邦人人質事件で日本政府が依頼した遺骨返還仲介人はISからテロ対象とされている人物だった――「一水会」木村代表が暴露! 2015.4.30

記事公開日:2015.5.4取材地: テキスト動画
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(IWJ・石川優)

※5月4日テキストを追加しました!

 新右翼団体一水会の木村三浩代表は、2015年4月30日、ISILにより殺害された人質の遺骨帰還交渉人ムーサ・アブドラ弁護士の入国拒否という不当な対応に抗議する記者会見を行なった。会見には、ISILに殺害されたジャーナリスト後藤健二氏の母親である石堂順子氏も同席した。

 木村氏は、邦人2人がISILに拘束されている最中にも、独自にヨルダンに赴き、人質解放交渉に動いた人物だ。邦人2人がISに殺害されてしまった現在も、遺骨返還の交渉に尽力していて、ヨルダン人のムーサ・アブドラ弁護士に遺骨の返還交渉を依頼している。しかし、そのムーサ弁護士が来日する予定であったが、日本政府がビザを発給しないという対応をとった。

 ムーサ弁護士は、2013年にシリアで拘束された2人のスペイン人ジャーナリストの解放交渉に成功した実績を持つ。

※5月12日、一水会を通して、ムーサ・アブダラット弁護士からメッセージが届きました。
 以下に掲載します。

Message Musa Al-Abdullah

You know the Creator of the universe is, God and know Islam, and the Prophet Muhammad, peace be upon him came to perfect morals.

After our mandate by the people to recover the bodies, a great humanitarian mission is preparing to carry out a neutral and impartial.

I was very hurt by the Japanese Foreign told me that its refusal to allow me to enter Japan to meet with families of the victims, and that was disappointing expectations.

We pledge to work our best to recover the bodies without any delay, God willing.

I call “the organization of the Islamic state,” the need to deliver the bodies of the victims by us.

We stand against the killing of children, women and elderly by the international coalition of killing civilians.

We propose to Japan to provide assistance to the affected areas for civilians in Syria and Iraq.

ムーサ・アブダラット弁護士のメッセージ

 皆様は、宇宙の創造主である神とそれを讃えるイスラム教と、平和と完全な道徳をもたらす預言者ムハンマドを御存じだと思います。

 我々は然るべき方々に委任を受けた後に、偉大な人道的使命としてご遺体を第三国に運び出す準備をしています。

 私が日本を訪れて犠牲者のご遺族にお会いすることが、日本の外務省によって拒否されたことに大変ショックを受け、失望しました。

 我々は神の御意志により、遅滞なくご遺体を取り戻すよう、最善の努力をすることを誓います。

 私はISに犠牲者のご遺体を返還する必要があることを訴えかけます。

 我々は、民間人、子供、女性、年老いた人々を殺害する国際組織に立ち向かいます。

 我々は日本に対して、シリアとイラクの市民のための援助を求めます。

The message in Arabic

رسالة موسى العبد الله

عليكم معرفة خالق هذا الكون وهو الله ومعرفة الاسلام، وان النبي محمد صلى الله عليه وسلم جاء ليتمم مكارم الأخلاق.

وبعد تكليفنا من قبل الأهالي لاسترداد الجثث وهي مهمة انسانية كبيرة تستعد للقيام بها بشكل محايد ونزيه.

لقد آلمنا جدا أن الخارجية اليابانية ابلغتني رفضها السماح لي بدخول اليابان لمقابلة أهالي الضحايا، وكان ذلك مخيب للتوقعات.

نحن نتعهد بالعمل قصارى جهدنا لاسترداد الجثث بدون أي تأخير ان شاء الله. واطالب “تنظيم الدولة الاسلامية” بضرورة تسليم جثث الضحايا بواسطتنا.

ونحن نقف ضد قتل الاطفال والنساء والشيوخ من قبل التحالف الدولي من قتل المدنيين.

نقترح على اليابان بتقديم مساعداتها للمناطق المنكوبة للمدنيين في سوريا والعراق.

記事目次

■ハイライト

  • 出席者 木村三浩氏(一水会代表)
  • 収録日時 2015年4月30日(木) 17:00~
  • 配信日時 2015年4月30日(木) 20:00~
  • 場所 ホテルサンルート高田馬場(東京都新宿区)

なぜ日本政府はムーサ弁護士の入国を拒否しているのか

 木村氏によると、ムーサ弁護士は、日本に来日して遺族や国会議員などと面会し、意見交換する予定だったが、ヨルダンの日本大使館で申請していたビザがおりなかったという。ビザの申請には不備などもなく、手続きが進んでいたが、4月22日、ヨルダンの日本大使館からムーサ弁護士に電話があり、入国ビザの発給をすることはできないと通告されたという。

 木村氏は、日本政府が当初、日本人の遺骨返還交渉に前向きだったが、その後、対応や方針の変化があったことについて、疑問を呈した。

 「政府はISILとの関係において、ありとあらゆる情報を集めて、日本人の人質の状況や殺害された状況、遺骨遺品などの回収、できればやると菅官房長官も言っていたわけですが、その言葉とは裏腹に、何もしていない状況があり、さらにはそのISILとの関係を持って、日本人の方々の状況がわかるような可能性のある弁護士さんの入国を拒否したというのは許されない。理由についても明確に言っていない。

 もし、仮にテロリストとの接点があるために、よくないということを理由に挙げたとしても、弁護士であるわけだから、職業的な繋がりがあるわけで、それが理由にはならない。

 今後、政府は検証委員会で検証作業を連休明けから行なっていきますが、検証作業の中で日本政府は何もやってこなかったということの一端が明らかになったり、ムーサ氏がそういうことを話したら、非常にまずいということを恐れて、政治的対応がとられた。

 後藤さん湯川さんのご遺骨の帰還には、参議院議員数名が外務省当局とかけあい、何故入国させないのかと抗議している。外務当局からは、『理由はなかなかい言えない』。最終的には外務大臣と官邸の決裁だったと言われました」 

「日本政府が亡くなった方の骨を拾う。そういう姿勢が一切顧みられない」

(…会員ページにつづく)

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