「知識がない者は声を上げるな、という社会の空気はすごくイヤ。『怖い』と感じたら素直に『怖い』と声を上げる」 ~札幌「ふるえる」デモ主催者・高塚愛鳥さんインタビュー 2015.7.12

記事公開日:2015.7.24取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・富田)

特集 安保法制
※7月24日テキストを追加しました!  

 「安保法案に賛成という人たちは、知識が十分というよりも、むしろ知識が中途半端だから、賛成できるのではないか」──。

 こう語ったのは、高塚愛鳥さん。19歳のフリーターである。北海道札幌市内で展開されている、安保法案廃止を求める活動の主催者で、2015年6月、「戦争したくなくてふるえる」デモを実施した。

 すでに複数のメディアに取り上げられており、7月20日に東京都内で行われた「安保法案に反対する学者の会」の会見でも、立教大大学院特任教授の西谷修氏が、高塚さんについて好意的に言及している。

 「札幌のあの女の子は、知性で発言しているわけではない。当たり前のことを当たり前だと思う感覚で、ああ言っており、『それで、ものを言っていい』ということが示された。私たち学者も、これは当たり前だという点から、どれだけ論理を組み立てられるかを、生業にしている面がある」

 安保法案の衆議院での強行採決が間近に迫った2015年7月12日、札幌市内で、IWJ北海道中継市民が高塚愛鳥さんの単独インタビューを行った。また、高塚さんが主催する7月13日の街宣「強行採決なまらムカつく」に向けてのミーティングの様子や、当日の模様も取材した。

 街宣では、集団的自衛権を「火事」のたとえで説明した内閣総理大臣補佐官の磯崎陽輔氏にツイッター上で論戦を挑み、「磯崎氏が10代の女の子に論破された」と話題になった、18歳のほなみさんもマイクを握った。

■ハイライト

  • 高塚愛鳥(たかつか・まお)氏(「戦争したくなくてふるえるデモ」呼びかけ人)
  • 日時 2015年7月12日(日)16:00〜
  • 場所 大通公園3丁目(札幌市中央区)

誹謗中傷されても「信念」は曲げない

 札幌市内の大通公園でIWJの取材を受けた高塚さんは、2015年6月26日に「戦争したくなくてふるえる」と命名したデモを初めて行った理由について、「今、戦争法案(安保法案)が大きな問題になっているのに、無関心だったり、他人任せにしたりする若者がとても多いから」と述べた。

 そして、東京では、若者や学生を中心にしたSEALDs(シールズ)による、安保法案に反対する活動がインパクトを放っているのに、札幌では何の動きもなかったのが情けなかったと言い継ぎ、「東京のデモには大いに魅了された。札幌でも、ああいうデモが行われていれば、迷わず参加したと思うが、ある日、友人から『それだったら、自分でデモを立ち上げちゃえば』と言われ、そのひと言が私を押した」と明かした。

 ソーシャルメディアを活用し、思い立ってから9日後(6月26日)に実施した「戦争したくなくてふるえる」デモには、700人ほどが集まった。高塚さんは、「昔だったら、最初に市民グループを組織する必要があったが、今は、デモの時だけ個人有志が結束することが十分可能」と説明した。

 いわゆる、「社会運動」を企てることに不安はなかったか、との問いには、次のように応えた。

 「私は、戦争法案に関する豊富な知識を持ち合わせているわけではない。今でも、細かい切り口で問い詰められたら反論はできないと思うが、『知識がない者は、声を上げてはいけない』という社会の空気はすごくイヤで、壊したいと思った。

(安保法案を)『怖い』と感じたら、素直に『怖い』と声を上げていいと思う」

 また、「ふるえる」デモが多くのメディアに取り上げられ、一気に注目されたことで、賛同の声とともに、自身への批判や誹謗中傷もネット上に溢れていることについて、高塚さんは、「ストレスは日々感じているが、私が今やっていることは間違いではない」と語った。

 ネット上の批判の大半は、高塚さんの知識不足を糾弾するものだ。まさに、「知識なき者は黙れ」が具現化されている状況だが、高塚さんは、「知識が乏しくとも、『ダメなものはダメ』と発言することは可能だ」と力を込める。そして、安保法案を肯定的に評している人たちについて、こんな趣旨の言葉を口にした。「知識が十分というよりも、むしろ知識が中途半端だから、法案に賛成できるのではないか」

 インタビュー終盤で、高塚さんは、今の与党は数の力で、9月27日の国会期末までに安保法案が通すことが可能であることを強調し、「とにかく、時間がない。(法案に反対したい人は)自分の知識の乏しさなどを気にせずに、(デモの人数で政府・与党に揺さぶりをかけるために)ぜひ、デモに参加してほしい」と呼びかけた。

「磯崎陽輔氏を論破」で話題の18歳女子がスピーチ

 7月13日、札幌市内の大通公園西3丁目で行われた街宣「強行採決なまらムカつく」(デモは行わず)では、若者たちが順番にスピーチをして、自分たちの感じている危機感を訴えた。

 まず、ツイッターで、集団的自衛権を「火事場での協力」にたとえた内閣総理大臣補佐官の磯崎陽輔氏を、「戦争は火事とは違う。少しでも他国の戦争に加担すれば、自国も危険にさらす」と論破した、18歳のほなみさんが街宣カーの屋上に立った。

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「「知識がない者は声を上げるな、という社会の空気はすごくイヤ。『怖い』と感じたら素直に『怖い』と声を上げる」 ~札幌「ふるえる」デモ主催者・高塚愛鳥さんインタビュー」への1件のフィードバック

  1. 北井 より:

    声を上げることだけを目的に、デモ活動などで世論を煽動するのは、よくないと思います。

    知識の習得、理解は勉強すれば出来ること。法案のことをよく知ることも、それにまつわる憲法のこと、国際法も、調べれば簡単に出来ます。自分で探し、求めていく姿勢がないなら、無責任に煽動するような声を上げられても迷惑です。

    そんな最低限の犠牲も支払わずに、ただ感覚的に声を上げることは、だめなことだと言っています。
    震えるのは勝手ですが、震えてもいない人を、この人の感覚から出たデモによって引き込んでいくことが、正しいことなのでしょうか。太平洋戦争に突入していったかつての日本が犯した間違いと似ています。思考停止の中での煽動です。危険思想です。

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