「ポツダム宣言は短い。『つまびらかに』読まなくてもわかるはず」 ~古賀茂明氏「エネルギー政策、改憲、IS人質、報道問題」で安倍政権を徹底批判 2015.5.21

記事公開日:2015.5.26取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富田)

※5月26日テキストを追加しました!

 安倍首相は、ポツダム宣言を読んだことがないのではないか──。こう指摘する古賀茂明氏は、「(13条しかない)ポツダム宣言って短いんですよ。『つまびらかに読む』という表現は当たらない。安倍首相は、この種の質疑では必ず逃げる」と断じた。

 2015年5月20日に行われた党首討論で、過去の日本の戦争は間違っているとしたポツダム宣言への認識を問われた安倍首相が、「ポツダム宣言をつまびらかに読んでいないので」とかわしたことを受けて、古賀氏からは辛辣な言葉が続いた。

 5月21日、東京・永田町にある参議院議員会館で、福島原発告訴団の主催による市民集会「原発なしの方が成長できる──改革はするが戦争はしない フォーラム4」が開かれ、講師として古賀茂明氏が演壇に立った。

 古賀氏のスピーチは、そのタイトル「原発なしの方が成長できる」が表すように、日本はエネルギー政策から原発を追放し、風力などの自然エネルギーを基幹電源に据えた方が、経済的メリットが大きくなる、との内容。それは、原発にこだわる今の政治への強い批判でもあり、古賀氏のスピーチは原発以外のテーマにも広がって、安倍政権を徹底批判するものになった。

 今年2015年3月のテレビ朝日「報道ステーション」の降板騒動についても、古賀氏は首相官邸からの圧力を改めて強調した。話題になった「I am not ABE」発言の端緒になった、「イスラム国(IS)」による日本人人質事件について、安倍首相の姿勢は米国を強く意識したものだと指弾。「悪いのは、むろん『イスラム国』だ。しかし、少なくとも安倍首相は、後藤さんを精神的に見捨てたことになる」と言い切った。

 その後も、歯に衣着せぬ古賀節で、集まった市民らの耳目をさらった。

記事目次

■ハイライト

  • 講師 古賀茂明氏(古賀茂明政策ラボ代表)
  • 日時 2015年5月21日(木) 14:00~
  • 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)
  • 主催 福島原発告訴団

「電事連」という伏魔殿

 「今日はエネルギー政策について話すが、報道機関への政府からの圧力のことや、今、大いに気になっている事象についても論じてみたい」。この言葉で始まった古賀氏のスピーチは、まず、電力自由化に関する議論から口火を切った。

 「私は役人時代から、『東京電力のような独占的な大企業が、事実上の談合で全国の電力市場を仕切っているのは、非常に問題だ』と批判してきた」と語る古賀氏は、産業界向けの「大口電力」はすでに自由化されていることと、今、電力の自由化を進めようとしているのは家庭向けの「小口電力」であることを指摘する。

 「原発に依存し過ぎたため、原発休止中の今は電力供給に余裕がなく、料金値上げをしたのが関西電力である。であれば、関西の企業には(大口電力の自由化を背景に)『料金が安い北陸電力から電気を買おう』というニーズが膨らんで当然なのだが、北陸電力は、関西の企業には直接電力を売らない」

 古賀氏は、電力各社が集まって作られた「電気事業連合会」という任意団体が、情報開示義務がないのをいいことに談合を行っており、競争入札は実現しない、と明かす。さらに、資源エネルギー庁が口にする、「電力市場の6割は自由化されている」との言葉には中身がない、と切り捨てた。

電力市場の自由化は、電事連で村八分の東電管内だけ?

 「『関電が、東電管内に電力供給会社を作った』『一方で東電は、関電管内で同様の動きを』といった報道があるが、あれは、あくまでも東電と、その他の電力各社の間だけの『1対多』の競争を指す。そこには、福島原発事故で実質上国有化されている東電は、違法行為の談合に参加できないという事情がある。最近の電事連の会議は『除東電』という形のものが多い」

 「電事連は即刻解散すべき」と古賀氏は口調を強める。他の先進国の電力市場では、電事連が象徴するような大手電力会社の連帯構造はあり得ないとし、「米国では、独禁法違反ということで、そのような連帯は最初から話になるまい」と述べて、こう続けた。

 「今後、日本の電力市場に起こり得るのは、東電管内だけの自由化だ。東電は、今や電事連の中で村八分状態なので、東電管内に新興の電力会社がいくつか参入してくる可能性はある。それ以外の管内の場合は、せいぜい、そこに東電だけが参入するぐらいだろう」

「憲法の外見」に国民の関心を集めたい自民党

 「国の宣伝に惑わされるな」と警告する古賀氏は、改憲をめぐる動きにも同じことが言えるとして、このように憤った。

 「自民党が、憲法改正の啓蒙用に作成した、あの漫画は実に酷い」

 それは、「ほのぼの一家の憲法改正ってなあに?」というタイトルの漫画で、自民党のサイトでダウンロードできる。内容は、憲法が70年前に作られたことに子どもが驚くというもので、インターネットや携帯電話がない時代に作られた憲法が、まるで「時代遅れの遺物」であるかのように強調されている、と古賀氏は指摘する。

 「海外の改憲実績と比較しながら、『日本は70年間、一度も憲法を変えていない』と言われると、特に若い人たちは、憲法が時代遅れという刷り込みにうなずいてしまいがちだが、この漫画は憲法の中身には言及していない」

(…会員ページにつづく)

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「「ポツダム宣言は短い。『つまびらかに』読まなくてもわかるはず」 ~古賀茂明氏「エネルギー政策、改憲、IS人質、報道問題」で安倍政権を徹底批判」への1件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    「ポツダム宣言は短い。『つまびらかに』読まなくてもわかるはず」 ~古賀茂明氏「エネルギー政策、改憲、IS人質、報道問題」で安倍政権を徹底批判 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/246417 … @iwakamiyasumi
    安倍晋三は、この種の質疑では必ず逃げる。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/603165092260093953

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