「多くの現場で働く人が不安を感じている。できれば築地で働きたい。こういう声が圧倒的なのに、それが全然都に届いていない」――。
2016年10月1日(土)、新宿・柏木公園から、「やっぱり築地がええじゃないか!新宿港町行進」と題したデモ行進が行われ、約130名(主催者発表)の参加者が築地市場の豊洲移転反対を訴え、「築地でええじゃないか!」という声を響かせた。
このデモ行進には、2012年と2013年の東京都知事選で次点だった元日弁連会長の宇都宮健児弁護士や、日本共産党の吉良よし子参議院議員も参加。宇都宮弁護士は、「多くの現場で働く人が不安を感じている」と述べ、「できれば築地で働きたい。営業を続けたい。こういう声が圧倒的なのに、それが全然都に届いていない」と現状を説明した。
また、築地市場の仲卸業者で、東京中央市場労働組合執行委員長を務める中澤誠氏もこのデモ行進に参加。デモ行進中、沿道の人々に「(豊洲新市場の)床の下の空洞、あれを誰が決めたかというと、決まってないんです。築地市場の移転については、新市場建設協議会という正式な協議会があり、これにかけて、業界の合意をもらって、決定なんです」と解説。「しかし、どこをみても、基本設計が合意されたというのはない。だから、この問題というのは、決定していない建物がなんでもう建っているんだ、ということなんです」と築地市場移転が抱える問題点を訴えた。