「要は日本の政治のトップ・中枢を取り込んで、統一教会の思う政策を行わせることが実質的な『日本征服』」〜岩上安身によるインタビュー第1103回 ゲスト ジャーナリスト・鈴木エイト氏 第2弾 2022.10.14

記事公開日:2022.10.17取材地: テキスト動画独自
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(文・IWJ編集部)

特集 自民党と癒着し日本を蝕む反日カルト、「統一教会」|特集 安倍銃撃事件~国葬まで
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 10月14日午後8時から、「自民党自体が統一教会の『洗脳』下にある!? 韓鶴子独裁体制の統一教会が『国家復帰』計画=日本も世界も征服の野望を企てる!」と題して、岩上安身によるジャーナリスト・鈴木エイト氏への第2回インタビューを生中継でお送りした。

 冒頭、岩上安身が、第1回タイトルから、タイトルを変更したことについて、説明した。

岩上「タイトルを若干変えました。でも、間違っていません。自民党自体が統一協会の洗脳下にある、もはや一部議員の接触がどうのという話ではありません。統一協会というものを、我々は『ちょっと街場にある新興宗教』などというレベルで見誤っているのではないかと。

 これは前回、お話いただいたんですけど、文鮮明が作り出したシステムなんですけど、さらに韓鶴子さん、奥さんが独裁体制を引いているということです。やりたい放題な統一教会が、『国家復帰計画』=日本も世界も征服しちゃうという、野望を企てている。

 野望というよりも、結構、あからさまにそれは皆さん、(統一教会)内部では言ってるんですよね?」

鈴木氏「そうですね。『国家復帰のために何々』ということは、よく日本の幹部が韓鶴子総裁に報告もしてますし。教団の中では『通常仕様』かな、と」

岩上「なるほど。通常仕様なんですね。

 それは『妄想』かもしれません。でも、妄想じみたことで、現実に蛮行を行ったという意味では、我々はオウム真理教という先行事例で非常に痛い思いをしているわけです。

 私はまだことが大きくなる前に(実際にオウムに)取材して本部の中にも入って、『ヴァジラヤーナ・サッチャ』という機関誌のバックナンバーをあるだけ全部いただいてきたりとか。そういう資料を読んだり、信者たちも取材したり、上九一色村にまでも行きました。

 読んでいると、あるいは話を聞いていると、『敵』があるんです。やっぱり『敵』がいるというのは便利ですよね。その『敵』が、ユダヤ・フリーメーソンなので、それに支配されている日本国家だとか。日本国家への憎悪がだんだん強くなっていって。

 『97説法』(注1)は、早川メモ(注2)の中にも、「97年戦争」というべきで、はっきり出てくるんですけれども、私は本物の全文コピーを入手しました。そこには、ヘリコプターで首都圏上空から散布する、という計画が記されている。ということは、都心にある皇族から政治家から官僚から財界人まで、全部日本中枢にある人々、これを殲滅すると。でそうやって、クーデターを起こすと。こんな馬鹿げた計画をオウムは考えていたわけです。

 でも、妄想に取りつかれていって、ある程度金銭経済力があって、それから一切批判をしない、自分の頭で考えないでついていく人間がいる。そういう状態だと、このような驚くべき、馬鹿げたことをやろうと思えばできちゃうんですよね」

*注1「97説法」麻原彰晃が1994年、教団幹部に「1997年、私は日本の王になる。2003年までに世界の大部分はオウム真理教の勢力になる。真理に仇なす者はできるだけ早くポアしなければならない」と説法した。日本国を武力で打倒して「オウム国家」を建設し、さらに世界征服をめざす旨を明らかにしたとされる。

*注2「早川メモ」オウム真理教教団幹部の1人、早川紀代秀によるメモ。早川は教団の中では「建設省」を統括していた。坂本弁護士一家の殺害計画を主導したとされている。岩上安身は、この早川メモ全文を当時のジャーナリストとして唯一、手に入れた。

鈴木氏「そうですね。『まさか、宗教団体がそんなことをするとは』という、それまでの宗教団体性善説を覆してしまうような大きなトピックでしたよね」

岩上「それを考えていきますと、常に反共を掲げて、(統一教会は)用意周到にじわじわ自民党に入り込み、同時に、バックに暴力団がいる山口組系、住吉会系、稲川会系、それぞれの右翼団体とも勝共連合はつきあいを深めていました。全愛会議(全日本愛国者団体会議)に入っている右翼団体の大半は任侠右翼団体なんです。

