「安倍さんは本当についている! 守られているとしか言いようのない選挙だった! 自公がまず、足並みを揃えて憲法改正に進まなければ。維新の会さんにも協力してもらわなければ。小池さんのおかげで民進党は真っ二つに割れた。はっきりと憲法改正に賛成、安保法制に賛成というハードルをつくっていただいた。天の時、地の利、人の和を得た。最後は全力で発議ができるまで、頑張る! 天の時は与えられたんです! 頑張りましょう!!!」
これは2017年10月25日に行われた、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」主催による、「今こそ、各党は憲法改正原案の国会提出を! 国民集会」で、内閣総理大臣補佐官の衛藤晟一参議院議員(自民党)が声を大にして叫んだ言葉である。
▲衛藤晟一・総理補佐官
改憲をゴリ押ししようとする自民党として、民進党を「併合」した希望の党代表の小池百合子氏は、まさに「小池さまさま」というべき存在であるというわけである。小池氏と謀り、前原氏が民進党を解体して希望の党への合流を目指したことが、自民党・改憲派を利した「利敵行為」であったことが、自民党の、しかも総理補佐官の口から明らかになった。
あまり聞き覚えのない団体かもしれないが、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は、自称「ジャーナリスト」の櫻井よしこ氏が共同代表を務める、日本会議系の団体である。今年5月3日に同団体の主催で行われた集会で、安倍総理がビデオメッセージを寄せて「憲法9条1項、2項をそのままに、自衛隊を明記する」という突飛な提案をした。
衆院選終了直後のタイミングにあわせて開かれた10月25日の集会では、自称「カリフォルニア州弁護士」のケント・ギルバート氏、元空将の織田邦男氏、そして自民党憲法改正推進本部顧問の古屋圭司衆院議員、自民党憲法改正推進本部副本部長の山谷えり子参院議員ら、国会議員10名が登壇した。
少し前まで、こうした自民党改憲勢力や極右論者らは、少数の「カルト」の一種のように見なされ、真剣にとりあう必要のない存在であると考えられてきた。その彼らは、今回の衆院選の結果、自公希維の4党が8割を占めたことで、国民の大半が「憲法改正に賛成している」「民意は示された」と勢いづき、「最終的には国民投票。このチャンスを逃したら、二度と来ないかもしれない!」(山田宏参院議員)などと、現実的な改憲に向けた道筋を描いて盛りあがっていたのだ。
これまでにも、IWJはこの改憲派勢力の集会を数回取材してきたが、登壇者らはこれまでになく高揚し、「安倍総理は宙ぶらりんだ。いい加減にしてくれ」(織田邦男氏)と、安倍総理の「背中を押す」発言を並べていた。
安倍総理の提案した9条3項加憲の実現が強調される中で、「世界各国で常識となっている緊急事態条項が現行憲法にないのは、憲法の根本的欠陥以外の何物でもない」(決議案)と、「緊急事態条項」の必要性も強くアピールされていた。日本を独裁国家化する「ナチスの手口」そのもののこの条項こそ、彼らの本丸であると考えるべきだ。読売新聞の調査によると、今回の衆院選で当選した候補者のうちの84%が改憲に賛成し、そのうち緊急事態条項の創設に賛成したのが69%で最多だったという。
集まった参加者700人(主催者発表)の中には、日本会議関係者の姿もあった。
集会では開会前から会場に「ありがとう自衛隊さん」という奇妙な歌が流れ、同じく「ありがとう自衛隊さん」と書かれたポスターが参加者に無料配布されていた。
IWJは、集会の終了後、櫻井よしこ氏、織田邦男氏、そして日本会議の関係者らを直撃し、緊急事態条項の危険性や、「憲法9条を改正すれば北朝鮮の核ミサイルに対抗できるのか?」「原発を抱える日本にミサイルがぶつかる危険を考えているのか?」などと疑問をぶつけた。
日本を戦争遂行国家へと導こうとしている勢力が今、どのようなことを考えているのか、ぜひ、目の当たりにしていただきたい。
- 基調提言 櫻井よしこ氏(ジャーナリスト・国民の会共同代表)
- 提言 ケント・ギルバート氏(米カリフォルニア州弁護士)、織田邦男氏(元空将)
- 各党挨拶 自民党、日本維新の会
- 登壇者
