【緊急アップ!】ノーベル賞受賞者が安倍退陣を要求!「安倍首相に鉄槌を下さなければいけない時期にきている」――益川敏英京大名誉教授が記者会見で 2015.7.20

記事公開日:2015.7.20取材地: テキスト
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(原佑介)

特集 安保法制

 「鉄槌を下さなければいけない。そういう時期にきていると思います」――。

 安全保障関連法案の廃案を求め、2015年7月20日(月)、「安全保障関連法案に反対する学者の会」が記者会見を開催した。

 ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英京大名誉教授は「安倍総理が『有事』だと思ったら戦争できる。これはとんでもない話だ」と批判。安倍総理に鉄槌を下す時期にきている、と呼びかけた。

 以下、益川氏の会見全文と動画を掲載する。

■ハイライト

以下、益川氏の会見全文

「益川です。

 この問題に対して、反対する人々が非常に短期間で立ち上がってきた。60年安保を彷彿させます。

 そもそも歴史的な流れをみてみると、日本が第二次世界大戦に負けて、そのあとに米軍が進駐してきた。そもそも米軍はそのとき、日本を二度と戦争ができないような二流国家にする方針でした。

 しかし、その後、中国で革命が起き、朝鮮で3年も続く朝鮮戦争が起こった。そういう中で方針が変わるわけです。日本を反共防波堤と位置づけて、日本の軍備化を進めていく。

 そういうかたちで着々ときたわけですが、その中でおもしろいことは、憲法9条がずっと生き続けてきたということなんですね。

 例えば象徴的なことは、5年ほど前、東シナ海で不審船が見つかりました。それに対して日本は、鉄砲が撃てない。20ミリ機関砲というのを持っていたのですが、それを1発撃つと、100トンくらいの鋼鉄船であれば完全に沈みます。しかし、警告射撃は撃ったけど、本体を撃沈するようなことはできなかった。それくらい日本の憲法9条というのは歴然と生きている。

 それを今回の安倍政権は、なし崩しにしようとしている。安倍が有事だと思えば戦争できる、と言っているわけですね。とんでもない話です。立憲主義などに真っ向、敵対する。

 もう一つ最近の動きで注目すべきことは、世論が完全に逆転して、安倍の支持率が急速に落ちていることです。日本国民も、安倍首相がやろうとしていることがいかに危険であるかということを認識し始めている。

 安倍首相は、本来だったら憲法を変えて9条を他の条文に置き換えてやらないといけないような戦争を、彼が有事だと思ったらできる、と言っているんです。これはとんでもない話で、鉄槌を下さなければいけない。そういう時期にきていると思います。

 情勢は結構明るい。ここ1週間くらいの、非情に鋭い反対世論の立ち上がり。そういうものをさらに拡大して、そして安倍政権に対して鉄槌を下さなければいけない。

 一応学者だということになっているんで、こういう席でこういう激しい言葉使っていいのかどうか(笑)

 だけど私は、どちらかというと組合畑で育ってきた人間なので、どうもちょっと激しいこと言い過ぎる。勘弁してください。今の事態を危地として、完全に安倍さんに辞めてもらうまで闘いを続けなければいけないんだと思います。そういう情勢はある。

 安倍さんは、自分の任期中は何をやらかすかわからない危険な人です。自民党の政治家の中には、いろんな人がいた。右翼もいたけども、安倍さんみたいな滅茶苦茶をやる人は今までいなかった。

 だから、この盛り上がりのもとに、安倍さんに退陣してもらわなければいけないと思っています」

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「【緊急アップ!】ノーベル賞受賞者が安倍退陣を要求!「安倍首相に鉄槌を下さなければいけない時期にきている」――益川敏英京大名誉教授が記者会見で」への11件のフィードバック

  1. あのねあのね より:

     イカレた明治以降最低最悪の馬鹿殿には、首相はもとより国会議員も辞職させて仲間の稲田や高市や山谷や山本一太もろとも政界から永遠に追放しよう。それが国益につながるし、彼らが国会議員でいることによる国家的な損失も回避できるのだ。
     安倍の一味である放送作家の百田氏もマスコミと出版から永久追放すべき。安倍の一味には、この道しかないのです。

  2. 西遠寺 透 より:

    益川敏英京大名誉教授の記者会見を視聴し、記事を拝見しました。安倍政権は違憲法案を国会で押し通し、「かなり急いで」自衛隊の海外派兵をもくろんでいます。
    1)恐ろしいことに、安倍政権が「文民として」日本の自衛に当たる場合、憲法違反、安保法制の前倒しで侵略戦争を起こしかねません。
    2)今年来年、戦争になれば、日本は安倍政権の下で「戦時体制」です。それが続くと、反対の声は静まり、自民党憲法改正法案による憲法改正がしやすくなります。これは「ナチスの手口」です。違憲法案を通した国会が安倍政権の武力行使をどこまで承認するか、国民世論は注視していく必要があります。
    3)ふつうに研究や教育にあたる学者がなぜ街頭に出て抗議の声を上げるのか。もちろんSEALDsに呼応して、でしょうが、このままでは、日本は戦争に突入しかねないという身の安全の危機からであると、思います。
    4)日本のために、平和のために、戦争しない猶予を与えてください。
    5)「血を流すつもりで戦争したい皆さん」に言いたいのは、そんな物騒なことを言い放つのでしたら、戦場では負傷者に大量の輸血が必要になりますので、普段から、よりいっそう、献血に協力してもらいたいと思います。

  3. +たみ~ より:

    日本国は政党議会制ですよ
    いくら安倍政権退陣しても、自民党より首相指名されるのだから
    ぎゃあぎゃあ安倍辞めろとか安倍独裁者だとか言っても 何も変わらない
    何故!政権が取れないのかを考えて行動すべきじゃないのかな

