2022年10月10日午後2時30分頃より、東京・日本オリンピックミュージアム前の歩道にて、TOKYO2020五輪災害おことわり連絡会の呼びかけによる討論集会、「五輪は汚職と災害の森! TOKYO1010@JOC前 ~ティーチインに集まろう!」が開催された。
10月10日は、1964年に第18回夏季オリンピック・東京大会が開幕した日であり、その後、1966年に「体育の日」とされ、その後2000年から10月の第2月曜日となり、2020年に「スポーツの日」と名称が変更された。
この日は、「JOCと電通問題」、「オリパラとセクシズム」、「外苑前開発と森利権」、「NHK捏造番組問題」、「膨れに膨れた大会費用」、そして「2030札幌冬季五輪」等について、参加者らが思いを訴えた。
「オリンピック災害おことわり連絡会」の京極紀子氏は、集会の冒頭、次のように語った。
「東京オリンピック・パラリンピック(2021年8月24日から2021年9月5日)が終わって1年ですけど、その問題は、まったく終わっていません。というか、ここにきて、連日、メディアでも大きく賑わせている数々の問題というのがあります。(中略)
7月に安倍元首相が亡くなって、9月、大々的な国葬というのが、私たちも含めた、たくさんの人たちの反対の声を押し切って、強行されたわけですけれども、旧統一教会と安倍さんとの関わりだけではなく、東京オリパラと安倍元首相との深い闇ですね、それについてもまだ、何ら明らかにはなっていないと思います」
TOKYO2020五輪災害おことわり連絡会が配布した資料によると、東京2020オリンピック・パラリンピックの最終経費は1兆4238億円、公費負担は招致時の試算から倍増し、全体の55%。関連経費は不明となっているが、総計3~4兆円ともいわれ、もちろん全額公費である。また、恒久施設の建設に3460億円、仮施設の整備に2877億円が支出された。
組織委員会は2022年6月30日に解散となっており、帳簿等の重要文書は10年間保管されるが、開示義務はなく、東京都ですら閲覧できない見通しとなっている。
また、東京オリンピック・パラリンピックは、現在問題視されている「神宮外苑の再開発」とも深い関係があると言われる。
神宮外苑には、成立の歴史的経過から風致地区や文教地区、都市計画公園など、様々な法的規制があったが、これらの規制を突破する口実として使われたのが、新国立競技場の建設であり、オリンピックだった。そして、そこには森喜朗氏の深い関与があったとも言われている。
集会の終盤、安倍元総理や小池都知事、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長など、「東京オリンピック・パラリンピックの主要戦犯」とされる人物たちの等身大の立て看板が、参加者らによって、罵倒のことばとともに引き倒された。
このシーンを見て、「これはやりすぎだ」と見る向きもあるだろう。しかし、オリンピック・パラリンピックに限らず、日本政府のあらゆる施策により「ないがしろ」にされて続けている国民、あるいは一般市民として、そろそろ、「我慢の限界」が近づいているのではないか、と感じられた。
詳細は、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。