9月5日夜6時半から、「安倍元総理殺害をきっかけに統一教会問題が再燃! 韓国最大の反日カルトと自民党とがズブズブの関係の不可解!! 統一教会の正体に迫り、これをどうするのかの議論が必要!」 と題して、岩上安身による北海道大学大学院文学研究科・文学部 櫻井義秀教授への連続インタビューの第3回目を、お送りした。
櫻井教授と中西尋子氏の2010に出版された御著書、『統一教会 日本宣教の戦略と韓日祝福』(北海道大学出版会)の第4刷が出版されたばかりである。4刷重版分(2022年8月下旬出来)には、「まえがき」に、櫻井教授が「安倍元首相銃撃事件と統一教会への対応をめぐる一考察」を加筆されている。ぜひご一読ください。
インタビュー冒頭、岩上安身が、安倍元総理銃撃事件の後、統一教会問題が再燃し、現在は安倍もの総理の国葬や自民党をはじめとする政治家との関わりがテレビをはじめとするマスメディアを賑わせているが、祝電を送ったかどうかといった表層的な問題よりも、統一教会がどういう教義、政策を持つ集団で、日本をどのように改造しようとしているのか、どうしたら統一教会を日本から切り離せるのか、といった話をしなければならないのではないか、と問いかけた。
櫻井教授は、統一教会問題を考える場合、「カルト宗教」という押さえ方では小さすぎる、統一教会が持つ政治的意図をしっかり捉えることが必要だ、と応じた。
消費者庁による「霊感商法等の悪質商法への対策検討会」が発足した件について、櫻井教授は、問題の押さえ方が小さすぎるのではないか、と問題提起した。
櫻井教授「(消費者庁は)統一教会の押さえ方として、『カルト宗教』という押さえ方なんですよね。要するに伝統宗教とは違って、社会的に容認できないような仕方で人を誘い込む。正体を隠した伝道であるとか、あるいは多額の献金を要請するであるといった側面だけを見て、『消費者法』という枠の中で、いろんなことができないかっていうのが現状なんです。
しかし、この押さえ方は、私は小さすぎると思ってます。統一教会は、明確な政治宗教です。政治的な意図を持った宗教団体なので、その政治的な意図をしっかり、見抜く。見抜いた上で、それを一般の方々に分かるように説明して、警戒心をもってもらうと。
『このままにしておいては、日本の国益にもならないし、国民として安全に生活できない』そういう意識を醸成していかないと、この問題は解決していかないですよね」
岩上は、自民党と統一教会の長きにわたるズブズブの関係、霊感商法や献金だけではなく、福祉団体を装った詐欺行為もある、こうした問題は消費者庁だけではなく、警察庁の問題ではないか、と指摘した。
櫻井教授は、福祉団体だけではなく、難民のためを装った募金活動もやっており、詐欺に当たるだろうと述べた。そうであれば、警察は刑事事件として立件すべきである。
さらに岩上は、韓国と日本だけではなく、米国に根も張り、そして「反共」「勝共」を掲げ、北朝鮮首脳とも金日成から三代にわたる関係を築いてきた文鮮明と統一教会の活動の広がりを考えると、消費者庁では役不足である、安全保障の問題として防衛省も関わってくるべきだと指摘した。
『共同通信』が9月3日に、旧統一教会の幹部だった桜井正上(まさうえ)氏が、「(旧統一教会の)献金問題は本部でも多くの人が課題だと認識していた。明らかに社会的モラルに反する」と述べた、と報じた。
『共同通信』の記事は、旧統一教会の中にも、「まともな人がいる」といったニュアンスだが、櫻井教授は、桜井正上氏の発言の背景を暴露した。
櫻井教授「この桜井正上さんという人は、お父さんが桜井節雄(せつお)さんという元日本統一教会の会長です。お母さんが桜井節子さんという古参信者なんですよ。
多分、1969年に『43双祝福』という国際合同結婚式で、その時は国際合同ではないとは思うんですけど、結婚された。そこで生まれたお子さん(正上氏)なんですが」
統一教会系のサイトに、桜井節雄氏は、第5代会長であると明記されている。1958年生まれ、66年に統一教会に入会、69年に「43双祝福」を受け、小河原節子と結婚、東京、群馬、千葉などの教区長を務めた後、1995年から1996年にかけて、日本統一教会第5代会長を務めた、とされている。
岩上「祝福2世、ということですね」
櫻井教授「祝福2世と言えるんですが。(正上氏は)いわば、高級エリート、幹部の息子ですよ。この人は、いわゆる『三男派』なんですよ。(文鮮明・韓鶴子夫妻の)三男の文顕進(ムン・ヒョンジン)さん、『世界大学原理研究会(W-CARP)』会長のグループに入っていると言われています。