2021年5月10日(月)午後12時15分より、東京都千代田区の参議院議員会館にて、「難民問題に関する議員懇談会(以降、議員懇)」の主催で、第21回難民問題に関する議員懇談会の総会が開催され、3月6日に名古屋入管で亡くなられたスリランカ人女性について、木村知(とも)医師へのヒアリングが行われた。
総会の冒頭、議員懇の会長である、立憲民主党の石橋通宏参議院議員から挨拶があった。
石橋会長「現在、衆議院で、政府提出の入管改正案の審議が続けられており、与党はそのような中であるにもかかわらず、採決を求めると言っているが、とんでもありません。
(3月6日に名古屋入管で亡くなったスリランカ人女性)ウィシュマさんの件、今、ようやくご遺族が日本に来られておりまして、今、名古屋のほうで色々確認中です。(中略)
いまだに、ウィシュマさんの亡くなられた経過、真相、そして原因究明ができていない。中間報告自体の信頼性、信憑性が、重大な疑義がある。最終報告が出てこなければ、法案審議なんかできないということは強く申し上げております。
報道各紙・メディアの皆さんも、この間明らかになっている『診断書』のデータ、様々な数値がものすごい異常値を示しており、そのような状況で、なぜ入管がこういうずさんな対応しかしなかったのか、遅くとも2月上旬の時点で、入院措置、しっかりとした検査対応をしていれば、絶対に防げた状況ではなかったのか?
事態の解明のため、医師である木村先生のご所見をおうかがいして、今後の私たちの議論にも資するかたちでご協力いただければと思っております」
石橋会長による挨拶のあと、木村医師は、自身が病理や法医学などについての専門的なトレーニングは受けていない総合診療医であるため、「踏み込んだことは申し上げられませんが」と断った上で、次のように述べた。
木村医師「血液検査や中間報告等、今回の一連の流れを拝見して、医師の立場から言うと、日本のような先進国ではあまりにもありえない事件だということに尽きると思います」
議員懇、および会場の参加者による木村医師へのヒアリングの詳細、およびその後の質疑応答の一部始終は、全編動画にてご確認ください。