「ヘイトクライムに対する法的規制は必要と考える」 ~言論しばきVOL.2 「ヘイトとは何か」 2013.6.9

記事公開日:2013.6.9取材地: テキスト動画
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(IWJ・芹澤杏)

 近年、新大久保などで在特会(在日特権を許さない市民の会)などの排外主義を掲げる人々がデモをしている。他方、「排外差別デモ」や「ヘイトスピーチ」に反対する人々が結成した「レイシストをしばき隊」なども存在する。6月9日(日)、しばき隊が主催した「言論しばきVOL.2 ヘイトとは何か」と題したトークセッションが、新宿のネイキッドロフトで開かれた。 トークセッションは「しばき隊」の隊長である野間易通氏・ライターの松沢呉一氏・弁護士の山下敏雅氏の3名で繰り広げられた。

記事目次

■ハイライト

    <出演>

    • 野間易通(やすみち)氏(レイシストをしばき隊)
    • 松沢呉一氏(ライター)
    • 山下敏雅(としまさ)氏(弁護士)

ヘイトクライム-20年前の映画で行われていたことが行われている!?

 トークセッションの冒頭、1995年に制作されたフランス映画「La Haine(憎しみ)」の一部が上映された。この映画は、パリ郊外を舞台にしており、「人種差別」を扱った内容である。移民の若者が、警官から暴行を受けて重体となる事件が発生し、それに対して若者たちが抗議、暴動に発展するという内容である。(※1)

 人種差別などから起こる犯罪をヘイトクライムと呼ぶ。アメリカには、ヘイトクライムに対する法律が存在し、ヘイトクライムを行った加害者に対して、通常の犯罪の刑罰より、厳しい反則を適用する法律であるとされている。

 野間氏は、この映画を、人種的憎悪が原因で起こる「ヘイトクライム(※2)を描いている」と説明。映画内で起こった暴動は、「差別されていたマイノリティから差別をしていたマジョリティに対して起こったもの」であり、「ヘイトが原因の『悲劇』である」と話した。

 また、野間氏は、近年日本でも、ブラジル人など外国人が多く住む団地に対し、嫌がらせを行う排外主義者がいることを紹介した。また、在特会らが「お散歩」と称して新大久保の店舗の棚をひっくり返したり、店員に対して執拗に絡んだりしていることに対しては、「威力業務妨害以上に民族的憎悪があるので、『ヘイトクライム』という共通認識を作っていかなくては」と訴え、「映画のような出来事が、20年後の日本で起きていると感じる」と話した。

(※1)映画のストーリー詳細 http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id28610/

(※2)ヘイトクライム(hate crime):憎悪犯罪。人種、肌の色、宗教、国籍、民族性、ジェンダー(性犯罪は除く)、障害、性的指向などに対する偏見に基づいた犯罪のことを指し、また偏見に基づいた犯罪であることに合理的疑いの余地のないもの(「米ヘイトクライム禁止法」より)。

ヘイトスピーチ-「死ね」という言葉はヘイトスピーチなのか?

 デモ参加者の中には、『死ね』という言葉を使っていないため、「自分はヘイトスピーチをしていない」と主張する人たちがいる。それに対して、野間氏は「デモ参加者らが発している言葉は紛れもない『ヘイトスピーチ』だ」と断言する。

 野間氏が言う「ヘイトスピーチ」は、発する内容が問題なのではなく、言葉を放つ側(マジョリティ)と、受け取る側(マイノリティ)の立場が問題となるのだという。その場合、『死ね』という言葉を使用するかしないかは重要ではなくなる。

(…会員ページにつづく)

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