    1. kirakirada より:

      +たみ~ より さんへ
      自民党中心以外の政権ができないのは、小選挙区制、1票の格差。野党のだらしなさなどあげられるが、自民党ですら単独政権を維持できない現状です。
      数合わせに公明党を抱き込んで、3割の得票で7割の議席をもたらす小選挙区制のおかげで政権を維持しているのです。

  4. 十川忠知 より:

    ノーベル賞受賞の益川氏の発言となる、まず大衆は耳を傾けてしまう。しかし、安保法制の彼の認識には、大きな誤りがある。いかに、安部さんが、一国の総理大と雖も自分一人の判断で戦争をやる事など出来る筈もない事ぐらい誰もが分かっていることである。しかも、この安保法制行使の三原則を益川氏は、認識してこのような
    意見を言って言うのであろうか?70年前の軍国時代とは現在は全く違う事ぐらい知ってから発言して貰いたい。
    自衛隊が、集団的自衛権を行使する場合は、1. 国際法に基付く正当性がなければならない。2. 民主的統制、即ち国会における承認がなければなrし。3. 自衛隊の安全の確保。
    更に、集団的自衛権の行使は、基本的に専守防衛であり、攻撃を受ける前に日本は戦争を仕掛ける事は有り得ない。所謂、益川氏を始め、よの知識人と言われる人達は、安保法制により、日本は世界中にアメリカと一緒に戦争をに行けるようになるとまで言い放ち、何も知らない善良な主婦や若者は必死になって、反対運動に加わっているのを見ると、ただいたずらに戦争の危機感を煽り、国民をありもしない不安の陥れて、国民が自ら安保法制の善悪を冷静に考えて判断する機会を奪っている。戦争のない平和がいい事は誰もが願うことである。この大原則に乗っかり、安保法制を戦争法案であるとのレッテルを貼って、平和を論ずる知識人達は、安っぽい平和論を振りかざして、国民の人気者になろうとする魂胆が見え見えである。複雑な国際関係を冷静に分析して、
    これから平和日本をいかにして、守り抜くか全国民が真剣に考えなければならない。安部さんが、何故敢えて誰もが嫌がる戦争との取り組みに手をつけたのか?国民が皆喜ぶ事しかやらないポピュリズム政治家の方がいいのか?ここは、モット冷静に国会での論争に耳を傾けて、一部の人気取り政治家や、マスコミ、知識人等の意見に惑わされる事無く、自分の頭で考えて行動すべきである。

  5. 城 勝美 より:

    学者先生がいうから正しいなんてことありません。
    学者がいうから間違いはないと言うことになると、これはいわゆるハーレー現象とうことになります。

    本題ですが、我が国を守る方法論議されないで、安倍はダメだと言う論には強い疑問があります。中国は土足で我が国(我が家)に入ってきてます。いつまで憲法論議で遊んでいるのですか?現実とおおきなかいりがあります。
    益川教授へ

    1. kirakirada より:

      学者であれ、ノーベル賞受賞者であれ、正しい主張は正しいのです。日本だって過去に土足で他国を侵略した歴史があるから、今でも戦争は二度としたくないと多くの国民は思っている。
      尖閣列島問題も無人島状態にしておいて対策せず、あわてて国有化する政府の無策。米中ロの大国のように専制的に武力で国を守るという考え方を日本がとらないことを「正しくない」といえるでしょうか。城勝美氏の云うよう考え方があるから、いつまで経っても地球上から戦争が無くならないのです。好戦的なDNAをなくさない限り地球に平和はこない。
      ノーベル賞の精神は科学を戦争に利用しないことだ。益川先生頑張れと言いたい。

  6. 米国が国際法を遵守しているとは限らない より:

    米国が常に国際法を遵守して行動してきたと言えるでしょうか。「大量破壊兵器」を持つとしたイラクでは、単独行動に走って、同盟国である英国やわが国を巻き込んだものの、結局、大量破壊兵器はなかったのです。
    日本は米国がイラク攻撃を始めようとするのを止められないばかりか、大義のない戦争に荷担してしまった、このような前例があります。
    もし、今後同じようなことが起きた場合、日本は米国の要請を拒むことができるのでしょうか。
    今度こそ「集団的自衛権」を行使して、国際法に基づかない武力行使をしてしまう恐れが強いのでは。

  7. さぁちゃん より:

    ノーベル賞受賞者が政治的発言するのはあまりよくない。世間知らずで恥ずかしいとはいえ思わないのかな?

    政治より粛々と研究を。

  8. 一休み建築士 より:

    ノーベル賞受賞者であろうが宗教家であろうが、政治的発言をしては良くない・筈はありません。 むしろ著名人こそ一般人に対する注目度が高い分、責任は重いのです。 中途半端な発言こそ慎むべきですが、むしろ積極的に政治に対する評価を発信すべきとおもいます。
    この益川先生の発言から既に2年経とうとしています。 その間、多少の鉄槌では跳ね返すほどの鎧を積極的に身に着けた権力です。状況は更に切迫して来ました。 最大の鉄槌は有権者の意識の覚醒なのです。 間も無く国民的支持を得る、救世主的人物の出現の気配が・・!?。 (^o^)丿

  9. 佐々木 より:

    益川氏の意見は最もだ。権力を乱用してその過程や議論を軽視、民主主義を軽視(と言うかそもそも安部は民主主義を理解していない)した滅茶苦茶な政治を実行する安倍のような危険な政治に対してNOと主張する著名人がもっと増える事を期待します。非常に説得力のある正しい意見だと思う。

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