院内集会「秘密保全法制と言論の自由」 2013.2.19

記事公開日:2013.2.19取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富田/澤邉)

 2013年2月19日(火)12時から、東京都千代田区の参議院議員会館で「院内集会『秘密保全法制と言論の自由』」が、メディア関係者が参加して行われた。主催する日本弁護士連合会(以下日弁連)の、秘密保全法対策本部事務局長である清水勉弁護士は「原発事故やその後の復興の過程を見た結果、必要なのは、情報公開の徹底であるとわかった。情報公開制度を進めていくか閉ざすか、国民の意志をはっきりさせるべきだ」と表明した。

■ハイライト

  • 山了吉氏(日本雑誌協会編集倫理委員会委員長)、大治朋子氏(毎日新聞記者)、山田健太氏(日本ペンクラブ理事/同言論表現委員会委員長)、日比野敏陽氏(日本マスコミ文化情報労組会議議長)

 冒頭、日弁連副会長の高崎暢氏が、秘密保全法案が国会に提出され、可決成立する可能性が高まっている現状に触れ、「今日は秘密保全法が施行されたら、どういう危機に見舞われるのかということについて考える」と宣言した。日弁連は、国が成り立っていく上で重要な情報を「特別秘密」に指定し、それを漏洩した人や知ろうとした人を厳しく処罰する秘密保全法が成立すれば、メディアの取材は大きく制限されることになり、それは国民の知る権利を脅かすことにつながると主張する。

 この日、清水氏は基調講演で、「秘密保全法は、1985年にさまざまな立場の人たちの反対で廃案に追い込まれた、国家機密法よりも、広範に縛りをかけることが予想される。安倍政権の下で法案が提出されれば、さほど議論されることになく成立してしまうだろう。日弁連としては、法案が閣議決定されない状況を作りたい」と意気込みを述べた。

 その上で清水氏は、「われわれは立法事実を分析してみたが、過去の漏洩事案には、過剰なほどの対応がされており、一般法として秘密保全法を作るまでもない」と力説。さらにまた日米連携の観点に立ち、「アメリカには一般法としての秘密保全法はない。日本は反応し過ぎではないか」とし、「日弁連は、今必要なのはむしろ情報公開法だと考える。ただ秘密をなくすことを意味しているのではなく、秘密を極力限定していこうというものだ」と語った。

 メディア関係者で最初のスピーカーを務めた山氏はまず、「疑惑の段階で政府関係者から情報を得る際に、制約を受ける公算が大きい」と、秘密保全法への反対を唱えた。

(…会員ページにつづく)

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“院内集会「秘密保全法制と言論の自由」” への 1 件のフィードバック

  1. 榊原千鶴 より:

    「秘密」に近づいたってことで、IWJがつぶされたりしたら、たいへんです!ぜひご視聴ください。
     自民党の憲法改正案2012年版は、第21条「言論、出版」等の自由に関して、「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動」を認めず、しかもその判断は、時の政府が行うとしている。政府が「秘密」と決めてしまえば、報道機関は取材すらできなくなる。それは、報道の自由と、国民の知る権利を著しく制限するものであり、ひいては国民主権の形骸化を意味する。
     ここで重要なのは、「秘密保全法・改正草案・共謀罪・改憲の動きは整合性がとれている」という福島みずほさんの指摘。秘密保全法は、実は日米同盟の深化のために必要とされている。アメリカと一緒に世界で戦争するには、国民に重要なこと知らせないことが必要。けれどそのアメリカでさえ、秘密を守る一般法はない。つまり日本は、アメリカが期待する以上の法律を制定しようとしていることになる。
     発言者のおひとり、大冶朋子さんが取り上げた2002年の防衛庁リスト事件は、情報公開法に基づく請求を行った人を危険視し、その背景等を調査し、リスト化した事件。本来公開すべき情報を秘匿しようとする動きの根底には、情報は国家のものと考える役人・役所の発想がある。
     ところで、民主党政権下で法務大臣をつとめた平岡秀夫さんが、秘密保全法制の検討に関しては、自分には情報が入っていなかった、と発言したのには驚いた。いったい誰が政治家を排除し、法案の成立を企図しているのか。
    1985年、廃案に追い込んだ国家機密法に較べて、秘密保全法についての議論はいまひとつ盛り上がりに欠けるという。けれどその危険度、影響の大きさを思えば、注視し、広く議論を喚起する必要のあることは言うまでもない。 

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