【再掲】小池百合子氏、沖縄選出の玉城デニー議員に「日本語読めるんですか?」と差別的やじ!〜生活の党・玉城デニー議員に真相を直撃インタビュー! 2016.7.20

記事公開日:2016.7.21 テキスト
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(取材・文:ぎぎまき、記事構成:岩上安身)

 小池百合子氏が2016年7月17日に行った秋葉原駅前での街宣で、鳥越俊太郎候補の病歴を揶揄し、「病み上がりの人」と呼んだことが大きな波紋を呼んだ。テレビ番組の中で真意を問われた小池氏は「もし言っていたならば、失礼なことを申し上げて恐縮です」と仮定の話にすり替えたあげく、さらに「これが選挙なんですよ」と鳥越氏を目の前にして、司会の坂上忍氏に対して居直った。

 この選挙期間中、小池氏が根っからの差別主義者であることを決定づける問題が相次いで取り沙汰された。

 小池氏を「平気で人を差別できる人」と批判するのは、沖縄選出の国会議員で生活の党と山本太郎となかまたち幹事長の玉城デニー氏だ。玉城議員は7月16日、Twitter上で次のようなツィートをし、過去、小池氏からうけた差別的やじを暴露。この玉城議員の投稿はたちまち広く拡散された。

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 2013年11月26日、玉城氏は特定秘密保護法が強行採決された直前に開かれた、衆議院国家安全保障に関する特別委員会で質疑に立った。発言中、議員席に座る小池氏から「日本語読めるんですか、日本語分かるんですか」というヤジが飛んだという。玉城氏は沖縄出身。ウチナンチューの日本人とアメリカ人の両親を持つ、いわゆる「ハーフ」だ。小池氏のそのヤジは、玉城氏の出自をからかった、明らかな差別発言である。国会でそうした差別的な中傷を浴びたのは、後にも先にも、小池氏からだけだったと玉城氏は語っている。

 小池氏は日本最大の右翼団体「日本会議」の「国会議員懇談会」の副会長も務めてきた。大臣在任時には終戦の日に合わせ、靖国神社へ参拝した。さらには、2009年の衆院選では、自公だけではなく幸福実現党とも手を取り合い、選挙戦を闘い、選挙区では落選したが、比例区で復活当選した。2010年には、在特会(在日特権を許さない市民の会)の「女性部」で講演した過去もある。

 「右に偏っている人はどうしても差別的な発言をする傾向が強い」。玉城議員のこの見立てにまさに当てはまるのが、今、都知事選でトップ争いを展開している、小池百合子氏本人なのである。2016年7月20日、IWJは玉城氏に直撃取材し、当時の真相を聞いた。

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「右に偏っている人は差別的な発言をする傾向が強い」

▲2013年11月26日衆議院国家安全保障に関する特別委員会での様子

▲2013年11月26日衆議院国家安全保障に関する特別委員会での様子

玉城デニー議員「(法案の条文は)特定秘密の範囲が限りなく広げられてしまう内容になっているんじゃないかと質問した時に、『どこに書いてあるんですか、日本語読めるんですか、日本語分かるんですか』と、明らかに小池さんの声で呟く声が聞こえたんですよ。

 質問が終わって振り返ると、当然ですがそこに小池さんがいた。瞬間的に私は彼女のことを睨みましたから、良く覚えているんですよ。

 私が沖縄選出の国会議員でハーフの顔立ちをしているので、そういうことを意図していたのではないでしょうか。普通、国会議員に対して『日本語読めるの?日本語の意味分かっているの?』って言う人いないですからね」

——「差別」だと受け取りましたか?

玉城デニー議員「言われた側からすると、当然、それは差別的発言です。だから私も忘れないわけですよ。

 その時点で、小池さんの『人となり』が分かりました。平気で人を差別するような、差別だと誤解を与えるようなことを平気で言う人なんだなと。

 小池さんが(鳥越さんを「病み上がり」扱いした件について、フジテレビ「バイキング」に出演した際に)『それが選挙なんですよ』なんて言うということは、『そんな事をいちいち指摘する方がおかしい、許容範囲だろう』と言わんばかりの発言ですよね」

——それまでの小池氏のイメージは変わりましたか?

玉城デニー議員「『あぁやっぱり』という感じですよ。元々、小池氏は(新進党や自由党時代に)小沢一郎代表と一緒にやっていた。その後は小泉純一郎さんに取り入って重用されたけれども、(2012年9月の)総裁選挙の時は、石破茂さんの応援に回った。それからは役を与えられず、わりと政権から遠のけられていた。今回の立候補も『先出しじゃんけん』。誰もじゃんけんしようとしてないのに、そういうパフォーマンスで注目を浴びたいんだろうと。そういう人なんだろうと思います。

 これまでも、小池さんが参加された様々な会は右思考の強いもの、そう拝察されます。右に偏っている人はどうしても差別的な発言をする傾向が強いですね」

——今回、小池氏が公約として掲げている「東京大改革」は多様性(ダイバーシティ)を謳っているものの、その中に在日外国人やLGBTなどのマイノリティーは入っていません。これでは「ダイバーシティー」の本義から外れるとおもいますが、都知事としてふさわしい人材でしょうか?

