7月5日、小池都知事の再選が決まった。しかし、誰が都知事になろうとも、東京で今まさに膨れ上がり続けているコロナ「第2派」の勢いは簡単には止められそうにない。
東京都の新型コロナウイルスの新規感染者数は、100人超えの日が7月2日から、107人、129人、131人、111人、102人、106人と6日間続いた。
その後、8日には75人だったものの、9日には224人、10日は243人と4月17日の「第1派」ピークだった206人を超え、11日206人、12日206人、と4日連続で200人を超えた。
その後も、119人、143人、165人、と100人超えの日々が続き、16日286人、17日293人、18日290人と300人近くまで新規感染者数は膨れ上がってきた。その後19日188人、20日168人21日237人と続いている。
4月をピークとする「第1派」の時とは違って6月7月の「第2派」の新規感染者は20代、30代の若い人が多いことと、「夜の街」で働いていたり、客として出入りしている人々の占める割合が高い点にある。
連日のように「『夜の街』が発生源」とマスコミも報じているが、その「夜の街」の実態を伝える報道はほとんどないと言っていい。
「夜の街」という表現は非常に曖昧である。
クラスターが発生していると報じられている、ホストクラブやキャバクラ、セクキャバ、といった店は、多くの一般の人々にとって足を踏み入れたことのない遠い世界の話で、そこで働く人々はもちろん、そこへ通う客すら自分の身の周りにいないと思っている人が多いのではないだろうか。
現実はそうではない。「夜の街」の人々は、昼の世界、私やあなたのすぐ近くに存在している。
IWJでは「夜の街」の関係者への徹底取材を行っている。そのレポートを連載でお届けする。
▲セクキャバの店内 このような薄いスダレで仕切られただけの店内で客と女性の濃厚接触が行われる。接待飲食店扱いのキャバクラでは風営法に1メートル以上のパーテーションは禁止されている。
「夜の街」の関係者に取材! 貧困や家庭の事情が背景にあり働く実態! 女子高生を売りにするキャバクラで若い少女が生活のために働かざるをえない!
曖昧な「夜の街」という表現で漠然とイメージをするだけでなく、接待飲食店は、どのような人々がどのように働いているかを知る必要がある。そこでIWJは、「夜の街」で働く関係者のひとりであるAさんに取材を試みた。
連載第1回は以下のURLからご一読いただきたい。連載2回目の今回は、Aさんのインタビューの続きである。
IWJ「そういう実態、中学生や高校生までが貧困や家庭事情を理由に働いていることについては、あまり知られていないですよね? 」
Aさん「店にとっては18歳未満を雇うのは犯罪です。それでも雇うのは客が単純に、若い子を好み、喜ぶからです。働いている子が18歳未満だと気づいても、客が警察に通報したりはしません。客で来ている自分の身バレもしますし。キャバクラでもセクキャバでも、学制服や体操着等の中高校生のコスプレを女の子にさせて、店名に『JK』とつけて若いキャバ嬢が揃っていることと売りものにする店は沢山あります。客の需要が大きいんです。
もともとキャバクラは若い子がいることを売り物にして、客が来ているんです。『20歳過ぎたら、おばさんだから売り物にならなくうちゃう。商品価値が下がっちゃう』と18歳の子が言うんですよ。女の子は10代の自分が性的に『商品』として見られ消費されることが分かっているんです。
電車でだって中高生が一番狙われて痴漢にあう。少女が街で突然に男に腕を捕まれ、声をかけられて売春をもちかけられる。少女売春の話はどこにでもあふれています。淫行で逮捕される芸能人がいても、またメディアに復帰する。日本の社会は、世界中のどこの国よりも『ロリコン』に傾いていますし、それをとがめる風潮も弱々しいですから。街では少女を性的商品として消費するものがどこでも手に入ります」
同級生が塾に行くなかで、キャバクラで働かざるをえない中学生も! 自分を「商品」という10代の少女たち!性的搾取の対象に!
Aさん「10代の少女は自分が『売り時』だと分かっていると言うんです。『これから歳をとっていったら、どんどん値下がりして稼げなくなるから今稼ぐしかない、うちらなんかは10代じゃなくなったら終わりですよ』ってさらっと言うんです」