プルトニウムはMOX燃料にして燃やすよりも安定化させ地層処分した方が安い!? ~8.2新外交イニシアティブ(ND)・原子力資料情報室(CNIC)共催「院内集会 再処理政策の経済性を問う」 2018.8.2

記事公開日:2018.8.9取材地: 動画
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※英語スピーチ部分は著作権の都合で通訳音声がございません。

 2018年8月2日(木)衆議院第一議員会館にて、新外交イニシアティブ(ND)・原子力資料情報室(CNIC)共催「院内集会 再処理政策の経済性を問う」が行われた。

 トーマス・カントリーマン氏(米軍備管理協会理事長、元米国務次官代理)、鈴木達治郎氏(長崎大学教授・核兵器廃絶研究センター長)、辰巳菊子氏(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会〈NACS〉常任顧問)らが登壇した。

 長崎大学教授・核兵器廃絶研究センター長の鈴木達治郎氏の、日本における核燃料サイクルの経済性評価の調査結果は以下の衝撃的内容である。

 核燃料サイクルの経済性評価は、日本においても1970年代後半から実施されていたが、政府・産業界の評価は1990年代後半ごろまで非公開であった。80年代後半にはすでに再処理が不利との評価がされ始めていた。

 2000年代になって、六ケ所再処理工場の費用負担が大きな政策課題となり、一部では六ケ所再処理計画の見通しが議論された。

 2005年、原子力委員会の「原子力政策大網」において、初めて政府で核燃料サイクルの選択肢評価が実施され、経済性評価では、再処理が不利との結論が出たものの「政策変更コスト」を考慮することで、再処理路線の継続が決定した。自由化の中で、コストを電気料金に上乗せする「再処理基金制度」が設置された。

 2012年、福島事故後の原子力委員会(検討小委)において、包括的な核燃料サイクル評価が行われ、経済性、核不拡散・セキュリティの面で、再処理が不利なことが明らかとなったが、地元の反対などもあり、核燃料サイクル継続が決定した。

 2016年、「再処理拠出金法」が成立し、全量再処理に必要な資金が確保されることとなったが、経済性を含む評価は実施されないままである。日米原子力協定の延長を踏まえて、今一度、包括的な評価を第三者機関で実施すべきである。

 日本のプルトニウムは約47トン。原爆に換算すると約6000発分に相当する。「コストを電気料金に上乗せする『再処理基金制度』」は驚愕の年間3000億円もの金額である。これを国民が負担しているのである。

 最後に「プルトニウムはMOX燃料にして燃やすよりも、安定化させ地層処分した方が安いという結論が今後の主力になるだろう」と、鈴木達治郎氏は述べた。

■ハイライト

  • 第1部:プレゼンテーション
    トーマス・カントリーマン氏(米軍備管理協会理事長、元米国務次官代理)
  • 第2部:パネルディスカッション
    トーマス・カントリーマン氏、鈴木達治郎氏(長崎大学教授)、辰巳菊子氏(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)常任顧問)

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