「メディアをはじめとした言論空間に、ものすごい圧力と自粛の波が広がっている」──「独裁国家と変わらない」報道現場での感覚麻痺に、古賀茂明氏らが警鐘 2015.4.12

記事公開日:2015.4.26取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・関根)

※4月27日テキストを追加しました!

 「最大の問題は、問題は何かを感じなくなってしまったこと」──。

 古賀茂明氏は、テレビ朝日「報道ステーション」出演最終日の顛末や、2014年末の総選挙での自民党からの報道圧力、邦人人質事件での「I am not ABE」発言の真意、さらに、日本政府による海外メディアへの圧力や懐柔策などを語り、安倍政権とそれに追随するマスコミの危険性を訴えた。

 「自由報道協会が斬る! 2015トークライブ特別編 古賀茂明が明かす『I am not ABE』の真相」が2015年4月12日、東京都新宿区の新宿Naked LOFTにて行われた。ゲストには、元経産官僚の古賀茂明氏を迎え、自由報道協会代表の大貫康雄氏、理事の山口一臣氏、幹事の伊田浩之氏がホスト役を務めた。

 古賀氏は、2015年3月末で降板した「報道ステーション」の最後のオンエアで伝えたかったこととして、「メディアをはじめ言論空間に、ものすごい圧力と自粛の波が広がっている。報道の現場の人間すら、そういう現実を忘れてしまっている。それを言いたかった」と述べた。そして、番組内での古舘伊知郎氏とのやり取りが、『古賀vs古舘』の対立として矮小化されてしまったことに異を唱えた。

 安倍政権になってから、行革についての報道がなくなった、と指摘する古賀氏は、「安倍政権は、政府系金融機関4つのうち、3つの機関のトップを財務官僚などの天下り先に戻してしまった。民主党時代だったら、マスコミの大バッシングがあったはずだ」と断じた。

 また、「報道ステーション」のアベノミクス特集に関して、当時のプロデューサーに自民党からクレームがあったことについて、「放送法4条では偏向報道を抑制しているが、同法3条では、他からの放送内容と編集への介入は受けない、と書いてある。自民党は放送法違反をしており、これは大変な問題だ」と憤った。

記事目次

■ハイライト

  • ゲスト 古賀茂明氏(元経済産業省経済産業政策課長、フォーラム4提唱者)
  • ホスト 山口一臣氏(自由報道協会理事)/伊田浩之氏(自由報道協会理事)ほか

「古賀vs古舘」になってしまった古賀氏の「報ステ・最終日」

 冒頭、元週刊朝日編集長で、自由報道協会で理事を務める山口氏が、「古賀氏には、別件で、以前からトークライブへの出席を依頼していた。『4月になれば暇になるかも』とのことだったが、まさか、こんな騒ぎになるとは」と口火を切った。古賀氏をステージに呼び込むと、まず、大きな議論を呼んだ、テレビ朝日「報道ステーション」での最終出演日、2015年3月27日の言動の真意を尋ねた。

 古賀氏は、「日本のメディアをはじめ言論空間に、ものすごい圧力と自粛の波が広がっていること、報道現場の人間すら、そういう現実を忘れてしまったことを言いたかった」と述べ、このように続けた。

 「テレビ朝日の局内でも対立があった。ある幹部は官邸べったりで、私と同じように降板になった朝日新聞論説委員の恵村順一郎氏と番組の女性プロデューサーを批判していた。古舘氏、恵村氏、プロデューサー、そして私に『左翼』のレッテルを貼って、某出版社会長や政府寄りのコメンテーターらと組んで攻撃していた」

 そして、番組の冒頭で『テレビ朝日の早河(洋)会長、古舘プロジェクトの佐藤(孝)会長のご意向によって、私の出演は今日で終わりです』と発言したことについて、「視聴者への挨拶がわりで、古舘氏も軽く受け流すと思っていた。ところが、古舘氏が自分への攻撃を始めてしまい、『古賀vs古舘』になってしまった」と明かした。

最大の問題は「問題は何か」を感じなくなったこと

 古賀氏は続けて、コマーシャル中に「打ち合わせにないことは、絶対にしゃべるな」と叱責してくる現場の幹部とのつばぜり合いや、パニックになって右往左往する古舘氏の様子にも言及。

 「『文藝春秋』5月号掲載の記事のように、テレビ朝日から古舘プロジェクトに年間30億円、古舘氏には12億円、という高額な契約料のための保身なのか。または、会社のトップを守ったというアリバイ作りなのか」と推察した。

 そして、安倍政権になって、行革がまったく報道されなくなったことに触れて、「安倍政権は、政府系金融機関(日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、国際協力銀行、商工組合中央金庫)のうち、政策投資銀行以外の3つの機関のトップを、民間人から財務官僚などの天下り先に戻してしまった。民主党時代だったら、マスコミの大バッシングがあったはずだ」と指摘した。

 このような現状について、古舘氏に質問するつもりだったという古賀氏は、「今、安倍さんが変な発言をしても、国会の審議ストップも、新聞の一面を賑わすこともない。最大の問題は、問題が何かを感じなくなってしまったことだ」と述べ、「それで、自分が変わってしまうのが怖いので、最後にガンジーの言葉で締めくくりたかった。しかし、その途中が抜けてしまったのが真相だ」と一気に語った。

 さらに、2015年2月、安倍首相が施策方針演説で引用した、岩倉具視の欧米列強発言についても、「これも、マスコミではまったく問題にはならなかったが、安倍首相の側近は(列強発言は)失敗だと明かした」と述べ、「優秀な人間でも、こういうことを大きな問題とは感じなくなってしまっている」と現状を憂いた。

3人組で仕掛ける痴漢冤罪の方法

 また、古賀氏は、安倍政権の内部にはものすごい緊張感がある、とも話す。「安倍首相自身の意識は、毎日が戦いなのだろう。安倍さんがフェイスブック上で、(意見が異なる)相手が一般人だろうが容赦しないのは、そのためだ」とし、その後、古賀氏自身が感じた、身の危険についての話題になった。

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