PC遠隔操作事件で起訴、勾留された片山祐輔被告の弁護団が、第7回公判前整理手続きを受けて司法記者クラブで記者会見を行い、特別弁護人にITの専門家を専任したことを明らかにした。
弁護団の佐藤博史弁護士は、「片山被告との接見は、ITに精通していない我々にとって、言葉が通じない者同士の会話になってしまう」と理由を説明。技術的な情報をうまくやりとりできていなかったこれまでの接見を「猫に小判」と表現し、そのもどかしさを語った。弁護団はこれまで、ITの専門家2人から助言を受けてきたが、弁護人として選任するのは今回が初めて。
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- 日時 2013年11月29日(金)
- 場所 司法記者クラブ(東京都千代田区)
「これからは特別弁護人とともに活動」
「特別弁護人の選任」とは、特定の分野に精通した弁護人が必要な場合、裁判所の許可を得て、弁護士資格を持たない人物でも、弁護人に選任することができる制度のことをいう。
佐藤弁護士は、すでに特別弁護人の選任を許可することを申し立てており、検察官が「弁護側が推薦した人物に強く反対しない」と発言したことを明らかにした。27日には、正式に裁判所が特別弁護人の選任を許可したという。しかし条件として、特別弁護人が被告と接見をする際、必ず弁護士資格のある弁護人と一緒に接見する、ということが提示され、佐藤弁護士は「それは我々弁護人にとっても必要ということ」と話し、了承した。
ITの専門家が特別弁護人に選任されることになり、これから始まる公判の証拠調べにも、アドバイザーとして立ち会うという。この日の公判前整理手続にも、特別弁護人が同席した。