「安保法制廃案は、政府を共にしなくても可能」民主党・岡田代表、共産党の「国民連合政府」構想には慎重姿勢 〜党首会談後の定例会見で 2015.9.25

記事公開日:2015.9.27取材地: テキスト動画
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(取材:ぎぎまき、記事:有賀ひとみ、記事構成:佐々木隼也)

特集 安保法制|特集 安保法制反対メッセージ
※9月27日テキストを追加しました!

 安保法制廃案で野党が結集し、協力を行う——。結党以来の大胆な呼びかけを行った共産党・志位和夫委員長と、民主党の岡田克也代表が2015年9月25日、党首会談を行った。

 その後に民主党本部で行われた定例会見では、会談内容について質問が集中。岡田氏は、「思い切った提案をされたことには敬意を表する」としながらも、「共産党と政府を共にできる、というのはかなりハードルが高い」と慎重な姿勢を示した。

 では、統一政府を条件とさえしなければ、民主党から他党へ選挙協力することもあり得るのか?——IWJ記者の質問に岡田代表は、「共に法案を廃案に追い込む意向だが、統一政府を作るとなるとハードルは高くなる」と、論点を逸らした。

 再度IWJ記者が、では共産党との国民統一政府樹立が条件から外されれば、選挙協力はあり得るのではないか、と質問するも、岡田代表は「共産党が提示した条件を、民主党があれこれ言うのは避けたい」と言葉を濁した。

 岡田代表は、維新の党との「野党結集」には前のめりで進める意向だ。しかし民主党も維新の党も、選挙において議席数は横ばいが続いている。共産党との結集が難しいとして、では自民党に圧勝させない「対案」はあるのか。

 重ねてIWJ記者が質問すると、岡田代表は「野党が分裂していることが大きい。それがなければ自民党の競い合いに勝てるチャンスはある」と強調。「(安保法制は)8割の国民を無視して成立した法律だ。国民の怒りは簡単には解けないと思う。したがって、次の参議院選挙でしっかりとした結果を出すことは十分に可能だ」と自信を見せた。

 野党統一戦線が形成出来れば、自民党を倒すチャンスが生まれる——だとすれば、共産党の提案は渡りに船ではないか。それに難色を示すなら、自らに何か腹案はあるのか? しかし岡田代表は具体的な「対案」の有無については明らかにしなかった。

 その後の質疑の中でも岡田代表は、「この(安保)法案を廃案にするのは別に政府を共にしなくても可能」「安保法案を廃止するということを目指して共に闘うということは、今までもやってきたこと。これからもそういうことが必要だ」と述べるにとどめ、共産党との選挙協力については終始、明言を避けた。

■ハイライト

  • 会見者 岡田克也氏(民主党代表、衆議院議員)
  • タイトル
  • 日時 2015年9月25日(金)16:00〜
  • 場所 国会議事堂衆議院内控室(東京・永田町)
  • 主催 民主党

維新の党との「野党結集」に意欲 連携協議会を設置

 会見で岡田代表はまず、同日午前中の維新の党との党首・幹事長会談について触れ、「野党結集に向けて、野党第一党である民主党、そして野党第二党である維新の党の両党がしっかり引っ張っていくことを確認した」と述べた。具体的には、両党の代表幹事長による「連携協議会」を設置し、その連携協議会の下に、具体的な政策や選挙に関してそれぞれ協議する場を設けることを表明した。

 政策に関しては、具体的なテーマとして「外交・安保」「経済」「行財政改革」「共生社会」「地方分権」「エネルギー」の6本それぞれについて、長妻昭・民主党代表代行、細野豪志・民主党政策調査会長、井坂信彦・維新の党政務調査会長、井出庸生・維新の党政務調査会長代理の4人が協議する。代表は、10月半ばに開催する連携協議会で中間報告、その後10月末までに、各テーマについて共通の基本的な考え方をまとめあげる予定であり、選挙に関しても、10月半ばの連携協議会で会議のメンバーを決定する予定だ。

共産党との「連合政府」は「ハードル高い」

 会見直前まで行われていた、共産党の志位和夫委員長らとの党首会談では、共産党側から、戦争法廃止の国民連合政府実現とそれに向けた3つの点の提案があったと話した。

 共産党が民主党に提案した3つの点は以下の通りである。

  1. 戦争法廃止、安倍政権打倒の闘いをさらに発展させる
  2. 戦争法廃止で一致する政党・団体・個人が共同して国民連合政府を作る
  3. 戦争法廃止の国民連合政府で一致する野党が国政選挙で選挙協力を行う

 これについて岡田代表は「思い切った提案をされたことには敬意を表する」と述べた上で、項目「2」の国民連合政府については、政策や理念が異なるなかで、「共産党と政府を共にできる、というのはかなりハードルが高い」と慎重な構えを見せた。

 次回会合の日程は未定だが、引き続き話し合うことで両党は合意したという。

検証報告で下村大臣らの責任明らかになった新国立競技場建設問題、「内閣改造待たず即刻辞任すべき」

 会見では他に、9月24日に公表された「新国立競技場整備計画経緯検証委員会」による検証報告書について質問が飛んだ。

 岡田代表は、「安倍総理や自民党幹事長などから、競技場のデザインの決定は民主党政権時代にされたものであるというような声が上がっていたが、報告書の中で下村博文・文部科学大臣などの責任の所在が明確に指摘された」と述べ、混乱の原因は、機会がありながら計画等の修正を怠った安倍政権にあり、下村大臣は内閣改造を待たず即刻辞任すべきだと厳しく非難した。

※なお、下村大臣は25日の会見で、「多くの国民に心配と迷惑を掛けた」として24日に安倍総理に「辞意」を伝えたことを明らかにした。しかし安倍総理は、「内閣改造まではしっかり務めてほしい」と述べたという。結局、「引責辞任」ではなく、安倍政権にとってダメージの少ない内閣改造での「交代」「退任」に着地しそうだ。安倍政権の責任の所在は、またも曖昧となった。

今国会を振り返って「我が党の議員は本当に頑張った」

 岡田代表は今国会を振り返り、「我が党の議員は本当に頑張った。歴史的な議論が行われた国会だった」と感想を述べた上で、成立してしまった派遣労働法や安保法制の強行採決などに対して、「我々の力が足らなかったことは率直に反省しつつ、しかし闘いはこれからだ」と語った。何をどう、「これから」行うのかについては、明らかにされなかった。

 また、党首討論が会期中2回しか行われなかったことにも言及。月1回行われるという原則が果たされなかったことについて岡田代表は「誠に遺憾。安倍総理にはきちんと考えていただきたい」と述べた。

 以下、質疑応答の全文文字起こしを掲載する。

質疑応答全文文字起こし

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