【スピーチ全文掲載】盗みとられた「採決」――民主党・福山哲郎議員「絶対に忘れちゃいけない」安倍政権の採決強行に怒り!9.17国会前抗議 2015.9.18

記事公開日:2015.9.18取材地: テキスト動画
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(遠田哲也、佐々木隼也、文責・岩上安身)

特集 安保法制

 与党・安倍政権は2015年9月17日、安保法制の参議院審議で突然、採決を強行した。しかし、鴻池委員長を自民党の議員が取り囲み、誰もが、何が起こったのか分からないまま、与党とNHKを筆頭とするメディア各社が、「採決され可決」と主張しているのみで、野党議員らは「採決は無効」と口々に主張。

 議事進行次第をすっ飛ばし、総括審議を行わず、マイクも議員の声の音声を拾えず、議事録にも記録として記載がない。異常な事態である。「採決」は与党に盗み取られた、という他ない。

 委員会の理事である民主党の福山哲郎議員は、この暴挙のあと、NHKのインタビューに開口一番、「可決はされてません」と断言。「認められません。委員長が何を言ったのかも分からない、誰が何の動議を出したのかも分からない。あれで可決なら我が国の民主主義は死にます」と強く指摘した。

 野党が裁決無効を訴えるなか、与党は参議院本会議での可決を目指している。この日、福山議員が国会前抗議に現れ、参加者に向けてスピーチを行った。

 理事として、夜通しの理事会で何度も与党に対し抵抗をみせ、その後の鴻池委員長の不信任動議では、提出者として47分にわたる、熱い演説を行った福山議員。その熱を湛えたまま、声を枯らしながら訴えた。

福山哲郎議員のスピーチ動画と全文文字起こし

■福山哲郎議員のスピーチ動画

 「みんなお疲れ様です。特別委員会の理事をやっていました福山哲郎です。毎日、毎日、雨だろうが夜だろうが本当にみなさん、ありがとうございました。まだ終わらないよーこの戦いは。(拍手)

 奥田さんをはじめ、若い皆さんの一人ひとりの勇気に僕も勇気を頂きました。皆さんの、皆さんの思いに、少しでも応えられる政治家がいるんだと、なんとか皆さんにお示しをしたいと思って懸命にがんばりました。(SEALDsの)奥田さんに国会にも来てもらいました。皆さんの思いを奥田さんに本当に日本中に伝えてもらいました。僕らは皆さんに感動をいただきました。

 しかし、感動しているだけではだめです。民主主義と立憲主義とこの国の多様性を大切にし、そして皆さんの言論や行動や言いたいことがどこでもいつでも言えるようなこの国に、もう一度戻さなければいけない。(拍手)

 とにかく、みんな絶対忘れちゃいけません。

 この暴力的な、絶対許せない強行的な採決は、皆さんの目にしっかり焼きつけて、絶対に忘れない。なんとしても、なんとしても、この国の、素敵なこの国の戦後の70年を取り戻すために、もっともっとみんながんばりましょう。みんなからいただいた勇気をまだしっかり受けて止めている議員がいることを信じてください。そしてこれからも一緒に戦ってください。

 皆さんから見ればひょっとしたら憎らしいと思っている警察官の皆さんだって、心の中でいろんなことを思っている人が絶対いるんです。私は官邸で仕事をしたことがある。みんな日本のことが好きな人がいっぱいいるんです。声を上げたい人がいっぱいいるんです。その人たちが皆さんのおかげて勇気を持って声を出せるようになった。どうか、ここからがスタート。戦うためにがんばりましょう、ありがとうございました」

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