参院選で与党を追い込めるのか!? 「批判を忘れた国家は必ず間違いを起こす」~民主党・長妻昭代表代行が「左寄り」説に反論 自民党の改憲草案が通れば「もう手遅れ」 2016.1.14

記事公開日:2016.1.20取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材・文 ぎぎまき)

※公共性に鑑み、2017年10月22日まで全編動画を公開いたします。

※会員の方は全テキストと全編動画をご覧いただけます。ぜひ会員登録して全編をご覧ください。
会員登録はこちらから

特集緊急事態条項
菅官房長官は2016年4月15日の記者会見で、熊本地震に関連し緊急事態条項を「極めて重い課題」と発言。

※1月20日テキストを追加しました!

 「一見、説得力があるように聞こえる議論だが、雰囲気に流されると大変よくない結果になる」

 長妻昭・民主党代表代行が2015年1月14日、国会内で開かれた定例会見で「緊急事態条項」について強い懸念をのぞかせ、「いかにこの危機感を国民に伝えられるのかが大きな問題だ」とIWJの質問に回答した。

 安倍総理は来年夏の参院選において「憲法改正」を重要な争点にかかげ、有事の際に内閣の権限を強化し、国民の人権を大幅に制限する「緊急事態条項」を優先すべき議論として位置づけている。

 しかし、日本にはすでに有事立法が存在しており、憲法を変える必要性は極めて低い。こう長妻代表代行は反論する。

 「いわゆる有事法制、国民保護法制など、民主、自民で成立をしたが、その時も憲法を変えないで国民の一定の権利を制限できるのか、憲法を変えないと難しいのではないか、という議論はあった。

 しかし、法制局を含め、過去の議論の積み上げの範疇の中で有事立法ができた。だから、緊急事態条項の必要性は限りなくなくなった。民主主義の原則の中で憲法に抵触せず、国民を守る法制ができた」

 長妻代表代行が指すのは、2003年、米国の同時多発テロやイラク戦争、北朝鮮のミサイルや核兵器開発疑惑という時代の流れで同年6月に成立した、武力攻撃事態対処法である。同法は国や地方公共団体に責務を課しているものの、国民には「協力」を求めるのに留まっている。

<会員向け動画 特別公開中>

■ハイライト

■全編動画

  • 日時 2016年1月14日(木) 16:15~
  • 場所 衆議院(東京都千代田区)

政府与党はなぜ財源を明かさないのか「軽減税率一兆円は年金恒久措置6000億円が使われるのでは!?」

▲記者からの質問に応じる長妻昭・民主党代表代行

 定例会見の前日、長妻代表代行は衆院予算委員会の場で「厚生年金違法未加入」問題を追及。厚生年金に加入する資格を持つ200万人が、国民年金で全額負担を強いられている実態を明らかにした。塩崎恭久厚労大臣はこれを認め、今後「79万事業所を調査し、就労状況を確認する」と答弁。安倍総理も、対策を検討させると積極的な姿勢を見せたかのように思えた。

 しかし、長妻代表代行によれば「79万事業所の調査」は、従来から政府が行ってきた方針であり、目新しい措置ではない。会見でそう批判した長妻代表代行は、改めて質問主意書で厚生年金違法未加入問題を追及していくとコメントした。

 長妻代表代行は、軽減税率一兆円の財源について明らかにしない政府の対応にも言及。「年金に使う恒久措置6000億円を財源にあてると、参院選後に突如、言い出すのではないか」。軽減税率の財源を明かさないのは選挙対策の一環ではないかと、玉虫色の答弁を続ける政府を批判した。

 参院選まで残り6ヶ月を切った。社会保障や経済政策といった有権者の生活に密着する問題を追及する民主党だが、最近の世論調査では支持率は横ばいで、反自公の受け皿になりえていないのが実態。今後、選挙に向けて与党をどう追い込んでいくのか、IWJが質問すると、長妻代表代行は「相当問題がある」とする自民党の憲法改正草案を引き合いにだした。

