9 テキスト
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(取材・文:フリージャーナリスト 横田一)

 年が明けても、元号が変わっても、忘れてはならないことがある。

 2018年6月下旬から7月上旬にかけて、未曾有の豪雨が西日本各地を襲った。河川の氾濫や土砂崩れが発生し、岡山、広島、愛媛など15府県で、計227人が犠牲になり、被害額は1兆940億円に達した。

▲岡山県倉敷市真備町(IWJ撮影、2018年7月19日)

 6月28日には梅雨前線が活発になり、気象庁は7月5日午後2時、異例の記者会見を行い、注意を呼びかけた。翌6日には岡山や広島など8府県で大雨特別警報を発した。

 安倍晋三総理をはじめとする自民党議員が「赤坂自民亭」と称して宴会に明け暮れていたのは7月5日夜だった。気象庁は同日に会見を開いて注意を呼びかけていたにもかかわらず、安倍総理が非常災害対策本部を設置したのは8日午前8時のことだった。

 もっと早くから災害対応に乗り出せたはずではないのか。もっと被害を抑えることができたのではないか。

 フリージャーナリストの横田一氏は、安倍政権の対応を丁寧に検証し、豪雨による被害は、「ダム緊急放流殺人」の疑いが濃厚なケースがあることを明らかにした。ぜひ、下記の横田氏による寄稿をご覧いただきたい。

 これまでに横田氏が西日本豪雨について取材、執筆した寄稿は、以下のURLからご覧いただきたい。

記事目次

自らの犯罪的職務怠慢の反省もないまま、豪雨災害を利用して公共事業予算アップをする安倍政権! 古き悪しき土建政治が完全復活・加速へ!

 西日本豪雨災害を受けて安倍政権は12月14日、「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」を閣議決定した。堤防かさ上げなどの防災目的のインフラ整備や交通インフラ網整備などを推進、総事業費は約7兆円にも及ぶ。

 安倍総理の「赤坂自民亭」(飲み会)出席による初動遅れなど豪雨災害被害の検証が不十分なまま、「防災」を錦の旗に公共事業予算が焼け太りすることになった。来夏の参院選向けの選挙対策であることは明らかである。公共事業増加の見返りに自民党への献金や選挙支援をする古き悪しき「土建政治」を、安倍政権はエスカレートさせたのだ。

▲「赤坂自民亭」で酒盛りに興じた自民党議員たち(西村康稔内閣官房副長官のツイッターより)

 住民の生命財産を守るのに有効な防災関連事業立案(予算確保)と、選挙対策狙いの公共事業バラマキは似て非なるものだ。

 決定的な違いは、災害の原因分析にもとづいて対策立案がされているか否かであるが、実際のところ安倍総理はいまだに西日本豪雨災害時の初動の遅れについて「政府一丸となって災害発生以来、全力で取り組んできた」と言うだけで、被害拡大への謝罪も反省もしていない。これでは有効な対策立案は不可能で、費用対効果の乏しいピント外れの防災事業のオンパレードになるのは確実である。

安倍総理の犯罪的職務怠慢「初動遅れによる人災説」が浮上! 「ダム緊急放流殺人」の疑い!

 「国民の生命財産を守る」のが口癖の安倍総理が耳を傾けるべき講演会が12月1日と2日、愛媛県大洲市と松山市で開かれた。「未来のために、命を守る治水対策~あの洪水は、天災か、人災か~」と銘打った西日本豪雨災害の検証集会で、河川工学が専門の今本博健・京都大学名誉教授が人災濃厚と結論づける独自試算を次のように発表したのだ。

▲今本博健・京都大学名誉教授(横田一氏撮影)

 「(愛媛県西予(せいよ)市の野村ダムが)中小洪水対応の現在のダム操作ではなく大規模洪水対応の旧操作であれば、異常放流をしなくて済み、野村ダム下流での人的被害(死者5名)は避けられた」

