国会周辺が鮮やかな「赤色」に染まった。
集団的自衛権の行使に反対する女性たちが赤い衣服を身にまとい、国会を包囲する「ヒューマンチェーン」が1月17日、「『女の平和』実行委員会」によって開催された。赤い衣服は安倍政権への「レッドカード」を意味する。女性の地位向上を訴えたアイスランドの「レッド・ストッキング運動」から着想を得たという。
(IWJ・原佑介)
※1月17日テキスト追加しました!
国会周辺が鮮やかな「赤色」に染まった。
集団的自衛権の行使に反対する女性たちが赤い衣服を身にまとい、国会を包囲する「ヒューマンチェーン」が1月17日、「『女の平和』実行委員会」によって開催された。赤い衣服は安倍政権への「レッドカード」を意味する。女性の地位向上を訴えたアイスランドの「レッド・ストッキング運動」から着想を得たという。
■ハイライト
国会周辺には多くの参加者が集まった。主催者発表で7000人。国会を包囲する「人間の鎖」は、場所によって二重、三重に人が重なったという。
集会の呼びかけ人に名を連ねる作家の落合恵子さんは、赤いマフラーと赤い手袋を身につけて参加した。
落合さんはIWJのインタビューに、「今日はみんな赤いものを身につけて参加していますが、これは安倍政権への『レッドカード』を意味します」と紹介。「原発もそう、政権与党もそう、集団的自衛権もそう、私たちの命を危うくするすべてのものに『レッドカード』です」と話した。
さらに落合さんは続ける。
「安倍政権は危険です。思い出してください。特定秘密保護法に、集団的自衛権の閣議決定。この先にあるのはもう、憲法改悪しかないんです。私たちはもう歳を取っていますが、次の世代やその次の世代を苦しめるものを残したくない。そう心から思っています」
永田町には、女性たちのコールが響いた。
「女たちは集団的自衛権の行使を認めません!」
「女たちは人が殺し合うのは嫌です!」
「よその国の戦いには加わりません!」
「安倍政権にレッドカードを突きつけます!」
コーラーを務めた「許すな! 憲法改悪 市民連絡会」の菱山南帆子さんは、赤いダッフルコートに赤いマフラー、赤いパンプスで身を包んだ。菱山さんは、IWJのインタビューに「今年は勝負の年」と話す。
「4月の統一地方選が終わったあとに、安保法制が閣議決定され、連休明けに関連法案が提出されると思います。今年は戦後70年という節目の年ですが、『戦争しない』と誓った日本が『戦争できる国』に大きく変わろうとする、勝負の年でもあります。5月、6月、7月は、今までにないくらいの大きな戦いを作らなければいけないと思います」
菱山さんはさらに、「戦争体験者が少なくなっていっていますが、思いを引き継ぐのが大切だと思います」と主張。「日本は戦後、高度経済成長したといいますが、心の成長はしていない。原爆死没者慰霊碑に書かれている『繰り返しません、過ちは』ということを、どう実践していくのかが問われています」と訴えた。
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