【岩上安身のツイ録】「希望の党」は改憲までの季節限定、エセ「海の家」!「公認申請料」という名で民進前職からぼったくる!? 自民党と対立軸にないことは「極右」の人間まで見通している! 2017.10.1

記事公開日:2017.10.6 テキスト
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(岩上安身)

 安倍自民と小池希望は、どちらが極右か、の競い合いを展開中。そこに民進「転向」組が踏み絵を踏んでなだれ込み。

 (「9月5日にしれっと国家戦略特区諮問会議を開いて安倍晋三、竹中平蔵、小池百合子が出席しとるやないか」という意見に対し、)「安倍自民か、小池希望かの選択」という図式にはまること自体が罠。改憲勢力、新自由主義のお仲間。

▲第31回 国家戦略特区諮問会議(議事要旨)

 安倍首相が「改憲で協力したい」と、小池百合子にラブコールを送ったとか。何を今さら。ラブコールも何も、初めから「改憲・戦争遂行体制」の確立のための本隊と別働隊。選挙後、両者が緊急事態条項も含めて、改憲発議で手を組むのは自明。有権者は、早く気づくべき。

 ほらほら、安倍晋三だけでなく、ここのところ安倍にちょっと逆らってみて、妙にレーティングスを上げている石破も希望にエール。ちょくちょくのぞく、改憲推進ゴリゴリの石破に何の期待ができると?

 小池氏の「リセット」が話題になっているが、「リセット」は、小池希望だけの十八番ではない。安倍自民は国会の完全空洞化、国民主権、基本的人権、平和主義、要するに憲法と民主主義のリセットを本気でやる気。

 究極の「リセット」は、この選挙後の、改憲による緊急事態宣言条項の導入と発令ですよ。それによって憲法停止、自由も人権も民主主義もまるまる「リセット」され、破滅的な戦争遂行(しかも米軍の従属化で、米国の国益のために、米軍の第2戦力として、米軍の指揮のもとでの、日本にとっては無意味な戦争のための傀儡独裁政権が樹立される。これまた「ナチスの手口」です。皆、実感ないらしいが、今、我々はワイマール共和国末期と同じ状況にさしかかっています。

 小池・前原らの茶番政局に関しては、極めて正確な現状認識をしている人物が田母神氏という皮肉。「保守」ではなく「極右」の二大政党制で、かつ「アメポチにして亡国の非愛国者のクソども」と加筆修正しておくが。もちろん、改憲勢力が国民生活を守る、という結論は全くのデタラメで真逆。実際は破滅。

 細野氏は、「政権選択の選挙が久しぶりに訪れた。最大の功労者は小池百合子東京都知事だが、もう一人は民進党の前原誠司代表だ。大英断だ」と新党結成集会で語った。

 民進党を解体し議員らをバラバラにして、個別に「改憲・安保法制賛成」の「踏み絵」を踏ませて、大量の「転向者」を党員として抱え、国会に送り込む。この練りに練った、有権者を裏切るクーデターの最大の功労者として小池氏と前原氏の名前をあげて、細野氏は絶賛しているのである。国民・有権者・党の支持者らに対する壮大な裏切り劇を手放しで絶賛することで、この細野氏の立ち位置も明らかになってくる。

 それにしても、手のひらを返した細野豪志氏の冷酷さと二枚舌には、本当に、驚かされる。仲間を選別してリストを作成している玄葉氏も、彼らを操っている小池氏にも。

 (「安倍総理が『こんな人たち』発言でコケたように、小池氏は『選別』と『排除』発言がじわじわと足をすくっている」という意見に対し、)その「選別」と「排除」リスト作成を、ついこの前まで民進だった民進の玄葉にやらせ、細野にサディスティックな発言を言わせる。この人でなしぶり。

 小池・希望の党の「原発ゼロ」など、全くの嘘、その場限りの目くらましである。これからも選挙、その後の改憲発議から国民投票まで、次々とその場限りの目くらましが飛び出すことだろう。嘘つきがつく嘘を、毎回、それは本当?などといちいち真に受けて吟味していたら、いくら時間があっても足りない。本質の見極めが必要だ。

