田村憲久厚生労働大臣は3月18日、同省内での定例会見で、子宮頸がんワクチンの副反応問題に対し、「ワクチン副反応検討部会の結論を待ちたい」とIWJの質問に答え、あくまでも同省で議論している検討部会の判断を尊重する姿勢を示し、大臣自らの明言は避けた。
IWJは、同ワクチンの副反応がワクチンの成分によるものではなく、「心身反応」だとする検討部会の判断に関し、これに異議を唱える研究者らが、全数調査の必要性を主張していることについて、大臣に「調査は必要と感じているか」と質問。
田村大臣は、「非常に悩ましい話である」としながらも、「海外の例も検討しているが、ワクチン接種が何らかの問題になるものではない。世界の中で日本のような状況になった国はない。(検討部会の判断に否定的な)研究者の意見もお聞きしながら、副反応検討部会の結論を待ちたい」と、大臣としての明言を避け、判断を検討部会に委ねる見解を示した。
子宮頸がんワクチンは、現在、副反応被害が相次いだことから、厚労省が積極的な勧奨を一時中止する措置を講じている。しかし、同省ワクチン副反応検討部会は、今月にも、再び勧奨再開に向けて、議論を進めたい構えをみせている。