田久保忠衛氏(美しい日本の憲法をつくる国民の会共同代表)、櫻井よしこ氏(美しい日本の憲法をつくる国民の会共同代表)、ケント・ギルバート氏(カリフォルニア州弁護士)、織田邦男氏(元空将)、衛藤晟一参議院議員(自民党、総理大臣補佐官)、柴山昌彦衆議院議員(自民党筆頭副幹事長)、石井苗子参議院議員(日本維新の会)、山谷えり子参議院議員(自民党憲法改正推進本部副本部長)、木原稔衆議院議員(自民党)、古屋圭司衆議院議員(自民党憲法改正推進本部顧問)、桜田義孝衆議院議員(自民党)、赤池誠章参議院議員(自民党)、山田宏参議院議員(自民党)、有村治子参議院議員(自民党憲法改正推進本部副本部長)
「北朝鮮問題の向こうにはもっと大きな脅威、中国がある」――仮想敵の脅威を煽りながら自衛隊を国軍化して戦争へ突き進みたがる櫻井よしこ氏
「一番大事なことは憲法9条第2項。自衛隊をきちんと国軍として位置づけることができるか」――。
こう述べた、櫻井よしこ氏は、次のように続けた。
「戦時国際法の権威である色摩力夫(しかま・りきお)先生(※)のご指摘では、国家の交戦権を憲法で禁止している国は日本だけであろうと。異常な状況の中に私たちは70年間唯々諾々と沈んできた。有事に陥ったら、どのような北朝鮮、その先に朝鮮半島が待ち受けているのか。我が国は国家として対処できるのかが問われている。拉致被害者を誰が救うんですか? 韓国にいる日本人を誰が輸送するんですか?」
▲櫻井よしこ氏
※色摩力夫:元外交官。『日本の死活問題国際法・国連・軍隊の真実』(2017、グッドブックス)などの著者。櫻井氏はたびたびブログなどで、色摩氏の発言を引用している。
北朝鮮危機が現実的に迫っているという認識は間違ってはいないだろう。しかし、北朝鮮が米本土に届くICBMの開発をするのが許せないと言って、北朝鮮に対して先制攻撃もありうると威嚇しているのは米国であり、北朝鮮が攻撃対象として名指ししているのも米国である。なぜ、わざわざ日本が、米国と北朝鮮の戦争に飛び込むようなことをするのだろうか?
フォーリン・アフェアーズ10月号で、元国防省分析官のベネット・ランバーグ氏は「戦争になれば、日本と韓国に存在する数十の原子力発電施設が攻撃のターゲットにされる恐れがある」と指摘している。さらに慎重な表現で、米軍もまた、北朝鮮の核施設を攻撃することがありうると述べている。そうなれば当然、北朝鮮はやり返すだろう。それでも日本は、米国と一体化して戦争に突き進むのか?
その後、櫻井氏は、「北朝鮮問題のさらに向こうには、もっと大きな脅威があります。中国であります」と述べ、中国共産党大会で習近平総書記が提案した「人類運命共同体」について、「初めて聞いた言葉だが、中華民族が全ての民族の上にそびえ立って、中国の主導のもとに私たちは運命共同体の一部として生きなければならないということではないか」と恐れおののいて見せた。
おかしな話だ。櫻井氏のような極右らは、過去の大日本帝国を讃美する際、しばしば「八紘一宇」「大東亜共栄国」という当時のスローガンを肯定的に引っぱりだすが、これは「日本民族が、すべての民族の上にそびえ立って、一つの家をなし、日本の天皇の主導のもとに運命共同体として生きなければならない」という意味であり、アジアへの暴力的侵略の際に、さんざん使われたスローガンである。櫻井氏は習近平氏の「人類運命共同体」を恐ろしいというが、彼女の習近平構想の理解は「八紘一宇」「大東亜共栄圏」の中身そのもので、君臨する主体が日本から中国へ変わっただけであり、自分の独自解釈に脅えているだけだ。
いうなれば自分たち日本人が、過去にアジアに押しつけてきたスローガンを、中国が支配的民族の部分だけ入れ替えて押しつけてきたと解釈し、脅えているわけである。要するに、「八紘一宇」は押しつけられた側にとっては恐ろしいスローガンであり、侵略支配だったと認めているようなものである。
しかし櫻井氏の妄想は、どうやら的外れのようである。「人類運命共同体」については、習氏自身が今年2月10日の国連ジュネーブ事務局で行った講演の中で、平等と主権の原則、国際的人道精神、平和共存5原則など国際的な原則を「人類の運命共同体構築の基本的拠り所とすべきである」と述べている。櫻井氏の妄想するような、「中華民族が全ての民族の上にそびえ立つ」ものとは全く異なるようだ。
