「日本国憲法はおれ自身の言葉だ」——。主催者発表で4万5000人が怒りの声をあげた国会前抗議。スピーチで、日本国憲法前文を自分自身の「言葉」であるとして読み上げ、訴えた「SEALDs」の本間信和さんに、抗議終了後、現場で取材を行っていた岩上安身がインタビューした。
以下、岩上安身による本間さんへのインタビュー動画・文字起こしを掲載する。
特集 安保法制
「日本国憲法はおれ自身の言葉だ」——。主催者発表で4万5000人が怒りの声をあげた国会前抗議。スピーチで、日本国憲法前文を自分自身の「言葉」であるとして読み上げ、訴えた「SEALDs」の本間信和さんに、抗議終了後、現場で取材を行っていた岩上安身がインタビューした。
以下、岩上安身による本間さんへのインタビュー動画・文字起こしを掲載する。
■全編動画
岩上「日本国憲法の前文を読み上げて、感動的でした。胸を打ちました。どんな思いで今日のスピーチをしたのですか」
本間「正直言って、怒っていることと呆れていることが多すぎて、自分の言葉をどうしたらいいのか分からないなと思った時に、色々な人の本を読んで、最後に読んだのが日本国憲法だったんです。
もう、俺が言うべきことはほとんど憲法に書かれてるなって。内容としては追加することも特にないかなっていう気持ちで、日本国憲法前文を読もうと思ったんです」
岩上「『安倍晋三から日本を守れ』『安倍晋三から未来を守れ』『安倍晋三から歴史を守れ』と。「歴史を守らなければいけない」と改めて?」
本間「そうです。やっぱり、美しいものじゃないと思うんですよ、戦争っていうのは。本当に人が無残な死に方をしたり、それによって傷つく、兵士も傷つく。それを日本を守るためだとか、お国のためだという美しい物語にして、総力戦に突入していったのが70年前の戦争だと思うんですよね。
そういうレトリックみたいなものって今もあると思うんですよ。戦争状態を平和って読んでみたりとか。そういうものに対して、歴史をきちんと守れ、と。歴史修正主義は許さんぞという」
岩上「いよいよ締め切りみたいなものが来そうです、向こうからね。公聴会、そして強行採決をやるんだと。16,17日という声があります。今週中に終わらせてしまえみたいなね。
でも『2週間』とみなさんは言っているじゃないですか、絶対戦い抜くと。この強行採決で、『もう、なるんだろうな』と思っているんじゃなくて止められると?」
本間「そうです。俺らが『一週間』って言ったら、向こう(政府)は、『あ、いいんだ』となる。『そんなわけないだろ』というのが俺らの役割なんで。
中央公聴会の後、16日に地方公聴会があって、それが終わった後、その次の日に採決するというのは、公聴会の意味をないがしろにしているし、そこに来る人をあまりにも馬鹿にしている。
そんなことがあってはいけないというのが正直な思いですし、呆れることが多すぎて、そういうことをされても『まぁ、いいか』と思ってる人も多いと思うんですけど、それは自分の権利というか、そうあってはいけないんだということをずっと主張していかないといけないんじゃないかなと思います」
岩上「『今』に専念するために、その先を図らないできた部分がみなさん、あったと思うけど、さっきもほとばしるように『次の選挙見てろよ、首洗って待ってろよ、追い詰められてるのはお前らだぞ』と言いました。次の選挙、ただじゃおかないぞと?」
本間「そうですね、『できることは全部やろう』と言いましたけど、選挙の中でできることはもっと沢山あるだろうし、もちろんデモだけじゃなくて、僕ら勉強もやってきたけど、選挙というのは民主主義を反映する一つの要素でもあると思います。そこに対して自分たちが何をしていくのか具体的に詰まっていないんですけど、やれることはまだまだあるんじゃないかと思っています」
岩上「この運動がどこかで一つピリオドを打たれても、その後が続くんだと」
本間「それが別に『SEALDs』という名前じゃなくてもいいんです。地方でも若者や大人がどんどん声をあげ始めた。別に誰であってもいいでしょうと。『SEALDs』であることを目的化してしまわないで、自分たちが何をしたいのかっていうところをまず腹を割って話し合って、そっからまた名前をこのままで行くのか変えるのかっていうのも含めてね、考えていけばいいなと思います」
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