「かつての治安維持法以上の悪法」 秘密保護法案閣議決定に首相官邸で抗議の声 2013.10.25

記事公開日:2013.10.25取材地: テキスト動画
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(IWJ・須原拓磨)

 早朝から首相官邸前では抗議の声が鳴り止まなかった。そんな中政府は、特定秘密保護法案を10月25日、閣議決定した。

 決定後も、同法案に反対する市民らは雨の中、官邸前で反対の声をあげ続けた。首都圏反原発連合主催の「再稼働反対!首相官邸前抗議」の終了後、20時からも再度、この法案への抗議が行われた。

 開始直後、トラメガの使用をめぐって、参加者と警察の間で口論となり、現場は一時騒然となった。最終的にトラメガは使用可能となり、参加者は「特定秘密保護法反対!」のシュプレヒコールをあげた。

■全編動画

「まさに、来るべき日が来た」

 「私たちの力が、あまりにも足りないことを残念に思うしかないです。悔しいです」とスピーチしたのは年配の女性。同法案の閣議決定に対し、悔しさを滲ませた。

 「人権も何も一切無視して、推し進めてきたのが、核開発です。だからこそ、彼らはこの特定秘密保護法案を出す日を、虎視眈々と待っていたのです」と話し、「これは、ある意味においては、かつての治安維持法以上に悪法です。まだ治安維持法時代には、人力においてチェックしていました。しかし、今は私たちの一挙一動が、あらゆるところで監視されています」と、同法案の危険性を訴えた。

 最後に女性は、「私達は絶対に諦めるわけにはいかない。闘いはこれからです。これからも頑張りましょう」とスピーチを締めくくった。

「原発事故への最大の怒りは、『嘘をつかれたこと』」

 IWJは呼びかけ人の一人、火炎瓶テツ氏へインタビューした。テツ氏は、「原発問題の何に怒ったかというと、一昨年の原発事故以来だが、『嘘をつかれたこと』」と、同法案に反対する動機を語った。

 さらに「やはり、嘘とセットなのは秘密です。嘘を完成させるには、情報を隠蔽する、秘密にするという作業が必要。今は道徳的にも決まり的にも、秘密にするのは悪いことなんです。これが決まりで良いこと(まかり通ること)になったら、大変なことになってしまう」と同法案の閣議決定に懸念を示した。

 また火炎瓶テツ氏は、福島第一原発事故の例を挙げ、「放射性物質がどこにどれくらい降ってくるのかは、教えて当然。これは推進派であっても、人道的にやらなくちゃいけない。彼らはそれを秘密にした」と、SPEEDI情報を政府が国民に隠蔽したことを批判した。

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