- 習近平主席の国連ジュネーブ事務局における講演全文((中華人民共和国駐日本国大使館、2017年2月10日)
今回櫻井氏は、これまで全面に押し出してきた「緊急事態条項」について触れなかった。しかし、講演会後、IWJが帰りがけの櫻井氏を直撃して、緊急事態条項が「ナチスの手口」と言われていることを伝えると、「全然そんなことはないと思いますよ。みんなの議論の中で決めていくことですから。そんなことは絶対ないと思います。大丈夫です」と言って、にっこりと笑ってみせた。腹の底では、「緊急事態条項」の創設を全く諦めてなどいないのだろう。
「9条に集中して、自衛隊を合憲的な存在として認めるところまでもっていってしまえば、あとで時間をかけて自主憲法を作ればいいかな」――ためらいなく「9条は入り口」という「ホンネ」を漏らすケント・ギルバート氏
「カリフォルニア州弁護士」という肩書でありながら、日本の極右活動家として知られるケント・ギルバート氏は、今回の衆院選を「改憲地ならし選挙」として位置づけていたことを暴露したことに始まり、次々と極右の「ホンネ」を漏らしていった。
「私は憲法9条の改正には大賛成。2項は削除してもらいたいが非現実的かもしれないので、その辺は議論をして一番いい道を見つけないと。1回で憲法改正を全部やるのはおそらく無理。個人の意見としては、9条に集中して、そこだけをどうにかして、自衛隊を合憲的な存在として認めるところまでもっていってしまえば、あとで時間をかけて自主憲法を作ればいいかなと思う」
▲ケント・ギルバート氏
ギルバート氏ははっきりと、「9条改憲」が「入り口にすぎない」と言いきったのである。安倍総理の提案した「9条3項加憲」が、改憲派にとっては「悲願のゴール」でも何でもなく、9条だけでは終わらず、日本国憲法のもつ様々な美点を侵食してゆき、骨しか残らないようにしてやろうという貧欲さを抱いていることを、おそらく護憲派も、無党派・ノンポリの一般市民も、理解も警戒もしていない。
「9条3項加憲」の問題点については、以下のインタビューで詳しく扱っているので、ぜひ、ご参照いただきたい。非会員でも単体購入も可能である。
「9条3項加憲」で国民を油断させ、憲法改正に対する警戒心を解いたあとで作る「自主憲法」が、ナチスの手口そのものの「緊急事態条項」の創設を含んだものになることは、明らかだ。実現されれば、日本は永久独裁国家になりかねない。
<ここから特別公開中>
その後、ギルバート氏は「憲法9条の改正に際し問題がある。政治家がきちんと国民をリードしてくれるかどうか。これは選挙前に比べてだいぶ改善された。小池百合子さまのおかげ」と発言。会場からは笑いが起こった。
「小池百合子さまのおかげ」とは、小池氏率いる希望の党が、民進党合流組に「憲法改正と安保法制の容認」を含む「踏み絵」を踏ませたことを意識しての発言なのだろう。会場に集まった極右・改憲派の支持者たちは、小池氏への「皮肉な」感謝でいっぱいの様子だった。
「北朝鮮のミサイルに備えて改憲を」と述べながら日本のミサイル防衛は「途上」と承知! 元空将・織田邦男氏をIWJが直撃! 原発にミサイルが直撃したら? の質問に「撃つ意図を拒否する拒否的抑止」とわけがわからない回答
40年間にわたって航空自衛隊に従事してきたという元空将の織田邦男氏は、自衛隊を違憲としている憲法学者を「非常に卑劣」と批判した上で、次のように述べた。
「日本が戦争を放棄しても、戦争は日本を放棄してくれない。(北朝鮮の)ミサイルがいつ飛んでくるかわからない。それに備えて改憲していかないといけない。9条だけではなく、緊急事態法案もそうです。大日本帝国憲法でも統帥権を見直すべきだという議論があった。政治も軍事もわかる元老がいなくなったときにどうするのかと。しかしその時に、『なぜ今(議論する必要がある)なのか』という声があったという。今とそっくりですが、それで日本は滅んだ。またこれは滅びますよ」
▲織田邦男氏
そして、「若者が『国の守りは崇高なんだ』と言って(自衛隊に)入って来れるようにしてもらわなきゃ」と述べると、会場からは拍手が起こった。
北朝鮮のミサイルがいつ飛んでくるかわからないから改憲を、と述べた織田氏に、IWJは集会後、直撃取材をした。
――憲法9条変えると、核ミサイルをもつ北朝鮮から日本を守ることになるのか?
