日本共産党 志位和夫委員長 街頭演説 2013.7.4

記事公開日:2013.7.4取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・関根/奥松)

 2013年7月4日(木)10時より、東京都新宿区の新宿駅西口で日本共産党の志位和夫委員長が、参議院議員選挙への第一声を上げた。志位委員長は、選挙公約として、4つの転換(チェンジ)、消費増税中止、雇用環境の改善、原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換、憲法改悪阻止、アメリカ依存政治からの脱却、TPP反対などを訴えた。

■全編動画

  • 日時 2013年7月4日(木)10:00~
  • 場所 新宿駅西口(東京都新宿区)
  • 政党ページ 日本共産党

 最初に、東京選挙区の新人候補、吉良よし子氏が、選挙への意気込みと、政策課題をスピーチした。続いて、前回は議席を落とし、返り咲きを目指す、全国比例区出馬の党副委員長・小池晃氏が支持を訴えた。次に、マイクを握った志位委員長は、「先月の東京都議選では、共産党は8議席から17議席に躍進し、第3党になった」と、まず、都議選への謝辞を述べた。

 続けて、「アベノミクス、原発再稼働、憲法9条改憲。国民は、現政権に危機感を持っている。共産党は、国民の立場から4つの転換、チェンジを訴える。第1は、国民の所得を奪う政治から、所得を増やし、景気回復をきたす政治を目指す。現政権には、国民の所得を増やす政策はなく、アベノミクスは毒矢だ。自民党の成長戦略は、介護の自由化、残業代ゼロ、派遣労働の改悪など、雇用のルールを破壊し、所得を奪う。われわれは、雇用の破壊にノーを突きつける」と述べた。

 さらに、「来年から消費税が上がり、13.5兆円の大増税となる。かたや、設備投資減税や、法人税の引き下げと、大企業には大胆な減税だ。これでは、暮らしも経済も財政も、破綻するのは想像に難くない。共産党は、企業内部留保金260兆円の一部を活用し、政府がイニシアティブをとって、雇用の安定と増大をさせる。1%の内部留保金で、8割の大企業の従業員には1万円の賃上げになる。それを突破口に、消費を上向きにして内需を増やす。それを、暮らし第一の経済成長戦略とする」とした。

 また、「労働者派遣法を抜本改正し、均等待遇のルールを作り、正社員が当たり前の社会にする。中小企業いじめをやめさせ、大企業と対等に取引できるようにする。中小企業の手当をしっかり行いながら、最低賃金を1000円以上に引き上げ、働く貧困層をなくす。富裕層と、大企業へは応分の負担を請う税制改正をし、消費増税なしに医療、介護、年金の態勢拡充をする。国民の所得を増やすのが、政治の役目だ」と説明した。

 志位委員長は、「安倍政権は、成長戦略の中に、原発再稼働と原発輸出を入れている。原発事故では、いまだ原因解明もできず、15万人の人々が、先の見えない避難生活を余儀なくされている。それにもかかわらず、安倍首相は『原発事故を起こした日本こそ、世界一安全な原発を提供できる』と言っている。ならば、大事故を起こせば起こすほど、輸出が進むことになる。死の灰の商人は直ちにやめよ。今、やるべきことは、即時、原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換。エネルギー先進国の日本を目指す」と、2つ目の転換を述べた。

 3つ目の転換は、「憲法改正をする政治から、憲法を守り、生かす政治を目指す。自民党は、憲法96条改正で、9条改憲の突破口にしようとしている。憲法が、法律と同様に改正できるようになったら、憲法ではなくなる。侵略戦争による2000万人のアジアの人々、310万人の日本国民の犠牲をふまえ、2度と戦争をしないと世界に公約した、平和憲法を守る」と訴えた。

 そして、第4の転換は、「アメリカ言いなり政治から脱し、自主独立、平和日本への転換だ。安倍首相はTPP参加を進め、守るべきものは守ると言うが、いったん参加したら、守るべきものが守れないのが、TPPだ。強い交渉力と言いながら、アメリカとの事前協議で、すでに牛肉、自動車、保険の3分野で、アメリカの要求を丸呑みしている。かたや、米、乳製品、砂糖などは関税の保証を得ることができなかった。農業、国民皆保険、食の安全を壊すTPP参加は、即時撤回だ」と、志位委員長は声を張り上げた。

 さらに、志位委員長は「安倍政権が、沖縄県民の総意を踏みつけ、普天間基地の辺野古移転をごり押しし、オスプレイ配備を強行したことは、許せない。アジアで、米国中心の軍事同盟が機能しているのは、韓国と日本だけだ。今こそ、国民的議論を起こす。日米安全保障条約を廃棄して、真の主権外交をはかり、日米友好条約を結ぶ」と表明した。

 最後に、「6割の国民は、原発の再稼働反対、輸出反対を言っている。憲法改正については、どの世論調査を見ても反対が過半数を超えている。老若男女すべての人々に希望の持てる、平和な国を作っていく選挙にしていこう」と、まとめた。

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