元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏が会見、汚染水対策で政府・東電が進める凍土遮水壁は「決してできない」と断言、「地下にコンクリートと鋼鉄のダム」を作る必要性に言及 2015.4.25

記事公開日:2015.4.26取材地: テキスト動画
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(IWJ・石川優)

※4月26日テキストを追加しました!

 元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏は、2015年4月25日、日本外国特派員協会で記者会見し、福島原発事故の今後の対策などについて語った。

 小出氏は、2015年3月をもって長年在籍した京都大学原子炉実験所を退職した。今年2月27日には、「原子力廃絶への道程」と題して、最後のゼミで講演した。

■ハイライト

  • 会見者 小出裕章氏(元京都大学原子炉実験所助教)

民主党政権の事故収束宣言「冗談は言わないでくださいと思った」

 民主党政権時代の2011年12月、当時の野田佳彦総理が事故収束を宣言した。しかし、これに小出氏は、「冗談は言わないでくださいと思いました」と振り返り、「4年経った今でも、まったく収束していない」と、事故の収束はしていないと真っ向から否定。事故の深刻さを改めて強調した。

 事故を起こした福島第一原発の1号機から3号機までは、燃料が溶け落ちてしまったが、いまだに、それがどこにあって、どのような状態にあるか、誰にもわからない。ロボットも放射線には弱いため、送り込んだロボットは戻ってこれないと言う状態が続いている。

 こうした状況下では、チェルノブイリ原発事故のような石棺も作ることはできないと、小出氏は語る。

 チェルノブイリ原発事故から29年が経過し、最初に作った石棺は、今では耐用年数に近づいてボロボロとなり、第2の石棺を作っている最中だ。

 小出氏は、自身が生きている間に、まだ石棺ができていないだろうとも予測した。

増え続ける汚染水とタンク群「遠くない将来、汚染水を海へ流す、そういうことになる」

(…会員ページにつづく)

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