2023年12月8日(金)午後6時ごろより、東京都八王子市の船森公園において、第447回目原発反対八王子行動が開催された。
今回は、福島県相馬市小高区に、福島第一原発事故の教訓を遺していくために開館された「おれたちの伝承館」の話題から始まった。
「去年・前回までは福島の復興ということで、どうしても”なんとか伝承館”とか、地域で伝えるためとかいうことをやっていたが、今回小高の『おれたちの伝承館』というところへ行ってきた。つまり地域住民の人たちが、復興をどう考えているかということを伝えるためのもの。ここを見ていただくとわかると思うが、正直立派な建物ではない。遠くに見える倉庫のようなところだが、中を見て本当にびっくりした。
この中に皆さんの詩があったり・絵があったりするが、特に福島第一原発を1から4号機までをちゃんと絵にしたものがある。、高校の先生が本当に事細かくびっしりと書いてらっしゃる。この(写真の)人間の大きさと比べていただけると、本当に大きな絵で5mぐらいの幅。
最初は写真だろうと思ったが、写真じゃなくて本当に一筆一筆丁寧に描かれていて、その丁寧さに『原発を絶対許さないぞ』『このままでは許さないぞ』という気持ちが伝わってきて圧倒された。
そしてある詩人の方がこんなことを書いていた。『この原発震災は黒い色』だと。最初は津波の真っ暗な水だった。その後に来たのはフレコンパックの真っ黒だった。そして3番目は今、太陽電池のシステムがずっと畑の中にまで至る所に全部入っている。それが全部黒色だっていうことを書いていらっしゃった。
そういう『復興!復興!』と言って大きな建物を建てて、そして何やら観光施設にしていく復興ではなく、自分たちが本当に元いた・住んでいた福島の故郷を見ていくことを作っていくか、それを考えるのが復興だっていうこと言ってらっしゃるように思った。
それともう一つお伝えしたいのは大熊町だが、大熊町でも今は居住禁止区域が居住できる状態にある。住んで構わないところだが、私たちもマスクもなしで入ったが、実はここは今、濃度放射線濃度を測ってるんで、いくつだと思われるか?
さっきここでチラっと言ったが、実はこのカウンターでは22マイクロシーベルト! 0点じゃない点数が付かない。
22!測候の値がこれにはもうびっくりした。普通まあちょっと高いなと言っても0.9とか0.8入っているが、いや22!
そこに今、除染が進んだと言ってもこのようにいざ測ってみると、値が上がってしまう。
大熊町というのはご存知のとおり、第一原発の間近で、最近一番最後に居住禁止区域が解除された段階だが、それで除染したと言いながらもこういうホットスポットになっている。本当にいわゆるホットスポット! これほど高い放射線量が出るというのはびっくりした。
3年ほど前にあの浪江地区に行って、ちょっとしゃがんだら12マイクロシーベルト。立っていると2.0いくつは0.8ぐらいだったのだが、すーっとしゃがんでみると(地面に近くなると)、上がってしまうとかいうところがあった。
しかし22というのは本当にびっくりしたし、驚いた。そういう状況からしても、やっぱり福島第一原発事故はまだ終わってないんだってことは、はっきりおわかりだと思う。
これからもう1回、来週もまたもう少しきちんとした話をしたいなと思っている」。
- 小高に「おれたちの伝承館」、原発事故考え直して…アートで伝承(2023.7.13、福島民友新聞)
- 原発事故 アートで伝える 南相馬・小高 「おれたちの伝承館」開館(2023.7.25、東京新聞)
- おれたちの伝承館・もやい展(Facebook)
- アイキャッチ:「おれたちの伝承館」紹介動画(2023.11.1、8视界新闻新加坡 8world News(シンガポール))より (※)晨光第一线(香港)に投稿されたもの