織田氏「そこは(改憲してもしなくても)一緒です。ただ、(自衛隊に)優秀な隊員が入ってくる。憲法違反だと言われて学校で教えられて優秀な生徒が入ってくるか? (9条を変えれば)長い目で見たら日本を守ることになる。近視眼的にミサイル防衛になるかと言われたら、一緒ですよ。将来的に見て大きい」
――日本のミサイル防衛が北朝鮮に対する防衛になるのか?
織田氏「もちろん。拒否的抑止です」
――実戦になることは想定していないのか?
織田氏「実力がなきゃ抑止力にならない。撃ち落とせる能力を持っているから抑止になる。我々としては、向こうがミサイルを撃ってきても撃ち落とす能力がありますよ、仮にはずれて下に落ちてもみなさん助かるシェルター持ってますよと」
――シェルターはまだありませんが……。
織田氏「ない。これからやらなきゃいけない。それが揃ったら相手が撃てなくなるでしょという話」
――これから整備するということですか?
織田氏「うん」
――今は整備できていない状態ですよね?
織田氏「途上ですね。数発撃ってくるんであれば撃ち落とせるよという拒否的抑止」
――PAC3では、そもそも高度がなくて、高高度から落下してくる北朝鮮のミサイルを撃ち落とせませんが。
織田氏「それは素人だな。全然違う。PAC3というのは落ちてきたものを撃ち落とす。飛んでるものを邀撃(ようげき)する必要もない。ブースターが落ちてきたりすると国民が怪我をするから配備された。仮に間違って弾頭が落ちてきたら撃ちますという能力」
――ミサイル防衛をしたら実戦になるのでは?
織田氏「こっちが撃たなくても実戦になるときはなる」
――原発にあたったら被害は甚大では?
織田氏「それはそうですよ。それを撃たせないようにするのが拒否的抑止なんです。撃たせないようにする。撃つ意図を拒否しますよと」
織田氏自身が、日本のミサイル防衛体制が未完成なもので、決して万全ではなく、途上であると認めている。目の前で緊迫した情勢が広がる中、充分な軍事力を持たない日本が憲法で戦争を容認したからと言って、なぜ相手に対する「拒否的抑止」になるのだろうか? しかも北朝鮮は、核ミサイルを持っている。そんな相手が、日本の迎撃を恐れて核を撃てないなどとはとても考えにくい。
また、原発に関しては日本全国どこの原発も、現状PAC3は一切配備されていない。ガラ空きの状態である。それなのに、この質問に対する答えは「撃たせないようにする拒否的抑止」というもので、質問と答がかみあっていない。
なぜ防衛の専門家も、「原発にミサイルを撃ち込まれたら終わり」という子供でもわかるような現実から目をそむけるのだろうか?原発推進派が、「原発にミサイルを撃ち込まれたら?」という質問に、「我々の所管ではない」とか「ミサイルが当たっても放射能は出ない」というごまかしに逃げて、国防よりも原発存続を進めたくなるのは、知的誠実さを欠いてはいるものの、人間心理としてはわからなくはない。
しかし、軍事・戦争・国防の専門家なら、軍事的合理性や戦略的リアリティーをまず第1に考えるべきで、「原発はいらない、廃炉だ、守りようもない、撤去してくれ!」と叫ぶべきではないだろうか? 実に不思議でならない。
「対抗勢力も死に物狂いで阻止にかかってくる」――衆院選大勝に沸きながらも、憲法改悪阻止派の動きを警戒し、慎重な構えを見せる自民・維新の国会議員たち
集会では、改憲勢力であり、北朝鮮に対して武力行使に賛成の立場であることを少しも隠さない自民党と日本維新の会から衆議院議員、参議院議員が合計10名登壇した。彼らは今回の衆院選における改憲勢力の圧勝で熱気に包まれつつも、憲法改悪を阻止しようとする人たちの本気度もしっかり認識し、このチャンスを決して手放すまいとする冷静さと、憲法改正への怖いほどの執念をうかがわせた。