 (アウトローの)街宣右翼とも仲良く、そして自民党という議会制民主主義の制度の中に入っている右翼保守勢力の中にも食い込む。

 反共を利用しながら、実は反共なんてどうでもよくて、日本とアメリカをいいようにコントロールしたあげく、北朝鮮とも仲良くなって、莫大な金額の金を渡し続けてきて、核ミサイル開発を間接的にも直接的にも幇助してきた、となれば、これを『統一教会は反共の仲間なんだから。自民党を、ただ応援してきた応援団に過ぎないんだから、統一教会を攻撃してる奴は、左翼なんだ』と言って、攻撃してくるネトウヨとか、街宣バリバリの右翼がいたら、懇々と説教をしてやりたいですよね」

 岩上は、オウム真理教を例にあげて、類似する、法の逸脱、違法な集金力、「奴隷」化された信者、国家転覆の野望という統一教会との共通の危険性を示唆し、鈴木氏が教団広報局から「要注意人物」として『指名手配』を受けた問題に言及した。

鈴木氏「これは10年ぐらい前なんですけど。この当時は鈴木エイトに気をつけろということで、統一教会内部で、写真なり文書がまわったということなんですけど」

岩上「取材に行って、鈴木エイトさんだとわかると、追い出されちゃうとか?」

鈴木氏「そうですね。要は『気を付けるように』ということがまわってたんですけど、ここのところちょっと、身の回りで色々起こっているのは、身辺ちょっと危ないかな、というようなことが少し気配があるんじゃないかと。

 教団内部の会議でよく名前が出ていて、『あいつなんとかしろ』みたいな」

岩上「『なんとかしろ』。これって、聞きようによっては、殺人予告とか、抹殺とか、要するに亡き者にしてしまえとか。(そんな脅しの不作為がある)

 実際、ジャーナリストあるいは表現者に対するテロは、過去にあるわけです。一番有名なのは、朝日新聞阪神支局に対する赤報隊によるテロ(注3)。

 それから映画監督の伊丹十三さんに対して、山口組の二次団体・後藤組が傷害事件を起こした。その後も伊丹さんは表現の自由を主張されていたんですけれども、非常におかしな不審死をされているわけですよ(注4)。

 ビルの屋上から飛び降りたのか、させられたのか。これは、自殺として片付けられているんですけれども、どう考えても、(映画監督として)絶頂期の時に、それはありえないと」

*注3「赤報隊によるテロ」1987年から1990年にかけて、「赤報隊」を名乗る犯人が起こした7件の連続テロ事件を指す。特に1987年5月3日の朝日新聞阪神支局襲撃事件は、記者2名が殺害された。しかし、犯人は捕まらず、未解決事件となっている。
*注4「伊丹十三さん/不審死」1997年12月20日、伊丹プロダクションのある東京都港区麻布台3丁目のマンション南側下の駐車場で、映画監督・伊丹十三氏は飛び降りたとみられる遺体となって発見された。監督デビュー作『お葬式』(1984)以降、『ミンボーの女』(1992年)など話題作を次々と発表している時の「自殺」は、当時から不自然との見方があった。

 岩上は、鈴木エイト氏に対する「あいつなんとかしろ」という言葉に強い警戒を示した。

鈴木氏「今、何かあれば必ずそういう風に関連付けられると思うので、一応警戒はしてますけど」

岩上「警察とかには、そういうような相談はしてないっていう感じですか」

鈴木氏「一応話はしてありますから。警察も一応巡回には来てくれているので」

岩上「(カメラに向かって)市民の皆さん、市民の皆さんが気をつけてエイトさんを見守ってください。そういうことがあったらという防波線、予防線を先に張っておきますけど、『手出すんじゃねえぞ』ということを、統一教会、自民党、それからその周りにいるアウトロー、そういうお仲間の連中に、絶対に鈴木エイトさんに手を出すことのないように強く言っておきたいと思います。

 エイトさんだけじゃない、有田さんとか、(統一教会問題を)追及している人の身に何か起こったら、これはもう、自民党、自分に責任がないなんてことは絶対に言わせない。

 自民党は政治的な権力を持っている。警察権力を牛耳っているんですから、これは守る義務が、あなた方にあるんですから」

 岩上は、万が一、テロ行為のようなことがあれば、日本の政治権力から自民党は降りてもらって、別の党に政権を任せ、犯罪可能性のある反社勢力、周辺のテロを起こしそうなセルも含めて、公安警察などがしっかり動くべきだと述べた。

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■ハイライト

■【統一教会と自民党議員】平井卓也・元デジタル大臣 16~17年「ピースロード四国香川県」実行委員長ほか、16年勝共UNITEのデモを紹介

■【統一教会と自民党議員】宮島喜文元参議院議員、伊達忠一前参院議長、細田博之衆院議長、原田義昭前衆議院議員、長尾敬前衆議院議員、谷川とむ衆議院議員、柳本顕衆議院議員

■鈴木氏サイン本ご紹介

  • 日時 2022年10月14日(金)20:00~
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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