 赤旗9月30日記事によると、希望の党に公認を申請する民進前職には、公認申請料として300万円、党への寄付金200万円の計500万円を求められるという。小池希望の党の、この銭ゲバぶりも凄い。なんだ、公認申請料って。供託金とは別か。それでも当選可能性があるならと、民進前職らは群がる。みんな各自が持ち出し、バタバタと落選するだろうが、小池は痛くもかゆくもない。もともと議員ゼロスタートだし、金は各自が持ち出してくれるし、しかもどうせ改憲までの季節限定、ぼったくりのエセ「海の家」商売である。

 爆笑問題の太田光が小池百合子氏を批判したと話題になっていた。あの「排除」発言が繰り返し各局で流れ、じわりと潮目が変わりつつある。テレビが小池劇場を作った。テレビとその出演者らは始末をつけてくれ。

 前原氏、10月1日に開催された民進党全国幹事長会議で、「私自身も今どうなっているか存じません。本当のことです」などとコメントした。今さら「騙された」ってか? 騙されたなら小池に激昂して反撃すべき。してないでしょ。政治家は結果責任を問われる。

 枝野幸男氏は、「午前、前原代表に(「希望の党」への)交渉状況を問い合わせましたが、明確な答えはなく、今日の午後まで待ってほしいということでした」とツイートしている。前原氏からの報告って、そんなもの、いつまで待ってるのか。騙し討ちにあった被害の自認がまだできていない。できない人はずるずる流され、気づくと加害の側に立つ

 枝野氏はメディアの伝えられ方に問題があるとツィートしているが、枝野さん、そんなこと本当にどうでもいい。メディアの誤報、恣意的なマニピュレーションなど、どんなに火消しをしても消えない。人に正確に理解してもらおうなんて無駄。まして相手は記者クラブメディア。大事なことは、あなたが俺はこうする、こう貫くと宣言、猛然と行動すること。

 枝野幸男氏は、10月1日に、「そのために何があってもブレない、媚びない。そのことを改めてお約束させていただきますので、もう少しだけ待ってください」とツイートした。待っていられない。枝野さん、あなたは「自民党改憲草案なんて読んでない」と、私の取材にトボけた前原さんと対照的に、私のインタビューに答えて、自民党改憲草案の緊急事態宣言条項の危険性を理解し、全面否定した人。前原氏との「友情」があろうと、いつまで情に流される? 立つべし。

 この新党準備、気になるのは、希望から公認を得られないことを前提に、という部分。化け物じみたマキャベリストの小池氏に、また揺さぶられるよ、そんな覚悟じゃ。腰を据えないと。

 正直言えば、何を今さら、ですよ。連合は今回の民進解体・希望への併合にも一枚噛んでいる。とはいえ、です。あと3週間。できることは全てやらないと。

 希望の党へ「行かない」と「行けない」は天地の開き。最初から主体的に「行かない」を宣言したのは北海道の逢坂氏と沖縄の玉城デニー氏。玉城デニー氏にはIWJ記者がロングインタビューを行った。覚悟が違う。誇りが違う。救われた気持ちになります。彼を支えるオール沖縄も立派。小沢氏の動きの舞台裏の真相も。皆さん、全文読んでください。

 10月1日に開催された、「FORCE QUIT安倍政権強制終了~新しい未来を求めるデモ~」で、共産党・山添拓参議院議員が「希望の党は安保法制・改憲で自民党と一致していて、対立軸であるはずがない」とバッサリ。全くの正論。安倍自民と小池希望が対立しているはずがない。あったりまえのこと。共産党と、極右・田母神氏との間で現状認識が一致。結論だけが違う。

 京都のデモ主催団体は、「市民の後押しによる野党共闘路線を一方的に反故にし、票取りの為だけに自民党の補完勢力と連帯する前原さんには私達市民はとても怒っている」とツイートしていた。当然の怒り。中央にいて政局ごっこや奇策ごっこをしている連中よりも、日本津々浦々の、それぞれの地元で、生活を背負いながら、なお政治に期待をかけ、汗を流し、自分たちの代表を送り出そうとする人達と、その期待を担って裏切らない人を、テレビが映さない分、我々独立メディアが報じたいと思う。

※2017年10月1日付けのツイートを並べ、加筆して掲載しています。

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