2021年4月16日(金)、午後6時頃より、東京都千代田区の東京学院にて、「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」の主催で、「東海第二原発とめよう」集会が開催され、東海第二原発訴訟弁護団共同代表の河合弘之 弁護士の講演が行われた。
河合氏は、3月18日に、茨城県の日本原子力発電・東海第二原子力発電所について、水戸地方裁判所が、避難計画が整備されてないことを理由に、再稼働を認めない判決を言い渡したことについて、次のように述べ、講演を始めた。
「今度の判決は歴史的な判決で、話したいことはいっぱいある。でも、難しい話はやめて、わかりやすく話す。また、これは、極めて画期的な判決でもある。何が画期的かと言うと、難しい議論をしないで、とにかく、『重大事故が起きた時に、人が逃げられない』、5キロ以内の約64,000人の人々はもちろん、ましてや30キロ圏内の約100万人が逃げられない。逃げられなきゃダメだよ。という、極めてわかりやすい理由。
事故が起きたときに、人が逃げられなくなって、放射能に被爆して、蒸し焼きになって、死んじゃうかもしれないから、ダメだ、という、誰にでもわかる理由ということだ。この『だれにでもわかる』ということが歴史的に重要だ。
今までの原発の裁判は、勝ったほうも負けたほうも、すごく高度な科学技術論争をやって、ハッキリ言って、皆さん、わからないと思う。実は、やってる弁護士もよくわからない(笑)わかんないでやってるから、その精神的プレッシャーは大変なんです(笑)」
河合氏の講演は、歯に衣着せず、ざっくばらんであると同時に、問題の本質を鋭く突いた内容であった。河合氏は、その講演を次のような発言で結んだ。
「事故発生時のために、脱出シュートと酸素マスクが整備されていない飛行機は離陸してはいけない。だが、現状、原発だけが、避難計画がないまま稼働されようとしている。
日本の原発は必ずなくなる。存在する基盤がなくなる。僕たちの自然エネルギーを広める闘いは必ず勝つ。でも、5年、10年、長ければ15年の時間がかかる。その間に、もう一度原発事故が起きたら、わやなんです。放射能だらけのところで自然エネルギーやっても意味がないでしょ?
だから、原発を止める闘いと、自然エネルギーを広める闘いを同時に進めなければならない」
河合弁護士の講演の一部始終については、全編動画でご確認いただきたい。