小池百合子氏の本性を、IWJでは極右であるとずっと言い続けてきた。おかげでIWJは都ファから徹底的に嫌われて、取材させてもらえずにいる。
「希望の党」についても同様。オープンでもないし寛容でもない。横田一氏は新党設立会見で、小池氏自身の口から出たリベラル「排除」の言葉を広く伝え、小池氏と新党の真の狙いを報じた。
投票まで残された時間はわずか。合流してしまったあとに「騙された」と気づいた候補者のみなさんも、今一度あの前原・小池両氏による民進党の解党、希望の党への合流劇の意図を考えてほしい。「寛容」を謳いながら実際にはリベラル「排除」の論理で踏み絵を踏ませた意図がどこに根ざしているかを。
騙されたことに気づいたと率直に認める方は賢明かつ誠実。あの都議選の時、騙されてはならないと指摘したために、僕はどれほど叩かれたか。僕を叩いた方々、未だに騙されているのか、騙されていたことに気づいても気まずいのでシラを切っているのか。
そして当初から希望の党には合流しないと誇りある決断を下した玉城デニー氏。彼に対し、かつて小池氏は沖縄差別むき出しの暴言を投げかけていた。小池氏の人間性がよくわかる。
気づいてほしい。自分の難局を国難にすり替えてしまうような厚かましい人間を総理にし、「ナチスの手口に学べ」「難民は射殺」と平気で口にできる人間を副総理にするような自民党も、関東大震災での朝鮮人虐殺に対して事実を直視しようとしない都知事率いる希望の党も、根っこは一緒。彼らはもはや自由でも民主主義でもない。もちろん、愛国でもなんでもない。腐敗しきった、米国の傀儡で、国を売る買弁、売国奴の、しかも知的に劣化の一途を辿るエセ右翼の集団。
そして小池氏の狙いは、民進党との対等の合流などではなく、揺さぶるだけ揺さぶって、民進党の自壊を促進しつつ、恭順の意を示すこぼれ落ちた議員だけを拾い上げること。民進をボロボロにし、希望の党は何もないところから中古議員を集めて野党第一党に、ということ。
政治的錬金術で急ごしらえの極右の吹き溜まりからなる希望の党は期間限定。希望が失望、絶望に変わるまで、そう時間はかからないだろう。この選挙で改憲発議の3分の2を確保さえできればいい、その頭数なのだ。
ファシストにとっての希望。そして大方の国民、隣国の国民にとっては絶望。あたかも対自民党のように茶番を打っていた希望の党も、当選のあかつきにはすぐに合流することになる。悪夢に次ぐ悪夢。要するにどちらを向いても改憲と軍事化。原発抱えて自滅する戦争に突っ込んで行く、そのための道ならしなのだ。
緊急事態条項は、極右がやりたいすべてのことをかなえられる魔法の条項だ。3分の2議席確保を許せば、自公維希望の翼賛内閣が改憲発議をして緊急事態条項を加憲し、発令。かつての天皇の勅令に代わり、安倍の政令で全てが決まる、究極の凡人ファシズムがこの21世紀に現実になるのだ。
次の戦争は、軍艦、戦車、大砲の戦争ではなく、原発を抱えての核ミサイル戦。それを止めようとするだけのこと。頭抱えて悩んで投票難民化する話ではない。生存本能に従え、ということ。
自民党改憲案の緊急事態条項を、憲法に書き入れることを許すことは、超憲法的なクーデターを、合憲的・合法的なものとして許してしまうことである。絶対にあってはならない。
しかし、食い止めるための数がまだまだ足りない。今回の選挙、改憲発議を阻止するために、なんとしても156議席以上が必要。
何度でも言う。希望の党に対する切り崩し、大いに結構、やるべきだ。人間なんだから迷いもする。小池と前原に騙されかけてあっち側にいってしまった人間もいるだろう。彼らを取り返し、笑顔で迎え入れてやろう。作り笑顔でもなんでも。政治は数だ。怒りは騙したやつに向けるべき。
投票先を未だどうするか決め兼ねている有権者の皆さんには下記の記事をお読み頂き、投票行動の一助にしていただきたい。また迷われているご友人、家族がおられたら、この記事をご紹介いただきたい。