15日、第185回臨時国会が召集され、安倍晋三内閣総理大臣が所信表明演説を行った。安倍総理は今国会を「成長戦略実行国会」と位置づけ、デフレ脱却と経済再生のための産業競争力強化法案の成立を目指す。他にも今国会では、外交や安全保障に関する国家機密の漏洩を防ぐ特定秘密保護法案や、国家安全保障会議(日本版NSC)設置関連法案など、多くの重要法案が審議される。農産品重要5品目という「聖域」撤廃の公算が高まったTPP交渉や、福島第一原発の汚染水問題、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認など、与野党の激しい論戦は必至の情勢だ。
自民党 安倍政権「恐れるに足らず」
昨年末の衆院選、今年7月の参院選で、生活の党や社民党などいわゆる「中道リベラル」の政党が大きく議席数を減らすなか、日本共産党は従来の勢力を維持した。自らも7月の参院選で当選をはたした日本共産党副委員長の小池晃議員は、「現在の自民党は恐れるに足りない」と、臨時国会への意気込みを語る。 「自民党は確かに数は多いかもしれない。しかし、政策はまともに語れていない。特にTPPに関しては、明白な公約違反だ。今国会では自民党の矛盾点を徹底的にあぶり出していく」。
米国 「靖国はノー」
10月3日、アメリカのケリー国務長官とヘーゲル国防長官が来日し、 日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開いた。その際、ケリー国務長官とヘーゲル国防長官は、身元不明の戦没者や民間人の遺骨を納めている東京の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れて献花した。アメリカの要人が同墓苑に献花したのは初めてのこと。 これに関して小池議員は「『靖国神社はノー』だというアメリカのはっきりしたメッセージだ」と分析。「安倍総理の周辺には『アメリカの要人は次は靖国神社に行ってくれるはず』という期待感があるようだが、そんなことはありえない」と語り、中国や韓国と対立を深める安倍政権の歴史認識に関して釘を差した。
東電は破綻処理すべき
深刻な事態が続く福島第一原発の汚染水問題に関して小池議員は、「東京電力は一刻も早く破綻処理をすべきだ」と語った。 「汚染水が漏れるようなタンクを設置したのも、東電が目先のコストだけを考慮した結果だ。東電をきちんと破綻処理し、そのぶんの『請求書』を政財界の原子力ムラに回していくことが必要だ」。 他にも、消費税増税や集団的自衛権の行使容認、東京オリンピックへの対応など、幅広くお話をうかがった。(全文文字起こしに続く…)
率直でコンパクトまた的確な岩上さんの質問に、同じく小池議員も率直で的確な回答をされていた。ポンポンと運ぶ課題に対する小池議員のお話は、どれも(おおむね)賛同できるものばかり。実現されれば健全な日本がちゃんと出来るのだ。おふたりの話を聞いていると簡単にできる気がするのに、なぜこうも混迷を極めるのか。
答えは一点、はっきり見えている。