 すでに国交省は「旧操作でも異常放流は避けられなかった」というシミュレーション結果を発表、「天災説」を主張していたが、これを今本氏は真っ向から否定した。

 「私の計算が間違っていたら京大名誉教授の肩書を返上する。国交省のシミュレーションは捏造の疑いがあり、根拠を明らかにすべき」とデータ開示を求めたのだ。

 洪水で夫を失った女性被災者は、名誉教授の肩書をかけて国交省に「喧嘩」を売った今本氏の講演を聞いて、「野村ダムの『人工津波』と呼んでいましたが、人災だったことを確信しました。野村ダムが緊急放流さえしなければ、人工津波が起きることはなかった」と悔やんだ。

 ここで、「ダム緊急放流殺人」の疑いが浮上した安倍総理の「初動の遅れ(犯罪的職務怠慢)」の経過を振り返ることにしよう。

 2018年7月5日午後2時、気象庁が異例の記者会見を開いて「かつてないほどの記録的豪雨の恐れがある」という予測(警告)を出した。ダム管理者は当然、迫りくる記録的豪雨に備えて事前にできる限りの放流をしてダムを空に近づけ、貯水量の余裕を持たせる準備を整えるべきだった。野村ダムの操作規則は「中小規模洪水対応」で事前放流量が低目であったため、以前の「大規模洪水対応」の旧規則に戻して放流量を増やすことが緊急課題になっていたのだ。

▲愛媛県西予市の肱川上流にある野村ダム(横田一氏撮影)

 しかし安倍総理は、気象庁が警告を発した7月5日夜の「赤坂自民亭」(飲み会)に出席、すぐに非常災害対策本部を設置して石井啓一国交大臣(ダム管理の最高責任者)をはじめとする関係閣僚を招集することを怠り、記録的豪雨に即した大規模洪水用の操作への変更指示を出さなかった。

 安倍総理と石井国交大臣らが5日午後2時から無為無策の時間を過ごしている間、雨が激しくなっていったのにもかかわらず、7月6日午後10時から放流量を低目(300トン)に抑えてダムを満杯に近づけてしまった。

 そして治水機能がほとんど発揮できない「無防備状態」の時に記録的豪雨が襲来、翌7日午前6時20分から「異常洪水時防災操作」と呼ばれるタレ流し状態となり、20分間で1000トンも急増する緊急大量放流で下流の水位が一気に上昇、死者5名。浸水650戸の被害を出したのだ。

 野村ダムの緊急放流で夫を亡くした被災者が口にした「人工津波」こそ、野村ダム下流域の洪水被害(死者5名)の原因を読み解くキーワードだ。初動の遅れがなければ、ダム操作ミスによる人為的な津波のような洪水襲来は回避可能だったといえる。

 安倍総理がもし、気象庁が警告を発した時点で、同日夜の「赤坂自民亭」への参加を取り止め、非常災害対策本部を設置し、記録的豪雨襲来地域のダム操作規則を緊急点検して、大規模洪水対象の操作規則への変更指示を出しておけば、野村ダム下流の人命が失われることはなかったに違いないのだ。

 しかし実際には安倍総理も石井国交大臣も総裁選対応やカジノ法案審議を優先し、7月5日午後2時から無為無策の時間を過ごし、「人工津波」襲来を回避する職務遂行を怠った結果、人命が失われたといえるのだ。

名誉教授の称号をかけた今本氏の独自試算~ 旧操作なら人命が失われることはなかった!

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「【特別寄稿】西日本豪雨による甚大な被害は安倍晋三政権の「ダム緊急放流殺人」!? 河川工学が専門の今本博健・京都大学名誉教授が人災濃厚と結論づける独自試算を発表!」への1件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    被災した大洲市の両親に読んでもらいます。

    【特別寄稿】西日本豪雨による甚大な被害は安倍晋三政権の「ダム緊急放流殺人」!? 河川工学が専門の今本博健・京都大学名誉教授が人災濃厚と結論づける独自試算を発表! https://iwj.co.jp/wj/open/archives/439330 … @iwakamiyasumiさんから
    https://twitter.com/55kurosuke/status/1083127934880083968

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