自民党の憲法観が実現すれば、「もう手遅れ」

 「自民党の憲法改正草案には『公共の福祉』という言葉が一切ない。『公益及び公の秩序』という言葉に変わり、下手をすると法律で色々な権利が制限できかねないような感じがする。最高法規である憲法97条、『基本的人権の尊重』という条文を丸ごと削除するという信じられない中身も含まれている。ここで言い尽くせないくらいの問題がある」

 緊急事態条項の新設も含め、自民党の改憲草案が実現すれば「もう手遅れだ」と訴える長妻代表代行。政府批判を展開してきたキャスターの相次ぐ降板や、今後、教育現場で導入される道徳教育の成績評価化で児童や親の萎縮を招くと危惧し、「批判を忘れた国家は必ず間違いを起こすのは歴史の教訓」と指摘。参院選に向けた国会論戦で、自民党の人権を軽視した憲法観を、国民の前に明らかにする必要があると強調した。

 「難しいのは、そうなってしまった後はもう手遅れ。我々の危惧を、いかに危機感を持って伝えていくかが大きい問題。各民主党議員も問題意識をもって発信していくことが必要だ」

「10年前であれば安保法は潰れていた」長妻代表代行が民主党「左寄り」説に反論

 「民主党は大分、『左』に傾いていないか」

<ここから特別公開中>

 大手新聞の社説で「民主党は大分、傾いたという指摘がある。北海道5区の補選で、鈴木宗男・新党大地代表が自民党候補を応援するような流れも、その表れでは」。記者からの質問に、長妻代表代行は「10年前であれば安保法制は潰れていただろう」とした上で、「世の中の空気が相当『右』になってきている。我々は真ん中を歩んでいるという思いだ」と反論した。

 「『左寄り』という話しがあったが、安全保障については、基本的に集団的自衛権は認めないと、歴代の総理大臣は同じ答弁を繰り返してきて、それが一つの法的安定性に結びついていた。

 では、その答弁をしてきた人たちは『左』だったのか。当時は『真ん中』だろう。むしろ、『右寄り』の中曽根さんですら集団的自衛権は行使できないと言っていた。だから、世の中の空気が相当変容して、相当空気が『右』になってきているのではないか。

 戦場で実際に戦った日本兵が、今、最年少でも85歳くらいになっている。戦争を知らない人が増えていく。そこと無縁ではないという気が相当している。10年前に議論が出ていたら、安保法制は潰れていたのではないかと思う。我々は真ん中で歩んでいるという思いだ」

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

関連記事


“参院選で与党を追い込めるのか!? 「批判を忘れた国家は必ず間違いを起こす」~民主党・長妻昭代表代行が「左寄り」説に反論 自民党の改憲草案が通れば「もう手遅れ」” への 1 件のフィードバック

  1. あのねあのね より:

     国会に於いて平気で嘘吐き、嘘がバレても5秒後にバレる嘘を述べて平然としている安倍晋三が、長妻氏が指摘するように、《軽減税率一兆円の財源に》 《年金に使う恒久措置6000億円を財源にあてると、参院選後に突如、言いだす》のはほぼ間違い無いだろう。国会の答弁を見ている限り、安倍晋三は典型的な詐欺師である。
     ここにきて安倍が憲法改変が新たな段階に入ったと言い出したのは、アベノミクスが失敗であることが言い逃れできない状態になったからだ。話題を逸らすため憲法改変に話題を集中させる作戦でも有ると思う。安倍は拉致家族の蓮池氏の手柄を横取りし、それがバレても平然とするばかりか、感情的になって反論すると云う詐欺師の手口を使うほど根っからの詐欺師である。信用してはならない男だ。
     そんな典型的な詐欺師が《軽減税率一兆円の財源に》 《年金に使う恒久措置6000億円を財源にあてると、参院選後に突如、言いだす》のはほぼ間違い無いだろう。国会の答弁を見ている限り、安倍晋三は典型的な詐欺師である。長妻氏が指摘は正しいと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です