2021年12月10日、北海道室蘭市の青山剛市長は、環境省から提案されていた、福島第一原発周辺の「汚染廃棄物対策地域」で発生した、有害物質PCB(ポリ塩化ビフェニール)を含む廃棄物を市内の中間貯蔵・環境安全事業(JESCO)北海道PCB事業所で処理することを受け入れると表明した。
廃棄物の放射能汚染は4べクレル平方センチメートル以下のもの、としている。
これについて、「住民の了解を得ていない」などとして反対している市民らが、12月13日、東京都千代田区の衆議院第二議員会館で環境省の担当者からヒアリングを行った。
集会では、「市長の決定は唐突で住民の了解を得ていない」「福島のものは福島で処分を」などの意見が出された。
主催者の一人である「ベクレルフリー北海道」のマシオン恵美香氏は、環境省担当者の答弁を聞いて、「PCBの処理事業は以前からあったわけだが2011年に放射能という新たな対策措置をしなければならない事項が出てきたときに、なぜこの事業を見直さなかったのか」と基本的な疑問を投げかけた。
集会では当初、北海道・寿都町が特定放射性廃棄物最終処分場選定の文献調査に応募したことに関して、経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)からヒアリングを行う予定であったが、直前に両者が出席を断ってきたため、環境省のみからのヒアリングとなった。