IWJ記者の同性婚不受理違憲判決に関する質問に対し、丸川男女共同参画担当大臣は「所管違い」でかわす! 男女共同参画にLGBT問題は含まれない、としてコメントせず!! ~3.19 丸川珠代東京オリンピック・パラリンピック大臣 定例記者会見 2021.3.19

記事公開日:2021.3.19取材地: テキスト動画
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(取材、文・IWJ編集部)

 2021年3月19日(金)9時15分頃より丸川珠代 東京オリンピック・パラリンピック大臣 定例記者会見が行われた。丸川大臣よりの報告事項はなく、記者との質疑応答のみが行われた。

 参加メディア記者より、東京オリンピック・パラリンピック開閉会式の総合統括ディレクター佐々木宏氏が、女性タレントの容姿を侮辱するような演出案を提案していた問題に関し、考えを問われた丸川大臣は、「不適切で、あってはならない発言がなされたという認識。コロナ感染症のさまざまを乗り越えてきた東京が世界に何を発信するかというタイミングで、その一番のメッセージとなる開会式がそのようなやり取りの中で構想されていたのは非常に残念」と述べた。

 後任の人事や体制については、「橋本聖子組織委会長が、前向きで、希望を世界に伝えられる、そして改めて大会のコンセプトである多様性と調和を実現できる体制を準備している」と語った。

 IWJ記者は、「3月17日に札幌地裁で同性婚を認められないのは違憲だという判決が出ました。男女共同参画担当大臣であり、また選択的夫婦別姓制度にも個人の信念で反対だという丸川大臣のこの判決に対するお考えをお聞かせください」と質問した。

 丸川大臣は、「個人の信念は私、表明しておりません。よろしゅうございますか? LGBTに対する差別については実は私の所管ではございませんで、それは厚生労働省だとうかがっております。ですので、所管外のことですのでお答えは差し控えさせていただきます」と回答した。

 重ねてIWJ記者は、「男女共同参画ということのなかにLGBTの問題は含まれないということでしょうか?」と尋ねたが、丸川大臣は「含まれない」と答えた。

 「所管外だから答えられない」という丸川大臣の回答はいただけない。LGBTに対する差別には、どの大臣であろうと所管を超えて反対をただちに表明すべきものであろうと思われる。大臣であろうがなかろうが政治家ならば、明らかなマイノリティー差別が行われ、それに対して裁判所が「違憲である」とまでの判決を下しているのに、「自分の所管ではない」という言葉で自分のスタンスを明らかにせずに逃げてしまうのは、まことに残念としか言いようがない。

 さらに「男女共同参画にLGBTは含まれない」という発言は、異性愛者の「男女」のみによって「共同参画」される「社会」からLGBTなどの性的なマイノリティーを排除し、差別を助長するような発言であり、看過はできない。

 またIWJは、オリンピック・パラリンピック開催がコロナ感染拡大を起こす可能性についてどう考えるかを丸山大臣に質問した。

丸川大臣は、「さまざまなご懸念があるでしょうから、そのご懸念にひとつひとつ応えられるような水際対策、感染拡大予防のためのさまざまな方策、検査の拡大、あるいは地域におけるバブルのさらなる確保、こうしたことに取り組んでいきたいと思います」と答えた。

 詳しくは会見の全編動画を御覧いただきたい。

■全編動画

  • 日時 2021年3月19日(金)9:05~
  • 場所 内閣府 本部庁舎 3F 330(会見室)(東京都千代田区)

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