フリーランス表現者らによる特定秘密保護法の違憲訴訟、11月18日についに判決へ「秘密保護法に対する裁判所の見解が明らかに」 2015.8.21

記事公開日:2015.9.3取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(松井信篤)

特集 秘密保護法
※9月3日テキストを追加しました!

 「秘密保護法は憲法違反であるという原告側の主張に対する、裁判所の見解がいよいよ明らかにされる」——。

 フリーランス表現者らが原告となり約1年半にわたり争ってきた秘密保護法の違憲訴訟が、2015年8月21日に結審をむかえ、11月18日に判決が出されることが決定した。原告らは結審後、霞が関の弁護士会館で報告集会を開いた。

 原告代理人である堀敏明弁護士はこれまでの裁判の経過を振り返り、「毎回、多数の傍聴の方がいらっしゃるし、原告も毎回2,30人は出席して裁判所を包囲した。行政関係の国相手の裁判では、意見陳述や書面内容の陳述は認められない傾向があるが、(注目を集めることによって)本来の裁判の原則通りに、原告本人の意見を聞く機会が実現できた」と語った。

■ハイライト

  • 報告 堀敏明氏(弁護士)/山下幸夫氏(弁護士)/黒薮哲哉氏(フリーランス・ライター)/大島俊一氏(フォトジャーナリスト)ほか

裁判所の判決理由に注目!秘密保護法に対する司法の見解が明らかに

 この裁判では、原告本人尋問が行われるなどの異例の措置が取られ、予想よりも議論が深まった面がある。こうした点をふまえ、原告代理人の山下幸夫弁護士は「(判決で)裁判所はこの秘密保護法について何も触れないわけにはいかない」と語った。

 「秘密保護法は憲法違反であるという原告側の主張への、裁判所の見解が明らかにされる。裁判所は憲法違反でないと言うと思うが、どういう理由でそう判断するのか示されるはず。立法府が作ったこの法律について司法がどういう判断を示すのか。私たちとしては裁判所にきちっと判断をさせるというのがこの裁判の目的。裁判所としては何らかの回答をしなければいけない」

特定秘密保護法により核兵器の運搬作業が自由にできる!?

 この日の裁判で意見陳述を行なったフリーランス・ライターの黒薮哲哉氏は、最終意見陳述書で、秘密保護法により核兵器の運搬が可能となってしまう恐れがあるとして警鐘を鳴らした。

 以下、陳述書の一部を掲載する。

 「安全保障関連法案を審議する8月5日の参議院特別委員会で、中谷元・防衛大臣は、『核兵器の運搬も法文上は排除していない』と答弁しました。つまり核兵器に関する情報を特定秘密に指定すれば、国民の視線をかいくぐって核兵器の運搬作業が自由にできる事態が生まれようとしているのです。そして、かりに秘密の運搬作業をメディアが暴露すれば、処罰の対象になる可能性があります。

 確かに特定秘密保護法の22条1項は、国民の知る権利に配慮して取材や報道の自由に『十分に配慮しなければならない』と規定していますが、厳密にはこれにも条件が付いています。つまり、『著しく不当な方法』によって情報収集が行われたと判断された場合には違法行為であるとみなされます。しかし、一体だれが何を基準に情報収集の正当性、あるいは不当性を判断するのでしょうか。

 かりに政府や裁判所がそれを判断するのであれば、それ自体がジャーナリズムの独立性を著しく侵害することになります。わたしたち原告43名が本件裁判を提起したのは、特定秘密保護法により、フリーランスの出版関係者が取材と表現活動に支障を受け、憲法で保障された国民の知る権利がドブに捨て去られる危険性を訴えるためです」

行政訴訟での原告本人尋問は稀なケース

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です