「多数を得たからこそ国民に丁寧な説明をしなければならない。ぜひとも国民運動という形で大きくお支えをお願いしたい」(自民党・柴山昌彦衆院議員)
「安倍総理は9条を残し改憲するという。憲法改正を発議できる3分の2を大きく越え、憲法改正機運が高まっている。日本維新の会は憲法改正原案を作るために積極的な議論を作る」(日本維新の会・石井苗子参議院議員)
「今回の選挙で、実は(改憲を)議論すべきだと、多くの人が思って下さっているという手応えを得た。地方議会でも8割弱の都府県が憲法改正の決議を採択。あとはスケジュールをしっかりと組み立てながら結果を出していく。丁寧にやるのはもちろんだが、脅威が迫る中、主権国家としての佇まいを整える、美しい国柄を発展させる、決してゆるゆるやっていいことはない」(自民党・山谷えり子参議院議員)
「私どもがしっかりと発議を行い、最後は国民投票。国民運動をしっかり行わなければ。相手も命がけでやってくる。全国各地で盛り上げて」(自民党・木原稔衆議院議員)
「憲法審査会の審査会長は与党第1党の自民党から出すが、野党筆頭は一番数の多いところから出し、憲法審査会代理にするのがルール。どういう組み合わせになるのか注目。与党側の筆頭理事も相当大切になる。相当鼻っ柱の強いやつを据えないと。主戦場は衆参憲法審査会になる」(自民党・古屋圭司衆議院議員)
「憲法改正、早急にやらなければならない。一番熱心な安倍内閣でやるのが一番。しっかりと安倍内閣を支え、憲法改正議論と深めたい」(自民党・桜田義孝衆議院議員)
「対抗勢力も死に物狂いで阻止にかかってくる。今回の選挙でも肌身に感じた」(自民党・赤池誠章参議院議員)
赤池氏の言う通り、対抗勢力として、死にもの狂いで改憲阻止にかからなければならないとつくづく思う。思想を異にし、陣営を異にする側の考え、意見、腹の中を聞くことは、学ぶべきことが多い。
「再来年の7月に参議院選挙がある。このときまでに新しい元号になるかもしれない。新しい国づくりの機運が高まる。9条改正なくして、憲法を改正したことにならない。1年半しかない。国民投票に向けて組織を作るしかない。このチャンスを逃したら、二度と来ないかもしれない。それくらいの決意」(自民党・山田宏参議院議員)
「戦勝国がいかなる意図をもっていかに巧妙に占領政策をし、その中で、国民の、民族の魂を奪っていったか。このことをまず伝えなければ憲法改正の機運は盛り上がらない」(自民党・有村治子参議院議員)。
改憲に執念を燃やすこうした国会議員らを、決して「自民党や維新の会内部の一部のおかしな人たち」と軽視してはならない。彼らの背後には、多数の有権者がいる。誤ったプロパガンダに毒されている人々であるにせよ、彼らを推す人々が多数いるという事実は忘れてはならない。
石井議員は「日本維新の会を代表しての決意表明」であると述べている。冒頭にあげた衛藤晟一参議院議員は内閣総理大臣補佐官であり、官邸の意向と無関係に発言することは考えられない。柴山議員は自民党筆頭副幹事長で、安倍政権とは緊密な関係にある。そして、山谷議員は自民党憲法改正推進本部副本部長、古屋議員は自民党憲法改正推進本部顧問、有村議員は自民党憲法改正推進本部副本部長と、それぞれ憲法改正論議を進める上での党の要職を握っている。自民党の本音がここに凝縮されている。彼らが、改憲論議をリードしていくのだということを、決して忘れてはいけない。
是非読んでほしい。これが一部の頭のおかしい人たちの世迷言でなく、権力の中枢に近い人たちの考えなのだ。⇒ 9条改憲など入り口に過ぎないと極右は怪気炎! 緊急事態条項、憲法の全文書き換え目指すとも! http://iwj.co.jp/wj/open/archives/403451 … @iwakamiyasumiさんから
https://twitter.com/55kurosuke/status/924547022727680000