玉城デニー議員「地方よりも東京の方が『ダイバーシティ化』が進んでいます。居酒屋にいけば働いている人の半分は中国人だし、観光客の方々もインバウンド(外国人旅行者)の方が沢山いる。小池さんが言っている『ダイバーシティ』という言葉使いは、ファッションみたいなもので、理念としてはどうなのか。

 外国人参政権や外国人の就労、難民の扱いについてはどうするのかという、我々が理解できるような内容をおそらく持ってはいない。限られた範囲だけを認めればいいという『ダイバーシティ』なのでしょう」

 「ダイバーシティ」とは、性別や人種の違い、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性を高めようとする考え方を指す。小池氏はこの「ダイバーシティ」を掲げながら、街宣などで「外国人単純労働者は受け入れない」などと訴えている。この点で、言っていることがちぐはぐである。

 ちなみに、小池氏が街宣等で訴えている「外国人単純労働者受け入れ反対」も、ネトウヨのウケは確かにいいが、他方で自民党は今年、「労働力の確保に関する特命委員会」を立ち上げ、移民の受け入れについて検討を始めている。

 また、「労働力の移動の自由」を前提とするTPPが発効したら、外国人労働者の流入を止めることはできない。小池氏が政策に「活用する」と掲げる国家戦略特区などはまさに、そのTPPを先取りして、実行しようとする試みである。言っていることとやっていることに、大いに矛盾がある。

 ネトウヨ層には「移民受け入れ反対」などとウケ狙いの発言で安心させ、他方で、大手企業や大資本のコスト削減、低賃金労働の駒としての外国人労働者の受け入れを模索する――小池氏や自民党のやろうとしていることは、まさしく言行不一致であろう。

沖縄・高江の強行工事に言及「政治が堕落すると、犠牲になるのは国民だということがはっきりと分かる政権です」

 小池氏は街頭演説の中で、外国人参政権には明確に反対し、韓国から要請を受けた新宿区の旧都立市ヶ谷商業高等学校跡地の同国への貸与(韓国人学校への転用)を見直すと明言した。「秩序なき移民」というフレーズを生み出し、高度なスキルを持った外国人は歓迎するが、外国人労働者が増えすぎると治安の不安定化につながると発言している。そもそも「秩序なき移民」というフレーズ自体が、移民に対して秩序を不安定化させる不埒者、というイメージがあらかじめ刷り込まれている。

 過去も現在も、小池氏の言動には一貫して「排外主義」が根底に流れていると感じられる。ことさら外国人やマイノリティーを嫌悪し、憎悪をかきたて積極的に排斥しようとする「排斥主義(ショービミズム)」は、自国を愛する健全なナショナリズム、郷土への自然なパトリオティズム(愛郷心)とは異なるものだ。穏やかで一見気品さえ感じられる面立ちやしゃべり方の裏にある、小池氏の「偏狭でウルトラタカ派」の顔。裏の顔に気づいている支持者はどれくらい、いるのだろうか。玉城氏は情報を見極め一票を投じて欲しいと、東京の有権者に呼びかけた。

玉城デニー議員「さも、鳥越・増田・小池氏3人の争いになっている。これは、3人が最も注目度が高いということだと思いますが、本来は、それぞれの候補者皆さんの人柄や政策、経歴をみてほしい。明らかに、その人のこれまでの活動が、今話していることと筋が違うのであれば、しっかり判断してほしいですね。

 その人がやってきたことが、これからもその人がやろうとしていることです。過去を振り返ってみれば、どういう発言をし、どういう行動をしてきたかがはっきり分かる。自分の目で確かめて大切な一票を投じてください」

 沖縄県の高江では、参院選が明けたばかりの早朝からヘリパッド建設の強行作業が推し進められている。選挙では基地反対派が10万票の差で勝利した。その民意を徹底的に無視する行為である。インタビューの最後、沖縄県選出の国会議員としてコメントを求めると、玉城氏は次のように答えた。

玉城デニー議員「(安倍政権は)政治が堕落すると犠牲になるのは国民だということがはっきり分かる政権です。政府の姿勢が辺野古や高江に現れているように、集団的自衛権や憲法改正など、国民の主権を国民から奪い取ってしまうという、おぞましい危険性が表面化している事実を(国民には)しっかりと見てほしい。

 (19日に高江で起きた)訳の分からない自動車の検問や、500人規模の機動隊を投入するなんて、まるで、火炎瓶や角材をもって戦おうとしているかのような相手として見ていますよね(実際には、無防備な平和的な市民、高齢者も女性も多い)。相当、危ない政府の姿勢だと思います。政府が命令しなければ警察は動きませんよ。明確に命令が降りてきている。国民に対する権力者の姿勢、安倍政権の堕落ぶりをしっかりと見てほしいですね」

 参院選前、舛添おろしの煽動に、マスメディア、特にテレビは労力と放送時間の大半を費やし、国の形を変えてしまうかもしれない、「改憲」のかかった戦後最も重大な選挙をほとんど取り上げなかった。

 そして、参院選が終わると、ポスト舛添の都知事選報道でまたもや埋めつくされ、選挙直後から高江で工事が強行されていることはほとんど触れようとしない。

 都知事選も重要だ。しかも、自民党から冷たくされ、「女ひとり孤立無援」での戦いを訴えて、人気を博し、その実、ポスターもしっかり貼り、連日の街宣も、圧倒的なスタッフが取り囲んで組織的な選挙を展開している小池百合子氏、その小池氏の素顔が、在特会や日本会議のような極右・排外主義者にかつがれてしまうほどの極右思想の持ち主、というだけにとどまらず、国会でヘイトスピーチを投げつけるほど、非常識な人物であるとしたら、これは問題である。「極右にかつがれている候補者」ではなく、ご本人が「極右・排外主義者そのもの」であるからだ。

※2017年10月1日、衆議院選挙に際し、冒頭を加筆修正し再掲しました。

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