秘密保護法廃案を共産・社民・無所属で参議院に共同提出、民主・生活は共同提出を見送り 2014.6.16

記事公開日:2014.6.16取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材・記事:石川優、記事構成:安斎さや香)

 日本共産党、社民党、無所属の糸数慶子参議院議員、山本太郎参議院議員らが、特定秘密保護法を廃止するための法案をまとめ、6月16日、参議院に共同で提出した。その後、12時20分から参議院本館で、賛同議員らが記者会見を行なった。

 2013年12月に可決した特定秘密保護法。衆参両院で強行採決されるなど、政府は法案成立に躍起になり、多くの国民、各界の反対の声を押し切って成立した。

 秘密保護法は、2014年12月までに施行されることになっており、特定秘密の指定の妥当性など、政府の運用を監視する国会の機関の設置に必要な国会法改正案を与党のみで提出。6月13日に衆院を通過した。

 監視機関は、衆参両院にそれぞれ常設の「情報監視審査会」を置くという。審査会は議員8人の委員で構成され、政府に運用改善を勧告できるが、強制力はない。

 一方、国会議員の身分や国会内の組織に関する法案は、野党も含む全会一致が原則だが、与党は今国会中の法案成立を優先し、異例の与党のみでの提出となった。

■ハイライト

  • 会見者 山下芳生議員、小池晃議員、仁比聡平議員(以上、日本共産党)、又市征治議員、福島みずほ議員(以上、社民党)、山本太郎(無所属)

暴力的に強行された秘密保護法

 日本共産党の仁比聡平参議院議員は、この日の記者会見の部屋について、「昨年12月、暴力的に秘密保護法が強行されていった理事会の舞台になった部屋」だと話し、廃止法案の記者会見が同じ場所だったため、当時の「憤りで血管が切れそうという思いを思い起こす」と怒りをあらわにした。

民主党・生活の党 共同提出の呼びかけに応じず

 民主党は、2014年の活動方針案で秘密保護法の廃止を求めていくことを謳っている。しかし、今回の野党の共同提出には名を連ねなかった。党内で国会法改正案についての議論がまとまっていないことから、見送った模様だ。

 生活の党の小沢一郎代表は、これに関し、同日の記者会見でIWJの質問に答え、共産党・社民党だけの共同提出だったため、生活の党は参加しなかったのだろうと、共同提出に応じなかった理由を説明した。

 共同提出をした議員らは、今後、民主党、生活の党に引き続き賛同の理解を求めていく方針だ。

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

「秘密保護法廃案を共産・社民・無所属で参議院に共同提出、民主・生活は共同提出を見送り」への1件のフィードバック

  1. @AnriAoyamaさん(ツイッターのご意見より) より:

    あんなに大騒ぎしたのに、もう忘れて次は自衛権?ウソの反対ポーズは止めて!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です